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2012年7月11日 (水)

例えて言うなら大河の流れのごときDexter Gordon

Dexter_gordon

"The Montmartre Collection" Dexter Gordon (Black Lion)

中古で拾ってきた2枚組である。LP3枚分の音源を2CDに収録したお徳用盤とのことであるが,密林のマーケットプレイス等ではとんでもない値段がついている。それを考えれば,私がゲットした値段は極めてリーズナブル。中古ではあるが,定価よりちょっと安いぐらいだったからこれは儲けものって感じか。当時欧州在住中のDexter Gordonが同じく現地在住のKenny Drewらと吹き込んだナイスなライブ・アルバムである。

私はColumbiaのDexter Gordonのボックスも買ったりしているが,それはWoody Shaw目当ての部分もあったりして,決してDexter Gordonのファンってことはない。そこそこアルバムは保有していても,私としてはプレイバック率も高いわけではないが,だからと言って売り払うという判断にはならない,そんな感じの人なのである。

だが,このアルバムを聞いていて思うのは,コンベンショナルなジャズのよさが物凄くよく出ているなぁって感じなのである。中にはテンポの速い曲もあるが,それでもそこから受ける印象にはゆったり感と言うか,懐の広さを感じさせる音楽なのである。それが私には大河の流れのように感じられたわけだが,こういう音楽を聞いていると,ジャズの伝統というのは素晴らしいと感じさせてくれる演奏群である。特にスローな曲を聞いていると大河的な感覚は強まる。豪放さと悠揚さを兼ね備えた演奏と言える。

正直言って,このアルバムを聞いて,Dexter Gordonの手持ちのアルバムをちゃんと聞き直そうという気になっているのだから,それだけでも私には価値があったと思える。Rollinsの曲をやっても,明らかにRollinsとは異なる。だが,引用もうまくはまって,やはりこの人のインプロヴァイザーとしての実力は大したものだったのだということを今更ながら痛感させられたアルバムである。星★★★★☆。これこそ温故知新。中古盤屋めぐりはこれだからやめられないのである。

Recorded Live at Cafe Montmartre, Copenhagen on July 20 & 21, 1967

Personnel: Dexter Gordon(ts), Kenny Drew(p), Niels-Henning Orsted Pedersen(b), Albert Heath(ds)

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コメント

60年代末の米奏者の欧州録音はいいものが多いですよね.ボクはウェスのライヴ(Black Lionだったように思う)が良かったですね.
購買意欲をそそる記事に反応しました!

kenさん,こんにちは。WesのライブはBYGレーベルの"Solitude"ですかね?ジャズ喫茶でしか聞いたことがないですが,いいですよね。買おうかな(と逆に購買意欲をそそられる私です)。

いずれにしても,Dexter Gordonのこのアルバムは非常によかったです。

失礼! BYGですね。

kenさん,いえいえ,滅相もないです。"Solitude"って中古市場でも高いですねぇ。どうしようかなぁ...(笑)。

ご近所だったらお貸しするんですけどね.残念

kenさん,こんばんは。結局どうしても聞きたくなって,アメリカから飛ばしました。ちょっと高かったかなぁ...。まぁ円高だからいいやってことで(爆)。

聞いたら記事をアップしたいと思います。

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