やっと(?)揃えたJerry Bergonzi入りDave Brubeck3作
Dave Brubeckという人はジャズ界において非常に面白い位置にある人である。ポピュラリティは昔から大したものであるのに,ジャズ・ファンで「私,Dave Brubeckのファンです」と大きな声で叫ぶ人はあまり見たことがない。私はPaul Desmondのファンでありながら,Desmond入りのDave Brubeck作品は"Time Out"しか持っていないというのも極端かもしれないが,特に日本のジャズ喫茶族(そんなものがあればだが...)からは結構白眼視されていると言ってもよいように思える。
そんなBrubeckが日本において例外的に評価されている(と少なくとも私が思っている)のはJerry Bergonzi入りのクァルテットでConcordレーベルに吹き込んだ3作,即ち"Back Home","Tritonis",そして"Paper Moon"の3作であろう。Jerry BergonziとBrubeckの共演は1973年から始まっているらしいから,何もレコーディングはこの3作だけではないようだが,これらのアルバムを聞いて,Brubeckのバンドに何とも強烈なテナー奏者が加わったと認識したのはおそらくこの3作,特にConcord第1作"Back Home"においてであったように思う。ついでに言っておけば,"Back Home"でドラムスを叩いているのはButch Miles(ほかの2作はRandy Jonesにドラムスが代わる)である。Butch MilesとBrubeckというのも結びつかない取り合わせであるが,それがBergonziの参加に更にインパクトを与えたと言っても過言ではないと思う。
これらの3作は結構入手しづらい状態が続いていたと思うのだが,ここに来て結構ネット・ショップでも簡単に買えるようになったのを受けて,以前から保有していた"Paper Moon"に加えて,遅まきながらこれらの3作を揃えることとなった。"Back Home"は日本で,"Tritonis"は米国から飛ばして,2枚で2,000円ぐらいだったから決して高い買い物だったとは思わない。そして注目はBergonziだが,どうしてBergonziがBrubeckのバンドに入ったのか,やはり不思議に思えるぐらい,通常のBergonziのトーンで吹きまくっている。
だが,これらのアルバムがBergonziの演奏があったとしても,日本で人気が高まらないのは,ベースがBrubeckの息子,Chris Brubeckのエレクトリック・ベースであることもあるだろうし,「スイング感に乏しい」というBrubeckの悪評が影響していると思われる。ついでに言ってしまえば,Chris Brubeckがトロンボーンでフィーチャーされる時にBergonziにエレクトリック・ベースを弾かせるというのもいかがなものかって話もあるが,ベースを弾いてしまうBergonziもBergonziである(笑)。
それでも"Tritonis"の終盤なんて,ややフュージョンがかった曲調でのBergonziが聞けるなど,面白いこともあるのだ。これがBergonziを聞くための最初のアルバム群であるとは思わないが,それでもまだまだ若い頃から,Bergonziがテナー奏者としてかなりいけていたということを実証する意味でも重要なアルバム群と言ってよいと思える。少なくともBergonziを聞いている限りは,ファンは楽しめるはずだ。ということで,今回は評価でなく,紹介を目的とした記事なので星はつけないが,結構面白かったと思っている。
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EVAです、おはようございます。
Back Homeのジャケ見たことがあるな~、と思ってLPを探したらありました。
私のは当時の日本盤ですが恐らくヤフオクで入手したのだと思います。
ブログの記事は以前のブログで記録は残っていませんので他のメンバーが誰であったのかも覚えていませんでした。
私の好きなButch Milesがこのコンボに参加したのが’79でBergonziが参加したのはその前年のようですね。
Bergonziは楽器については色々な楽器に堪能であったようです。
他にはcl,p、dsも扱っていたそうです。多彩な方ですね。
LPは状態も良さそうなので改めて聴いてみたいと思っています。
帯には日本初の最新鋭カッティング・マシーン、ノイマン(VMS-80)使用したハイ・クオリティ盤と書いてあります。
