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2012年1月16日 (月)

鬼の霍乱:ヒーリング編

Jakob_lindberg001 "J.S. Bach: Lute Music" Jakob Lindberg(BIS)

今回,突然のウイルス性胃腸炎で苦しんでいた私であるが,正直言って音楽を聞く気にもなれなかったというのが発症時の正直な感想である。そらが徐々に回復過程に入って,床に臥せっていながら,iPodで音楽を聞きながら休んでいたのだが,その中で最も私にフィットし,さまざまなかたちでヒーリング効果を与えてくれたのがこのアルバムであった。

調子が悪い時である。当然のことながら賑やかな音楽は聞けない。同じバッハでも山下和仁が弾いた「無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータ」のギター版でさえ刺激が強いと感じるぐらい弱っていた私にとって,これほど適した音楽はなかったと言ってよいだろう。とにかく穏やかで美しい。そして,小音量でも全然問題ないところがまた嬉しい。Lindbergはスウェーデン出身のリュート奏者。アルバムは相当数出しているが,本作が私が保有する唯一の彼の作品のはずである(あるいはもう一枚ぐらいあったか...)。それにしてもこれはよい。バッハの曲がいいのは当たり前だが,ここで聞かれるリュートの響きが何とも素晴らしいのである。この音楽がバックにかかっていれば,どんな「ながら仕事」だって可能だと言い切ってしまいたいぐらいである。ここまでくれば,優れたアンビエント・ミュージックである。「ゴルトベルク変奏曲」がカイザーリンク伯爵の不眠症対策として演奏されたというのもこれを聞いているとうなずける話だなぁと思ってしまう。

今回,ちょっとした病気になってみて,こうした音楽の(アンビエンスによる)ヒーリング効果を本当に肌で実感したと言える。喧騒に満ちた現代にこそ,こうした音楽は絶対に必要だと感じた今回の週末であった。聞き方が半端なので,星をつけることは控えるが,本当にこの音楽には救われた思いがしたとだけ言っておこう。現代人には間違いなくこういう音楽が必要なのだ。最高の癒しの音楽である。

Recorded on July 1 - 10, 1992

Personnel: Jakob Lindberg (lute)

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コメント

体調大丈夫でしょうか?
こちらは大雪でその対応に追われ、PCを見る時間があまりなくて数日分拝見したら大変なことになっているのでビックリしました!ご自愛ください!

takeotさん,こんばんは。大雪お見舞い申し上げます。また,ご心配頂きありがとうございます。

もうすでに回復過程に入っていますが,胃の痛みが残存しています。結構重症だったとの診断ですので,まぁ仕方ないですが,あとは時間と薬が解決してくれると思います。

 病気中なのに、何度もおじゃまして、すみません。私、リュートの音楽好きです。特に、レスピーギのリュートのための古代舞曲とアリアのシリーズは好きです。3日間くらい、この音楽と、オルガン、リュートだけのことを考えて過ごしたことがあります。夏休みの集中講座だったのですが、時代をさかのぼり、なんて、心穏やかな時間の流れなんだろう?と、感じた当時を思い出します。シチリアーナを聴いていると、今度は、フォーレのシチリアーナまで聴きたくなります。クラビコードや、古代楽器を演奏している知人がいて、代々木上原の教会で、息を飲みながら、聴き入ったこともあるくらい、好きです。Jakobさんの演奏、優しく、温かく心に響きますね。聴きたい音楽によって、自分の体調がわかること、私あります。

ひまわりさん,大丈夫ですよ。

ひまわりさんも音楽の幅が広いですよねぇ。JLとは全然違いますがな...(笑)。まぁ,いいものはいいですから,いいんです(なんのこっちゃ?)。

しかし,この音楽には本当に助けられました。本当に気分が落ち着きましたから。曲も演奏も素晴らしいですね。

大丈夫ですよ!とのこと、良かったー。(安心)Jeff Lorber とレスピーギ、J.S.Bachなんのこっちゃ?(うふふ)ですが、みんな好きです。 今日はモーッアルトのK.331の1楽章を弾いていました。少し、体調が下降ぎみになると、モーッアルトが恋しくなるように感じます。が、変奏のVar.6になると、眉間にしわが寄って、脈拍、血圧共にアップアップ。内田光子さんには、遠い道のりですが好きですね。釣りバカ日誌の浜ちゃんみたいに、休み取ってJazzを聴いていたいです。シアトル、確かに近いですね!あと、一歩なのに、、ね。

ひまわりさん、おはようございます。返事が遅くなり申し訳ありません。

私はピアノが弾けないので、モーツァルトなんて夢のまた夢ですが、隠居したら始めたいなぁなんて思ってます。無理かな?その前にギターの練習しなきゃいけませんね(笑)。

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