アベンジャーズ:まさにマンガである。
「アベンジャーズ ("The Avengers")」('12,米,Paramount)
監督:Joss Whedon
出演:Robert Downey Jr., Chris Evans, Mark Ruffalo, Chris Hemsworth, Scarlett Johansson, Jeremy Renner, Samuel L. Jackson
Marvelコミックのキャラ総出演という感じの映画であり,世界で大ヒット中のこの映画はヴィジュアルの効果もよくできているし,大人も子供も楽しめてしまうのがそうしたヒットの要因であることは間違いないだろう。そうした要素も認めつつ,私がこの映画を評価するとすれば,これだけのキャラクターが出てきながら,ほぼ破綻のないシナリオに仕立てたことだろうと思う。
この映画のシナリオがよくできていると思えるのは,これまでのMarvel関係の映画を連動させたかたちで,関係性を明確化していることになると思う。よって,「アイアンマン」にしろ「マイティ・ソー」にしろ,この映画の伏線を張ってあったようだが,そうした効果もあって,ストーリには大きな破綻はないように感じられるのである。視覚的効果にばかり目が行きがちな映画の中で,こうしたストーリーに対するちゃんとした目配りは好感が持てるのだ。
もちろん,生身の人間にしては強過ぎ,あるいは万能な人々も出てきて,これは一体どういうことと思わせる部分はあるが,そこはマンガであるから大目に見よう。先日取り上げた「ダークナイト・ライジング」がChrustopher Nolanらしい陰影(あるいは暗さ)があったが,こっちの映画はそうした暗さは皆無。とにかくわかりやすい。だからこそ,これだけのメガ・ヒットになると考えてもいいだろうが,それにしてもよくやるわって感じである。それでもNYCでのド派手なアクション・シーンなど十分楽しめたので星★★★★としてしまおう。
Marvelコミックの映画化はこれからも続々と行われるようで,あまり作り過ぎると飽きられるのではないかと余計な心配をしてしまうし,「アベンジャーズ2」の製作も公開日も既に決まっているというのもどうなのよって気もするが,これだけヒットしてしまえばそれもまぁ当然かって気もする。だが,キャラ単独の映画はこれに比べると小ぶりになってしまうのかなぁとも思えてしまう。いずれにしても,これはアメ・コミの世界なので,マンガやアニメーションに別の世界を求める日本での受け方は,多分アメリカとは違うんだろうとも思えてしまった。まぁ,それでもこれはこれでいいんじゃないのかなってことで。
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