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2011年1月 2日 (日)

ブログ界で話題沸騰:Michel Portal,恐るべき75歳の爺さん

Michel_portal "Baïlador" Michel Portal (Universal)

ブログ界では既に昨年から話題になっていたアルバムを今更のように紹介することには抵抗がないわけではないが,それでもやはりこれは取り上げないわけにはいかないアルバムである。

私は以前から公言しているとおり,フランスのジャズがあまり得意ではない。私には,彼らのかなり癖のある(頭でっかちと言ってもよい)音楽性には抵抗があることは事実である。よって,Michel Portalについてもまともに聞いた記憶があるかと言えば相当怪しいというのが実態である。だが,お知り合いのブロガーの皆さんの反応を見ていると,これは聞かないとまずいかなぁと思ったのだが,それでもこれは聞いて良かったと感じさせるアルバムであった。

私にとってこのアルバムの意義を高めたのは,本人には申し訳ないが,Portal自身と言うよりもJack DeJohnetteの鋭いドラミングであった。近年,DeJohnetteはKeith Jarettとの共演でしかほとんど聞くチャンスがなく,件のStandards Trioにしても,昔日の魅力を放っているかと言えば,決してそんなことはないと思っていた。だが,このアルバムの冒頭の"Dolce"からして,タイトルとは真逆と言ってよいハイブラウでスリリングなドラムスを聞かせているDeJohnetteを聞いて,「おぉっ,これは!」と思ってしまった私である。これだけを聞いていてもDeJohnetteは全く枯れていないと思わせる演奏である。全編を通して,こんなDeJohnetteを聞きたかったのだというリスナーたちのこれまでのフラストレーションを解消させるような強烈なドラミングの連続で,まずはこれでまいってしまった私である。

こうしたDeJohnetteの演奏を生み出したのが,リーダーのPortalの功績として挙げられるだろうが,それにしても,そもそもこのメンツって強烈すぎるだろう。とても75歳の爺さんが一緒に演奏するようなメンツではない(爆)。そこに挑み,更にこのジャケのショッキング・ピンクである。この爺さんの頭の中は一体どうなっているのかと思いたくもなるが,自ら「あらゆる意味」で現役であることを発露しようという意識が感じられると言っては言い過ぎか。このヴァイタルな感覚,とても年齢相応とは言えない。さすがラテン系...と呟きたくなってしまった私である。

いずれにしても,様々な出自のミュージシャンが集って,こんな音楽が生まれることを実証したこと自体が素晴らしいと思わせるアルバム。私はLionel Louekeはこれまで全然評価していなかったのだが,このアルバムで評価を見直さなければならないと感じさせてくれたし,全編のアレンジを実質的に担当したと思われるBojan Zというミュージシャンについても一気に注目度が高まったアルバムである。Monkコンペ優勝者,Ambrose Akinmusireについても,その実力を十分発揮したと感じさせる。そうした要素を含めて,総合的にも星★★★★☆に値する。自分のアンテナだけではこのアルバムを聞くことはなかったであろうから,やはりお知り合いのブロガーの皆さんには感謝しなければならない。

それにしても,自分が75歳になったときに,自分はどんな老人になっているのかとつい感じてしまった一作である。どうせならこんなショッキング・ピンクの似合うエロじじいになってみたいものだ(爆)。

Recorded in March, 2010

Personnel: Michel Portal (bcl, ts, ss), Ambrose Akinmusire(tp), Bojan Z(p, key), Lionel Loueke(g), Scott Colley(b), Jack DeJohnette (ds)

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ジャズ(2011年の記事)」カテゴリの記事

コメント

ポルタルが新譜だすのを知ったときは、メンバーみてちょっと、不思議な感じがしたんですが、これは、かっこいい、って、言葉がぴったりのアルバムでした。

かれは、なかなか、発言も強面で、やるなー、って、かんじ。ショッキングピンクだけど、エロには結びつかんぞ!(笑)

すずっくさん,続けてこんばんは。

誰が何と言おうと,このショッキング・ピンクは絶対エロですぜ(きっぱり)。私もかくありたい(爆)。

中年音楽狂さん、遅ればせながら、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

冬休みの休暇もあっという間でしたね。既に厳しい現実に引き戻され、慌ただしい日々に翻弄されています。

僕にとっても昨年の最大の収穫は、このポルタルです。全く期待していなかっただけにかなり衝撃的でした。この75歳の古老は凄いですね。
この歳になってもジャズと格闘している感じが伝わってきますね。最後まで前のめりに生きていくんでしょうね。今でもカッコイイ爺様ですが、昔の写真なんかみるとめちゃくちゃカッコいいですもの。身長もかなりあるみたいだし。

というわけで、僕はまだ新年モードに切り替えられず、昨年の新譜を繰り返し聴いている感じです。

というわけで、ことしもゆる~く、お付き合いのほどうよろしくお願いいたします。

crissさん,あけましておめでとうございます。こちらこそよろしくお願いします。返信が遅くなりましたことをお詫びします。

私はフランス系のミュージシャンがあまり得意ではないので,本作も皆さんの記事がなければ無視していたのではないかと思います。危ないところでした。Portalも立派ですが,私にとってはやはりDeJohnetteかなぁなんて思ってしまいます。このアグレッシブさ,見事でした。大したものでした。

またいろいろ教えて下さい。よろしくどうぞ。

アルバムは昨年の12月中旬に届いたのですが、聴くのが遅くなってしまいました。

年齢的には落ちついてもいい頃なのに、アグレッシヴな精神旺盛なアルバムでした。メンバーもいいし、曲のサウンドもいいし。バス・クラリネットの音にシビレましたです。

TBさせていただきます。

910さん,こんばんは。TBありがとうございます。

このアルバムはPortalの年齢を感じさせない演奏ぶりにも驚きましたが,やはりDeJohnetteが効いてますよねぇ。凄い人たちですよ。

ということで,追ってこちらからもTBさせて頂きますね。

こんにちは

中年音楽狂の入手から、さらに遅れて入手しております。
とはいえ、入手して良かった。聴けて良かったと思わせる。強力、強烈盤で圧倒されています。
なんといっても、(皆書いてる)Jack DeJohnetteの凄さ(Portal爺に負けていられないと言う気概か?)が圧巻でありました。

TBありがとうございます。逆TBさせていただきます。

oza。さん,こんにちは。TBありがとうございます。私の方のTB,入れ直しました。すみません。

こういうアルバムって,自力ではなかなか到達できないですよねぇ。これは完全にお仲間の力で楽しませて頂くことができたアルバムでした。それにしてもDeJohnetteですよね。

うわ、"さん"が抜けてました。すいませんでした。ひぃぃ、呼び捨てにしてる(陳謝)

oza。さん,問題ないですよ。よくあることです(笑)。

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