結構まとも(?)なPharoah Sandersが聞けるAlex Blake盤
"Now Is the Time: Live at the Knitting Factory" Alex Blake (Bubble Core)
本盤は毎度おなじみ新橋のテナーの聖地「Bar D2」で聞かせて頂いて,その場で発注したものである。その主因はPharoah Sandersに決まっている(笑)。Bar D2で聞いたPharoah Sandersで何と言っても印象深いのはFranklin Kiermyerの"Solomon's Daughter"である(記事はこちら)であるが,それに比べると随分と印象が違う。
そもそもAlex Blakeという人について,私の記憶に最初にインプットされたのは渡辺香津美の"Lonesome Cat"であったはずだが,そこではエレクトリック・ベースを主にしていたと思う。だが,ここではアコースティック主体である。1曲はエレクトリックのソロで"With a Little Help from My Friend"をファンク的に聞かせているのが元々の私のイメージだったとすれば,ほかはむしろコンベンショナルなイメージすらある。だが,リズムは単純な4ビートというわけではなく,随分バリエーションに富んでいるのも特徴。
そうした伴奏に乗って演奏するPharoahが,Kiermyer盤ほどの咆哮って感じではなく,比較的真っ当な(笑)演奏を展開しているのが意外なぐらいであるが,これを聞くと,コンベンショナルな展開でも全然問題のないサックス奏者であったことがわかってしまう。冒頭の"On the Spot"なんて,最初の5音は"Giant Steps"そのものなのだが,そうした中でも印象に残るソロを聞かせていて,そこには闘士って感じはないのである。Alex Blakeを立てたのかとも思いたくなるが,だからと言って激しくないかと言えば,全然そんなことはなくて,やっぱりPharoahはPahroahねぇって思いたくなるような吹奏である。ついでにピアノを弾いているのはJohn Hicksだから,この二人が揃えばまぁこうなるわねってところである。
Pharoahのことばかり書いているが,Alex Blakeもちゃんとプッシュしていて,熱いジャズの典型的なスタイルを聞くことができるが,惜しいのはベースの増幅された音であろう。それを差し引いても星★★★★には値するとは思うが,私はこういうベース音が苦手なのである。尚,余談だが,クレジットにはChris Hunterのアルトが記載されているが,これは多分オーバーダビングと思われる。このメンツにChris Hunterってのはギャップあり過ぎである(笑)。
Knitting Factoryと言えば,本作が録音された頃はHouston Street界隈にあったが,ちょっと尖ったミュージシャンがよく出演していた。私は在米中に確かJohn Lurieだか誰かを聞きに一度行ったきりだが,現在もブルックリンやその他の場所で継続している。今でも同じ感じなのかなぁ(遠い目...)。
Recorded Live at the Knitting Factory on December 6, 1999
Personnel: Alex Blake(b), Pharoah Sanders(ts), John Hicks(p), Victor Jones(ds), Neil Clark(perc), Chris Hunter(as)
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コメント
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おー、このアルバムをお持ちですか。
アレックス・ブレイクって、永遠のB級スターのような感じですが、生存情報みたいな感じで、このアルバムを手にしてニンマリ。内容もファラオだから悪い訳がない。ずっと気になっていたリーダ作を最近入手しましたが、いまいちだったなあ(デンオンのLP)。故のB級ですよね。
実は一度生を聴いています。なんと中野サンプラザでのマントラ。
よーく、ドライヴしてました。ヴォデオにもなっているアレ、です。
投稿: ken | 2013年3月11日 (月) 07時38分
kenさん,こんばんは。このアルバムお持ちなんですね。
Alex Blakeをご覧になった時のマントラって,多分私が行けなかったやつではないかと思います。香津美とかマントラとやりながら,その一方でPharoahともやっちゃうってのはある意味凄いと思います。B級,あるいは器用貧乏って感じでしょうか。
いずれにしても,本作はなかなかよかったです。
投稿: 中年音楽狂 | 2013年3月11日 (月) 21時25分