Wayne Krantz観戦記:Keith Carlock物凄過ぎ!
ビルボードライブ東京においてWayne Krantzのライブを見に行った(9/24,1stセット)。私の数少ないビルボード訪問歴の中でも,極端にロビーの静けさが感じられる中「イタリア・ジャズの女神さま」とご一緒させて頂いて中に入ると,やはり聴衆の数が少ないのが気になる。前回Wayne Krantzが来日して,コットンクラブでライブを行った時でも60〜70%程度の集客はできていたと思うが,今回は更に入りが悪い。なぜ,Krantzの人気がないのか私には不思議で仕方がないのだが,まぁ,それは仕方ない。
こうした環境において,どのような演奏が展開されるか一抹の不安もあったのだが,始まってしまえば一切手抜きのないガッツのある音楽を聞かせたことに彼らの矜恃を感じた私だが,それにしても強烈だったのがKeith Carlockである。私としては猛爆ドラマーと呼びたくなる激しさであった。とにかく音がでかい。前回Carlockを見たのはJohn Mayerと来日した時,その前はKrantzとのコットンクラブであるが,前者がMayerに遠慮しながらも歌心を感じさせ,後者ではパワーと歌心の両面を感じさせた。それが今回はパワーが目立つという感じで,バンドで一番音がでかかったのはCarlockと断言したい。私は見ていて思わず笑ってしまうぐらいの強烈さであった。
そしてもう一つ,今回のライブで気になっていたのが,なぜNate Woodが参加しているのかということであった。Woodの本職はドラマーのはずであり、すわ,ベースレスのツイン・ドラムスかと思っていたら会場にはドラム・セットが2台あるではないか。しかし,演奏ではWoodはベースを中心に演奏し,時折ドラムスも叩くという感じであった。WoodとしてもCarlockにはかなわないという判断もあったかもしれないが,ベースもちゃんと弾けるのねぇと妙に感心していた私である。しかし,背景は別としても,ベースを抱えながらドラムスも叩くというのは初めて見たが,効果としては若干疑問があった。それぐらいCarlockが凄かったということである。
そして肝心のKrantzだが,やや自虐的とも思えるコメントも残しながら,演奏は彼らしいソリッドなものだったと思う。冒頭から2曲続けて歌ったのには驚いたが,私が相変わらずピンと来ていない"Howie 61"よりははるかにダイナミックで,こういうのなら全然問題ないと思わせた。だが歌おうが歌うまいが,Krantzのギター・プレイはいつも通りで,ファンにはたまらないものであったことに間違いはない。これほどのライブを展開しているバンドが集客に困るようでは本当に困る。「イタリア・ジャズの女神さま」は25日の2ndも再参戦モードだったが,私は地方出張がありかなわず。様子は改めて女神さまからお聞きすることにしよう。
いずれにしても大笑いしながら聞けるハード・フュージョンっていいよねぇ。いやはやエグいバンドである。ほとんどロックと言っても良いようなこのバンドのライブを場所柄だけでデート・コースに選んでしまっては,カップルの行く末が心配になるという余計なことも考えてしまった(爆)。どうせここを使うならBobby Caldwellだよねぇ(笑)。
2012年9月24日@ビルボードライブ東京 1st セット
Personnel: Wayne Krantz(g, vo), Nate Wood(b, ds), Keith Carlock(ds)
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お声がけしていただいて感謝感謝です!
天才と変態は使いようだと思うバンドでした。
最終日2ndもテーブル席はいい入りでした。
それにしても、全貌が見えてきた時点から、こちらは半笑いでしたよね(笑) いいライブでした。
2ndで見つけたんですけど、Carlockはstickを何本も持ってきていて、左足の後ろくらいにバチ袋を縦置きしてました。途中、stickが飛んじゃったんですけど、緊急対応用できちゃうんですね。そういう叩き方するからだよ、ってツッコミを入れたくなりました。余談。
投稿: rhodia | 2012年9月27日 (木) 13時43分
rhodiaさん,こんばんは。こちらこそありがとうございました。
Krantzが変態なのはさておき,今回はCarlockでしたねぇ。ドラム・スティックの話もさもありなんですよね。あれだけ叩けばスティックも飛ばしますわ(笑)。また次の機会もよろしくどうぞ。
投稿: 中年音楽狂 | 2012年9月28日 (金) 00時00分