ダウンロード以外の廃盤化が惜しまれるRichie Beirachの代表作の一枚

"Elm" Richard Beirach (ECM)
BeirachとプロデューサーManfred Eicherとの確執により,フィジカルな媒体では廃盤になったままのアルバムである。日本では再発になったことがあるが,現在ではなかなかそれも見つけるのが難しくなっている。だが,iTunesでは買えるようになったことはまだ進歩だと言ってもいいだろう。
それでもって,肝腎の音楽の方だが,決して廃盤にするような演奏ではない。清冽さと激しさを同居させた音楽とも言えるし,美的感覚とジャズ的スリルを共存させた音楽と言ってもよい。いずれにしてもレベルが高いのである。
Richie Beirachというと,リリカルな響きを想定しがちであるが,例えばQUESTでの演奏を聞けば,それだけでないことがわかる。そうしたBeirachの激しさが本作で顕著に出ているのが"Snow Leopard"であろう。BeirachとDeJohonetteの相性についてどうかなと思うリスナーも,この演奏を聞けば納得間違いなしである。と言うよりも,DeJohnetteの存在の必然性が強く感じられる演奏と言っても過言ではない。
久しぶりに聞いたが,この演奏はBeirachのトリオ作としては代表作としてもいいように思える作品。星★★★★☆。
そんな本作も,ダウンロード音源として聞けないことはなくなったのはいいことだが,このレベルの演奏はやはりフィジカルな媒体でリリースすべきと思う。
Recorded in May 1979
Personnel: Richard Beirach(p), George Mraz(b), Jack DeJohnette(ds)
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コメント
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Toshiyaさん、こんにちわ!
いつも楽しく拝見しております。
本作が代表作との仰せ、誠に同感です。小生もオリジナルのアナログ盤で楽しんでおります。
投稿: Nardis | 2013年4月 6日 (土) 15時30分
Nardisさん,はじめましてでしょうか。コメントありがとうございます。
私もアナログは保有していますが,昨今の我が家の音楽再生事情を鑑み,CDも買ったものです。ECMでのBeirachはやはりこれと"Hubris"でしょうね。本当にこのアルバムに陽が当たらないというのはもったいないとしか言いようがありません。
いずれにしても,引き続きよろしくお願い致します。
投稿: 中年音楽狂 | 2013年4月 6日 (土) 20時46分
これの、ペンジュラムとか良く聴いたものです。でも確か貸しレコード屋で借りてテープしか持ってなかったな。
この時期のバイラークだと、TRIO制作のElegy?って名盤がありますよね。ビルエヴァンス追悼企画でQuestのリズム隊でSolarとかNardisとか演ってて鬼気迫るものがあった。正にバイラークの旬をとらえたアルバムで、是非復刻して欲しいですが、無理だろうな。
投稿: こやぎ@マレーシア | 2013年4月 6日 (土) 21時40分
と思ったら、こんなものが。世の中便利だ。
http://youtu.be/BndxDOVfJGM
改めて聴いてみるとやっぱりリズムがタテタテしてますね(笑)。うーむ。
投稿: こやぎ@マレーシア | 2013年4月 6日 (土) 21時50分
こやぎさん,こんにちは。"Elegy for Bill Evans"ですな。DeJohnetteがAl Fosterに代わっていますが,あれもいいアルバムです。私はこれと"Hubris",そして"Elegy for Bill Evans"がBeirachの基本線と思っています。
ただ,"Elegy"はLPしか持っていないので,なかなか聞けないってのが実態です。久しぶりに聞いてみようっと(笑)。
投稿: 中年音楽狂 | 2013年4月 7日 (日) 11時35分