全く記憶がないのでその意味でも楽しみです。
投稿: EVA | 2012年8月 7日 (火) 09時18分
EVAさん,こんばんは。返事が遅くなりました。
"Back Home"のLPをお持ちだったんですねぇ。カッティング・マシーンの違いがわかるほどの耳も装置も私は持ち合わせませんが,EVAさんがお聞きになったご感想をお聞かせ下さい。
Bergonziはマルチ奏者である必要はありませんので,本人も今はテナー1本で勝負ですねぇ。できることは結構ですけどね(笑)。
投稿: 中年音楽狂 | 2012年8月 8日 (水) 21時35分
Toshiyaさん、こんにちは。
昨晩、ジェリーさんのライブを観に行って来ました。2年半振りの再会です。今回は、現場に早く着き過ぎちゃったこともあって、サウンドチェックが始まる前から、お邪魔させてもらいました♪
サウンドチェックは15分くらいで終わってそのまま、ジェリーさんに誘われるまま、他の演奏者と共に控え室へ。。ということで、8時開演前、ギリギリまで、楽しいおしゃべりで楽しませてもらいました♪ (詳細は、別便メールにてお知らせ致します)
ただ、これまで、演奏前は、気持ちも整えたりするだろうと思って、控え室に行ったとしても、長居しないようにしていたのですが。。。。今回は、稀な結果になりました(笑)。
先週のジョルダン氏同様、満席になっていましたが、違ったのは、客層です。ジョルダン氏の方は、比較的若い層のお客さんも(女性も含め)結構居たのですが、今回は、女性が自分を含めて5人くらいで、後は、LPレコードを知っている時代の男性陣が大半のようでした。
それから、今回は、ジェリーさん目当ての「カメラ小僧」がかなり多かったです。私達は、今回も前列中央でしたが、少なくても6人くらいのカメラマンが、如何にも高そうなロングサイズの一眼レフを、舞台サイドからジェリーを撮影していました。
隣に座っている人は、その方が持参してきたLPレコードを見ながら、感慨深そうに演奏を聞き入っていたのですが、印象的でした。今、偶然に検索させてもらいましたら、このDave Brubeck氏の記事を発見。この方のLPを持参していました。
ライブの感想ですが、全体的に静かな感じだったような気がしました。ジェリーさんらしい吹き方が感じられたのは、2セット目のそれも後半とアンコール曲くらいだったような。。。私達はともまく、ジェリーファンにとっては、もしかしたら、もの足りなさを感じられたかもしれません。ただ、他の3人の方達が、全体的に大人しい感じでしたので、プログラム全体の流れにも影響したのではないかと推測しています。
一つ残念だったのは、今回のバンドリーダーは、ジェリーで間違いないので、終始、個々の演奏者の紹介、及び、演奏曲についての進行をしていたのは良いのですが、他の3人の内の誰かが、「サキソフォーン、ジェリー・ベルゴンツィ!」とちゃんと紹介しききれていなかったのが残念でした。
一度目は、前半最後に、ドラマーが、何だか小声で何だが、場違いの流れで紹介、後半は、ピアニストが、マイクなしで、ジェリーの名前を紹介しましたが、前列に居る私達にも聞き取れませんでした。結局、ジェリーさん自身が、マイクを使って、「サキソフォーン、ジェリー・ベルゴンツィ」と、普通のトーンで話して、クローズした結果になりました。
歓声と共に一番最後の拍手喝采で、観客も待ち望んでいたように思うのですが、何だか拍手をし損なった不完全燃焼になってしまったような。。タイミングがちょっと悪すぎましたね。。。。他のライブハイスでは、そうではなかったことを祈りたいです(苦笑)。
主人がジェリーを最初に観たのは、2009年で、メンバーは、アダム、ジョン・アバンコンビー、ゲーリー・ベルセースのカルテットだったのですが、最前列中央で興奮しっぱなしで、今もって、忘れられないライブだと言っています。このカルテットの印象がかなり強かったせいか、今回のカルテットは静かな雰囲気に聞こえてたのかもしれません。
あっ、日本に行く予定があるかどうか聞いてみたのですが、日程ははっきり決まっていないようですが、カール・ウインターさん?(恐らく、ドラマーだと思うのですが。。)がジェリーに日本へ行こう!と話を持ちかけられたそうで、彼が、正式にオルガナイズするようなら、可能性もあるかもね、と言っていました。
何れに白、久々にジェリーさんに会えて良かったです!今回もジェリーさんの招待で鑑賞させてもらいました~♪ 最後は、ジェリーさんからの投げキッスもしっかりキャッチ!感謝ですね!!素晴らしいライブでした!
