Enrico Pieranunziの新作ライブは違和感のかたまり
"Live at the Village Vanguard" Enrico Pieranunzi (CAM Jazz)
また昨日も記事を書けなかった。ということで今日はちゃんと書きたいと思う。本作を入手したのは随分前だが,記事をアップするのに時間が掛かってしまった。Pieranunziのファンとしては褒められたことではないが,この作品,何度聞いてもピンとこないのだ。その要因がPaul Motianのドタバタしたドラムスにあることは間違いない。
PieranunziはBill Evans的なピアノから ,フリーに近いものまで,様々な音楽性を聞かせる人だが,一般的には繊細なタッチを期待する人が多いのではないかと思う。だが,ここでの演奏ではMotianのドラムスが音楽に没入するのを妨げるのである。はっきり言って,ここでのドラムスはPieranunziの音楽にフィットしていないし,うるさい。それは音量のことではなく,バッキングとしてはということである。この違和感は冒頭の"I Mean You"から明らかで,2曲目の"Tales from Unexpected"で私の苛立ちは増幅される。ブラシに持ち替える"Pensive Fragments"で改善はするものの,どうも反応がよろしくないのである。
この後,Motianは亡くなってしまうので,死者に鞭打つようなことはしたくないが,全編に渡ってそんな感じなので,ずっと違和感を抱きつつ聞いている感じなのだ。Pieranunziのピアノがスリリングに迫る瞬間,美しく迫る瞬間等,聞きどころもあるだけにどうにも惜しい。私は別にMotianが嫌いってわけではないし,これまで明確な拒絶感を示したこともないだけに,この違和感はこのアルバム固有のことになるように思える。とにかくダメなのだ。本作とメンバーを同じくする"Untold Stories"ではそんなことはなかったはずなので,今回の違和感は不思議と言わざるをえない。これは録音のバランスによるものと判断してもいいかもしれない。
Pieranunziは多作の人なので,作品の質にもバラツキがあるが,本作は残念ながら私の愛聴盤となることはなさそうである(ちなみに私にとって聞かないPieranunziの代表は,一人の狂ったオッサンの奇声が不愉快極まりない"Live in Japan"。それに関する記事はこちら)。ということで,ちょっと厳しいようだが星★★★。
Recorded Live at the Village Vanguard on July 7 & 8, 2010
Personnel: Enrico Pieranunzi(p), Marc Johnson(b), Paul Motian(ds)





























































































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