Pops Staples:レイドバックってのはこういうもんだ
"Peace to the Neighborhood" Pops Staples(Point Blank)
CDの整理をしていて,久しぶりに見つけて聞いたアルバムである。私の記憶が正しければ,私が本作を購入したのは在米期間を終えて帰国した直後ぐらいのはずである。それ以来,この作品はこの手のサウンドが好きな私にとっての愛聴盤だったはずだが,いつの間にか「一軍」をはずれて,聞く機会が減っていたもの。しかし,今回,久々に聞いてみたのだが,やっぱりこれはいいわ。
本作を聞いていて思うのは,本当の「レイド・バック」したサウンドとはこういうものであろうということである。ここでのPopsによる歌唱全く力が入っていないのだが,リスナーに訴求する力は非常に強いという稀有な体験ができてしまうのが凄い。
本作は,一般のリスナーからすれば,Jackson BrowneとBonnie Raittが参加した冒頭の"World in Motion"とRy Cooderプロデュース/参加の2曲に注目が集まるのは当然だろう。もちろん,それらの曲が優れていることは言うまでもないのだが,それ以外の曲のクォリティも非常に高い。このアルバムが吹き込まれた当時のPopsは,70代も後半に突入していた頃だが,年というのはこういう風に取りたいと思わせるような歌いっぷりなのである。この力の抜け具合は,ある意味達観した境地とも言うべき次元に達していると言ってもいいかもしれない。
私も十分に歳を取ったわけだが,このPopsのようにはなれないことは明らかで,まだまだ若輩者よのぉと言われれば一言も反論できない(爆)。そういうことを反省させるにも十分な「教育的」ブルーズ/ソウル・アルバム(笑)。とても若い人たちには薦められるような作品ではないが,私にとっては老後の指針のようなアルバムとして星★★★★★。
尚,クレジットをよくよく見ていると,ベースにBuell Neidlingerなんて意外な名前が見て取れる。まさしく意外である。
Personnel: Pops Staples(vo, g), Thomas Bingham(g), Bonnie Raitt(vo, g), Jackson Browne(vo, g), Ry Cooder(g), Michael Toles(g), Lester Snell(key), Milton Price(b), Hutch Hutchinson(b), Buell Neidlinger(b), Dywane Thomas(b), Steve Potts(ds), Rickie Fataar(ds), Jim Keltner(ds), James Robinson(ds), Debra Dobkin(perc), Wayne Jackson(tp), Andrew Love(sax), William Brown(vo), Bertran Brown(vo), Jackie Reddock(vo), Jackie Johnson(vo), Terry Evans(vo), Arnold McCuller(vo), Willie Greene(vo), Mavis Staples(vo), Yvonne Staples(vo), Cleotha Staples(vo), William Brown(vo)
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