アップが遅くなってしまったが,衰えを全く感じさせないGary Burtonの新作
"Guided Tour" The New Gary Burton Quartet(Mack Avenue)
リリースから何ヶ月も経過して新譜扱いするのも恐縮だが,それにしても,記事をアップするのに時間が掛かってしまったGary Burtonの新作である。彼らの前作が出た時も私は高く評価した(記事はこちら)が,今回も前作に勝るとも劣らずの出来を示しているのは立派である。
先日,Jeff Richmanのアルバムはいいメンツを揃えていながら出来がなっていないとこきおろしたばかりが,このアルバムは同じようにいいメンツを揃えて,しかも曲のクォリティが高く,演奏も優れているという点で,Richman作とは対照的な出来になっていると言ってもよい。もちろん,Richman作にしても,本作にしても,この手の音楽に興味がないリスナーにとっては,参加メンバーは「誰,それ?」ってことになるだろうが, フロントのBurton,Lageを支えるのがScott Colley,Antonio Sanchezでは期待値が高まるのが当然だというのは前作に関する記事でも書いた通りである。基本的に間違いないと思えるのである。
そして,前作でも感じられたコンテンポラリーな感覚はここでも維持されており,極めて若々しいサウンドなのが素晴らしい。Burtonは今年で古希を迎えているわけだが,とても70歳を過ぎた人の音楽とは思えない。その点がまず素晴らしいことである。これはBurtonが共演者から精気を吸い取って自分のものにしているとしか思えないが,それにしてもである。曲はバンド・メンバーのオリジナルに加えてFred Hersch,Michel Legrandの曲が加えられているが,本当に粒揃いである。これがRichman作との決定的な違いであり,本当に素晴らしい出来である。
曲はバラエティに富んでいて,ブルージーな感覚もあれば,哀愁を感じさせる感覚も持ち合わせた曲もあり,全編に渡って飽きることがない。中でもLageが4曲を提供していて目立っているが,前作では演奏面での貢献が大きかったLageに関しては,今回は作曲面でのフィーチャー具合が大きくなっており,Burtonの彼に対する期待値が表れているように思える。そして,それに見事に応えたLageも立派である。Colley,Sanchezのオリジナルも魅力的。また,普段あまり曲を書かないBurtonも2曲書いているのが珍しい気もするが,いかにも彼らしい曲想なのが笑みを誘う。
いずれにしても,バンド名も前作と変わっておらずThe Gary Burton New Quartetのままであり,Burtonがこれを自身をリーダーとするパーマネントなレギュラー・グループとして運営する意欲満々であることを示しているようにも思える。そして,アルバムがこういう出来を示すのであれば,メンツもメンツだけに十分今後にも期待できることを確信させる充実の第2作である。星★★★★☆。
Personnel: Gary Burton(vib), Julian Lage(g), Scott Colley(b), Antonio Sanchez(ds)
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Gary Burton (vib)
Julian Lage (g)
Scott Colley (b)
Antonio Sanchez (ds)
Recorded at MSR Studios, NY
Rel:2013 Mark Avenue MAC1074
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同じメンバーで2枚目ということで、コンビネーションがさらに良くなって、ポップでありながらマニアックな面もある、けっこういいアルバムでした。ドラムソロもあったりしますし。こういう若い演奏をいつまでも出し続けてもらいたいです。
TBさせていただきます。
投稿: 910 | 2013年8月21日 (水) 07時52分
"アップが遅くなってしまった"というタイトルですが、似たようなもんなので。。。(汗)
本作は、メンツがメンツなだけに、同じメンツで2作目リリースってのに、ちょっと驚愕しています。
しかも、しっかりとしたクオリティで満足度が高いと言うのは、おっしゃる通り。今後もしっかり期待できると思っています。
こうなったら、次作は、同じメンツでライブ盤を期待しているのですが。。
先にTBさせていだきます。
投稿: oza。 | 2013年8月21日 (水) 20時44分
910さん,こんばんは。TBありがとうございます。
コンビネーションはよりタイトになり,演奏レベルが高いのですから,是非来日して欲しいですねぇ。このバンドは生で見てみたいです。
投稿: 中年音楽狂 | 2013年8月21日 (水) 21時28分
oza。さん,こんばんは。TBありがとうございます。すみません。私のTB失敗していましたので,入れ直しました。
Burtonとしても前作の出来がよかったこともあり,満を持しての2作目ってことになりそうですが,ライブ盤のみならず,このメンツでの来日を期待したいです。来たら絶対行きますね(笑)。
投稿: 中年音楽狂 | 2013年8月21日 (水) 21時29分
音楽狂さん、お返事遅くなってしまいすみません。
メンツもメンツではあるものの、御大Gary Burtonの演奏・楽曲とも若々しくて素晴らしいですね。それにしてもJulian Lageは演奏もさることながら作曲能力もレベル高くてビックリです。僕もFred Harschとの作品、期待して待つことにします。
TBありがとうございました。
投稿: とっつぁん | 2013年8月23日 (金) 15時28分
とっつぁんさん,こんばんは。TBありがとうございました。
やっぱりHerschとLageのデュオって期待値高いですよねぇ。早く出ないかなぁ。
それにしてもこのバンド,いいですよねぇ。乞う来日。
投稿: 中年音楽狂 | 2013年8月23日 (金) 22時01分
音楽狂さん、こんにちはmonakaです。
このアルバムバートンの感覚がとてもわかわかしいですね。
メンバーにえいきょうされた素晴らしいプレーというものが時に生まれるものですね。
最近のベストです。
投稿: monaka | 2013年8月26日 (月) 21時23分
monakaさん,続けてこんばんは。
私もGary Burtonは結構長きに渡って聞いておりますが,monakaさんには全然及びません。そのmonakaさんがベスト5に推されるのですからよくて当たり前ですよね。
とにかく,このメンツはコンビネーションとしてもBurtonにとっても満足度が高いはずだと思いますが,古希にしてこの活力ってのが素晴らしいと思いました。クリエイティブな人は老けないってことでしょう。私もあやかりたいです(笑)。
投稿: 中年音楽狂 | 2013年8月27日 (火) 00時02分