"Whiite Rock":何だか寒いのでこんなアルバムを...
"White Rock" Rick Wakeman(A&M)
さすがに冬も真っ盛りって感じで,東京でも非常に寒い日が続いているが,そういう時には暖かくなるような音楽を聴いてもいいのだが,今日は季節ものである。それもかなりのイロもの(笑)。
本作はRick Wakemanが1976年のインスブルック冬季五輪の記録映画である同名映画のサウンドトラックとしてリリースしたものである。私は大昔,Rick Wakemanに入れ込んでいた時期もあるのだが,正直言ってソロ・アルバムって面白いものは数えるほどしかない。基本的には彼はYesのキーボード・プレイヤーとしてが最もアイデンティティを発揮するのであって,自我が前に出過ぎるとろくなことはないというのが実態である。そもそもRick Wakemanは濫作過ぎて,彼のアルバムをフォローする気にもないし,不可能と言ってもよい。そんな彼のソロ・アルバムにおける最高傑作は「ヘンリー8世の6人の妻」であることは間違いない事実であろうが,私がその次に評価しているのが本作である。
これにしたってロック的な快感を得られるかと言えば,それはおそらく違うだろう。これはあくまでもサウンドトラックとして楽しむべきものなのだが,それでも中にはきらりと光るフレージングを感じさせる部分もある。その一方で,Moogのサウンドだったり,その他のキーボードだったりが今となっては古臭さを感じさせるのも事実だが,本作はサウンドよりもメロディ・ラインを楽しめばいいように思える。
私は映像は見たことがないが,これならそこそこ映像とも合うのではないかと思わせるような鍵盤音楽という感じである。繰り返すが,今となっては相当古臭く響く部分もあるのは事実だが,ロック的な部分も多分にあって,これはこれで楽しめるアルバムだと思う。いずれにしても私がいまだに保有するRick Wakemanのアルバムはこれと「ヘンリー8世」だけなのである。ということで,本作に対する私の評価をご理解願えればと思うが,いずれにしてもちょいと仰々しいというのが本音である。まぁ,評価としてはそれでも星★★★☆ぐらいあげてもいいと思うのだが...(笑)。
それにしても,インスブルック冬季五輪で活躍した日本人って誰だったかなぁ。札幌の日の丸飛行隊のイメージが強過ぎて,インスブルックは記憶にあまり残っていない。Wikipediaで見てみたら,同大会では日本は6位以内の入賞者さえゼロという惨敗だったみたいだから,記憶に残っていなくても当然か。これはまさに札幌の燃え尽き症候群だったのかもしれないなぁ(甚だ余談)。
Personnel: Rick Wakeman(key), Tony Fernandez(ds, perc) with St Paul's Cathedral Choir
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