絶好調,Dave Liebman
"Tuscia in Jazz - Live" Dave Liebman (TIJ-Live)
今年初の新譜購入の1枚として,先日紹介したこのアルバムであるが,早速聞いてみたところ,これが嬉しくなるような出来だった。何がいいかというと,通常,Liebmanは超ハイブラウな,テンションの高い演奏をする人だが,ここでは比較的テンションもいい感じに緩めた感じで,非常に聞きやすいのである。
本作はイタリア人トリオをバック(最後の"India"だけ2ベース)にしたワン・ホーン・アルバムだが,そうしたバンドのメンツにもよるところが大きいのかもしれないが,Liebmanのことであるから,決してやわな出来ではないとしても,いつもよりはリラックスして聞けて,これなら何度でも聞いちゃおうかなぁなんて思ってしまうような演奏なのである。しかも冒頭から”On Green Dolphin Street"である。私はこの曲が結構好きなので,大概の演奏はOKって感じだが,Liebmanは相変わらずのLiebmanながら,いつものようなキリキリするような演奏ではないところが,逆に気に入ってしまった。
もちろん,2曲目の"Off a Bird"なんて,Charlie Parkerにトリビュートすると言いながら,全然Parkerっぽくなかったりで,一筋縄ではいかないが,最後はお約束のようにColtraneの"India"で締めるってのもいいねぇ。そもそも,その"India"もLiebmanは最初はバンブー・フルートでピーヒョロ言わせながら,ソプラノに持ち替えるとColtrane憑依モードに突入している。
もちろん,ライブゆえの瑕疵がないわけではないが,私にはLiebmanが結構楽しみながら吹いているのではないかと感じられるのである。それはLiebmanのMCからも感じられることであり,たまにはこういうLiebmanも楽しいということで,本作は結構好きだなぁ。前の記事にも書いたが,このジャケも雰囲気満点である。そうした点も含めて星★★★★☆。いずれにしても,最近のLiebman,素晴らしいアルバムの連発である。これはやはり絶好調と言ってもよいだろう。もっとやって~(爆)。
ちなみにこの"Tuscia in Jazz"シリーズ,"Jazz Italiano"シリーズに対抗するわけではなかろうが,結構な枚数が出るようである。Liebmanと同じタイミングで出たEddie Gomez盤ではピアノをDado Moroniが弾いていて,なかなかいい感じのピアノ・トリオだったが,私はGomezがあまり好きではないのでパス。まぁ,でも結構シリーズとしても期待できるかもしれないと思ってしまうような音はしていた。
Recorded Live at "Tuscia in Jazz" in Soriano nel Cimino on July 28, 2010
Personnel:Dave Liebman(ts, ss, bamboo-fl), Domenico Sanna(p), Giorgio Rosciglione(b), Marco Valeri(ds), Michel Rosciglione(b)
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だいぶ遅れてこのアルバムを聴きました。イタリアの現地のミュージシャンとのセッション的なライヴのような感じですけど、どこでやってもリーブマンらしさが出ているのはみごとです。それに呼応して、ミュージシャンたちもけっこういい雰囲気で、時にモーダルに演奏してましたし。
TBさせていただきます。
投稿: 910 | 2011年4月29日 (金) 13時30分
910さん,こんにちは。TBありがとうございます。
Liebmanは誰とどこでやってもLiebmanとしての個性を発露するところが凄いです。私はこのアルバムは,テンションがいい感じだったので,かなり気に入ってしまいました。おそらく910さんも同じ感覚でしょうね。
ということで,こちらからもTBさせて頂きます。
投稿: 中年音楽狂 | 2011年4月29日 (金) 14時06分