別便にて、演奏後の控え室で撮った写真を添付致します。ここではちょっと書けない?!内容も少しメールに書きたいと思います(笑)。
投稿: Laie | 2013年1月25日 (金) 19時57分
Laieさん,こんばんは。ライブ・レポート,そしてメールもありがとうございました。
Carl Wintherに声を掛けられているんですか。だとすれば是非日本に来て欲しいですね。昨年のおすすめ盤の中にもBergonziがWintherと共演した"Sonic Shapes"を挙げていますが,その出来が素晴らしかっただけに,それが実現すれば,かなり期待できるからです。是非,Bergonziにはその気になって欲しいなぁ...。
ちなみにCarl Wintherはピアニストですので念のため。
投稿: 中年音楽狂 | 2013年1月27日 (日) 01時21分
Toshiyaさん、こんにちは。
何だか余韻が冷めない内に、文章にしようと思ったせいか、ブログの方でも、メールの方でも、かなりの長文になってしまってすみません。。(汗。読むだけでも、お疲れになられたと思います。
カール・ウインターさんは、ピアニストだったんですね。御指摘ありがとうございました。そう言えば、ゲーリー・クーパー?という方の話も出ていたので、両氏のビデオを後ほど、見てみたいと思います。
今回、ジェリーさんには、個人的なお願いをしちゃいました。。。♪ジェリーさんにとっては、大きな宿題になってしまいましたが、「料理方法」を楽しみにしたいと思います。
投稿: Laie | 2013年1月27日 (日) 16時19分
先ほどのコメントに付足しです!
あるドラマーの方の話しも出たのですが、2年前くらいに、自殺して亡くなられた優秀なドラマーだったそうです。名前を勘違いしていたようです。
投稿: Laie | 2013年1月27日 (日) 16時34分
Laieさん,こんばんは。個人的なお願いって興味ありますねぇ。あまり突っ込みを入れるとプライバシーの侵害になりそうなので,やめておきますが...(笑)。
ちなみに話に出ていたGaryさんということであれば,Gary Versaceですかねぇ。Gary Cooperだと私にとっては往年の名優になってしまいます。
投稿: 中年音楽狂 | 2013年1月27日 (日) 21時33分
Toshiyaさん、こんにちは。コメントが続きます。。
「お願い事」ですが。。。ジェリーさんに会う3日前に思いついたかなり突拍子もない話ではあったのですが、すぐにOKしてくれました♪(主人もビックリ!)実現しなかったとしても、嬉しいです。「願い事」が、もしも叶った際には、御報告しますね。
ゲーリー・クーパー氏は、俳優さんでしたか。。ユーチューブを見て、焦ってしまいました(汗)。。自分のイイ加減さに嫌気がさします。オルガンのベルセースさんでは、なかったです。。。主人曰く、帰りの車の中では、全く別の人の名前を言ってたそうですが、全く思い出すことができません。。(涙)自分達が知っている奏者だったらすぐに分かるのですが。。。あまりにもパーセンテージが低すぎて駄目ですね(苦笑)。
私達から、ジェリーさんに今回、話題に提供した奏者は、スタンレージョルダン、トランペットの日野さん、サックスのナベサダさん、です。
投稿: Laie | 2013年1月28日 (月) 04時39分
Laieさん,こんばんは。返事が遅くなりました。
願い事,何かはわかりませんが,叶うといいですね。それにしてもStanley JordanはBergonziとは対極って気がしますねぇ。どう反応したか興味深いです。
投稿: 中年音楽狂 | 2013年1月30日 (水) 23時35分
Toshiyaさん、こんにちは。
「願い事」。。そうですね、本当に叶うといいですね!昨日、ジェリーさんにもらったメールの内容だと、かなり大丈夫な感じでしたので、期待したいです♪ただ、1,2ヶ月では無理なようなので、3ヶ月から6ヶ月を目処に(勝手に予想)なるかもしれません。。
スタンレージョルダンですが、随分彼とはしばらく会っていないなぁ。。と言っていました。私が、彼が、舞台に出て来た時、女性に見えた、と話したら、えっ?と聞き返して、ジェリーさんの目が点になっていました(笑)。私が、トイレに行っている間、主人とジョルダン氏のことを何か話していたようです。
「ゲーリー・クーパー」に似ている名前?!の方ですが、私達も検索してみたのですが、見つかりませんでした。。話の要点は、かなり縦にも横にもデカイ人らしいのですが、この方とカフェに行って、お会計を済ませて席を立ったら、お尻が大きすぎて、椅子もそのままお尻にくっ付いたままの状態になったらしく、カフェのマスターが、「その椅子は持って行かないで下さい」と言って、大笑いになったという話でした。ちなみに、デーブ・サントロさんではないです(笑)。
投稿: Laie | 2013年1月31日 (木) 02時52分
Laieさん,こんばんは。返事が遅くなりました。
BergonziがStanley Jordanを知っているってのは極めて意外な気がしますねぇ。でもミュージシャンってそんなものなのかもしれませんね。
また,太っちょの人は誰なのか想像もつきません。謎は深まるばかり...(笑)。
投稿: 中年音楽狂 | 2013年2月 1日 (金) 21時49分