ちょいと微妙なBrecker Brothers Reunion
"The Brecker Brothers Band Reunion" Randy Brecker(Piloo)
私がこのバンドのライブのブート音源をこのブログにアップしたのがほぼ1年前のことである(記事はこちら)。その段階で告知されていたCD/DVDの音源がようやくリリースされた。
もちろん,誰もMichael Breckerの代わりになるプレイヤーなんていないと思いつつ,ブート音源ではAda Rovattiの健闘ぶりは認めていた私だが,スタジオ音源になると,ちょっとおとなしいかなぁなんて思ってしまう。まぁ,それはそれで仕方ないが,この音源,バンドはタイトだし,結構な年齢となったRandyとしてはまだまだ頑張っているというところはよくわかる。
だが,全体を通して聞いてみると,やはりちょっと緩いかなぁって気がしてしまうのは仕方ないところかもしれない。我々がBrecker Brothersと聞いて想像するのは,より強烈なユニゾンやキメが聞ける音楽だと思うのである。そうしたこちら側のイメージがあるがゆえに,このアルバムは若干損をしていると思える。曲のクォリティは相応であるし,フュージョンとしての演奏の質もこれだけのメンツだけに高いことは言うまでもなく,十分楽しめることも事実である。そうではありながら,膝を乗り出す高揚感は得られないって感じである。
そうした感覚は,ヴォーカル入りの曲のやや半端な感覚(最後のブルーズはいったい何やねん!)や,"The Dipshit"のような"The Sidewinder"のできそこないのような演奏に起因するようにも思える。バラエティに富んでいるという言い方はほめ言葉にも,けなし言葉にもなるが,私の場合は後者である。私はBrecker Brothers Reunionというのであれば,もっとテンションの高い音楽を求めたいのである。そうした要素が希薄なので,これだったらブートで聞いたライブの方がいいよなぁなんて思ってしまった。しかし,このジャケはなんとかならんもんかねぇ...。
まだ付属のDVDは全部は見ていないが,マイキーが単独でギターを弾いている(膝ゆらしまくりである)し,ドラムスは余裕でぶちかますWecklだってこともあり,先日のBlue NoteでのマイキーとWecklのライブを思い出して,私はこっちの方が燃えること必定だな(笑)。ただ,このDVD,チャプターも付いてないのは相当不親切と言っておこう。ということで映像も込みにしてやや甘めの星★★★☆。
Recorded in September 2011
Personnel: Randy Brecker(tp, fl-h, vo), Ada Rovatti(ts, ss), David Sanborn(as), Jim Campagnola(bs), Mike Stern(g), Dean Brown(g), Adam Rogers(g), Mitch Stein(g), George Whitty(key), Oli Rockberger(key, vo), Will Lee(b), Chris Minh Doky(b), Dave Weckl(ds), Rodney Holmes(ds),
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このアルバム、メインの大きめのスピーカーと、長男自作の小さいスピーカーで聴いたのですが、両方ともけっこういい音で(小さいスピーカーでは特にドラムス)響いてきたのにはビックリしました。
タイトな音作りになっているのでしょうけれど、ヴォーカルが入ったり、バラードっぽかったり、そういう曲も個人的には楽しめました。ランディの曲が多くて、こういうアプローチだったら、まだイケるかも、と思わせます。
TBさせていただきます。
投稿: 910 | 2013年11月16日 (土) 16時23分
910さん,こんにちは。TBありがとうございます。
Randyそのもののプレイぶりは問題ないと思うのですが,アルバム全体で聞くと,やっぱりちょっとゆるいなぁって気がして,辛口になってしまいました。ライブのノリでやった方がよかったように思いました。
投稿: 中年音楽狂 | 2013年11月17日 (日) 11時56分