清々しいJ.D. Southerセルフ・カバー作
"Natural History" J.D. Souther (Entertainment One)
J.D. Southerが2008年に25年振りとなる新作を発表した時には相当こき下ろした私だが(記事はこちら),それなら彼が新譜を出そうが,何しようがもう見限っておけばいいではないかという話もある。しかし,今回の新作,彼が携わった曲のセルフ・カバー作と聞いては,やはり気になって買ってしまった私である。
そして,このアルバムでは,Eaglesレパートリーを含めた曲をアンプラグドのようなかたちで演奏されるのだが,あのJDの声はいまだに健在,非常に清々しいい印象を残しているのである。これははっきり言って曲の勝利である。いい曲が揃っているもんなぁ。
そうした印象は全編を通して変わることがない。これなら昔のファンが聞いても全然問題なしって感じで,前作で一度は失いかけた信頼を,このアルバムでJDは取り戻したと言っては言い過ぎか。まぁでもこれって「昔の名前で出ています」的な企画だと言ってしまえばそれまでなのだが,それでもいいものはいいのである。刺激はないが,ここには多くの人が期待するJDの姿があって,私はこのアルバムは結構好きである。星★★★★。
Personnel: John David Souther(vo, g), John Hobbs(p), Chris Walters(p, org), Bryan Sutton(g), John Jorgensen(g), Jerry Douglas(dobro), Viktor Krauss(b), Jim White(ds, perc), Rod McGaha(tp), Jeff Coffin(as, ts, ss), Charlie McCoy(vib)
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小さな声で、、
これを、閣下がブログにあげたとき、、まだ、ダーリンが熱心にネット検索してたんですよ。
と、☆四つですか。。
確かに、まぁ、たいしたことやってる訳ではない気もしますが、、、
この感じは、私たちにとっては、、たまらないです。
わたしは、、メロメロ。
だって、この選曲は、わたし(たち)の青春物語ですから。(笑)
投稿: Suzuck | 2011年7月11日 (月) 17時56分
すずっくさん,こんばんは。TBありがとうございます。
私はセルフ・タイトル作や,"Black Rose"の方がいいと思うので星★★★★にしましたが,心情的にはもう半星付けてもよかったかなぁなんて思っています。
確かにこの選曲,この歌唱ですからメロメロになるのは当然ですね。私も納得の一作ですので為念。
投稿: 中年音楽狂 | 2011年7月11日 (月) 23時49分