なんとLew Tabackinの"Rites of Pan"がCD化されていた!
"Rites of Pan" Lew Tabackin(Disco Mate→Inner City)
以前,このブログでこのアルバムをCD化する奇特なレーベルはないものかと書いたことがある(記事はこちら)。そこにも書いたが,「まぁまぁそう言わずだまされたと思って聞いてみて下さい」と言いたくなるような名品なのだが,長年CD化されることなく埋もれてきたアルバムだと言ってもよいだろう。それがである。2009年にCD化されていたのである。このアルバムはTabackinがフルート一本で勝負したアルバムであるが,まさに名人芸を聞かせるものだけに,この再発はLPを保有している私としても無茶苦茶嬉しい。
このアルバムがいかに優れているかは冒頭の"Autumn Sea"から明白である。プロデューサーであり,ここでピアノも弾く穐吉敏子は宮城道雄の「春の海」をアダプテーションしたことがあるのだが,それが宮城の遺族だか何だかに録音を拒否された経緯があるらしい。しかし,同じ「春の海」でも井上宗孝とシャープファイブのエレキ・ギター・バージョンがよくて,穐吉のジャズ・バージョンがダメってのは腑に落ちないが,それはさておき,それで穐吉が作曲したのが「秋の海」ということらしい。そこでのTabackinのフルートは日本的な響きを横溢させているが,そこで聞かれる穐吉のピアノ・ソロがこれまた素晴らしいのである。
私自身はフルートを吹くわけでもないが,それでもこのアルバムを聞けばTabackinのフルートがうまいことぐらいはわかるつもりである。これははっきり言って有無を言わせぬ魅力に満ちたアルバムだと言ってもいいと思う。私としてはフルートを吹かれる方々にこのアルバムを評価して欲しいと思うのだが,私は完全脱帽モードである。
いずれにしても,このアルバムが常に入手可能な状態にあるということ自体がめでたいわけで,そのことにまずは感謝を捧げたい。ただ,この再発盤のジャケはなんやねんと思うのは私だけではないはずだ。これは絶対ない。いやありえない最低最悪のジャケと言っておく。だからと言って,この音源の価値は絶対に下がることはない。
私のような天邪鬼でも,本当に多くの人にこのアルバムを知ってもらいたいと真剣に思う稀有なアルバムである。繰り返すが,「まぁまぁそう言わずだまされたと思って聞いてみて下さい。」
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コメント
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EVAです、おはようございます。
私も彼が大好きで何枚かLPを持っていますがこれは知りませんでした。
で、さっそくカゴに入れておきました。入手には時間が掛りそうですが、楽しみです。
仰るようにジャケットは頂けませんね。(爆)
投稿: EVA | 2011年11月 9日 (水) 07時55分
EVAさん,こんばんは。
このアルバム,私にとっては最高のフルート・アルバムです。これを越えるフルートによるジャズ・アルバムは後にも先にもないってぐらい好きです。是非お楽しみに。
投稿: 中年音楽狂 | 2011年11月 9日 (水) 21時10分