2010年を回顧する(その3):音楽編(非ジャズとライブ)
本年の回顧シリーズ,その第3弾はジャズ以外の音楽についてである。今年気に入った音楽については,当ブログの右サイドに2010年おすすめ作として掲示しているので,そこと相当にかぶってしまうのだが,実はブログにアップしていなくても,これはいいわぁっていうのは実はいくつかあるのである。そういう作品も含めてご紹介をしたいと思う。
<ロック>今年最大の驚きは兄貴ことNeil Youngの"Le Noise"だったと言ってよい。バンクーバー・オリンピックの閉会式に出てきたり,昨年のアーカイブ・シリーズの発売など,話題に事欠かなかったNeil Youngだが,それでもこの「弾き語り」アルバムは曲のクォリティを含め,私にとって近年の兄貴の新作アルバムの中では一番気に入ったと言ってもよいだろう。Daniel Lanoisがもたらしたケミストリーというものを強く感じた一枚である。このほかに,Tom Petty & the Heartbreakersの新譜もオヤジ・ロックのあるべき姿みたいな形で好きだったなぁ。
<ポップ>ポップの分野では何と言ってもThe Bird & the Beeの"Interpreting the Masters 1: Tribute to Hall & Oates"がよかった。これは彼らの演奏,歌唱もいいのだが,Hall & Oatesの曲の素晴らしさを再認識させてくれたという点で評価したいアルバムである。次は何で来るのだろうか?楽しみである。
<フォーク/SSW>これはもう懐かしさだけで,Carole KingとJames Taylorの"Live at the Troubadour"が筆頭である。音楽としてはおすすめ作にも掲載したJohn Mellencampのド渋のアルバムの方が感銘度は高い。しかし,やっぱりねぇ。今年出たアルバムではKing & Taylorがあのバックで歌っていることだけで感涙なのである。
<ソウル/R&B>今年,私が最も感銘を受けたアルバムは,惜しくも亡くなったSolomon Burkeの"Nothing's Impossible"ではなかったかと思う。なぜ記事にしなかったのかとお叱りを受けそうだが,タイミングが合わなかったのである。しかし,このディープ・ソウルって感じの歌唱を聞いてしまえば,大体の人はまいることだろう。アムステルダムにおける突然の客死が本当に惜しまれる。
でもソウル部門で実は一番好きだったのはBetty Lavetteの"Interpretations: British Rock Songbook"である。ソウルフルな歌唱でロックの名曲を歌えば,そりゃいいに決まっているのだが,それにしてもこのアルバムには痺れた私である。私の場合,やはりこの分野は,メロウなものより魂に響くって感じの方が好きだってのは完全にバレバレであろう。あまりにこのアルバムがよかったので,彼女のほかのアルバムも慌てて買ってしまったことを告白してしまおう。
<ブラジル>これは完全にVinicius Cantuariaの"Samba Carioca"で決まりである。本作にはBrad Mehldauも参加しているという要素が,購入動機としては強かったのだが,このボサノバを更に現代のフレイバーで演奏するのがたまらなくよかった。梅雨の時期に大変世話になったアルバムである。でも,Deodatoの新譜もブラジル・フレイバーの音楽として非常に楽しかったことは追記しておきたい。
クラシックは残念ながら,ここで取り上げるほど聞けていないのは残念である。その他,歌謡曲等の分野では,韓国勢のパワーが凄かった。オジさんとしては少女時代やらKARAを見て喜んでいるが,彼女たちのせいで,Perfumeが減速したように思えるのは気のせいだろうか。私自身はPerfumeには思い入れはないが,ファンの気持ちは移り気なものだと感じてしまうのだ。でも韓国勢もいつまで続くものやら。でも可愛いよねぇ。
<ライブ>私はあまりライブに熱心な生活を送ってきた方ではないが,今年は結構,ライブの場に足を運んだように思う。Wayne Krantzから始まり,パリでのDave Liebmanで締めるってのはなかなか刺激的であった。Kurt Rosenwinkelを人で一杯のNo Trunksで聴いたり,Fabrizio Bossoを見直したり,Lars Janssonを初めて生で見たりと,いろいろなライブに通えたのはよかった。Brad Mehldauのソロもよかったしなぁ...。PAは最悪だったが大西順子のライブもよかったし,どれか一本というと難しいが,やっぱりここはLiebmanかなぁ。まぁ,こうしてライブに通っていると,生はやはりいいのだと思ってしまうが,次は何に行けるのだろうか。Dave Douglasとか,Chris Potterに自分のバンドで来て欲しいと思っているのはきっと私だけではないはずだ。Marcin Wasilewskiとかも来ないかなぁ(無理?)
« 2010年を回顧する(その2):映画編 | トップページ | 2010年を回顧する(その4):音楽編(ジャズ) »
「ロック」カテゴリの記事
- Robert Plantの”Saving Grace”:渋さの極致。昨年聞いていればベスト作確実だった...。(2026.03.12)
- よくできたコンピレーションなのに廃盤なのが謎なGeorge Harrisonの"Best of Dark Horse 1976-1989"。(2026.02.26)
- "Sittin’ in":相当前に買ったまま放置されていたアルバム。(2026.03.02)
- これって本当にSeamus Blake?って思わせるオルタナ・ロックの世界。(2026.02.05)
- Stephen Bishopのベスト盤を久しぶりにプレイバック。(2026.01.22)
「ソウル/R&B」カテゴリの記事
- 突然だが,Earth, Wind & Fireのベスト盤をストリーミングで聞く。(2026.02.17)
- 2025年の回顧:音楽編(その1:ジャズ以外)(2025.12.28)
- Steve Cropperを偲んで"Dedicated"を聞く。(2025.12.10)
- 3月のライブを見逃したことを強く後悔したMavis Staplesの新作。(2025.11.27)
- Dionne WarwickボックスからDisc 3を聞く。(2025.11.05)
「SSW/フォーク」カテゴリの記事
- 長年音楽を聞いてはいても,聞いたことのないアルバムなんていくらでもあるってことで,今日はPaul Simon。(2026.03.04)
- "Sittin’ in":相当前に買ったまま放置されていたアルバム。(2026.03.02)
- John Manningの"White Bear":そもそもこういうジャケに惹かれてしまう。(2026.01.27)
- 2025年の回顧:音楽編(その1:ジャズ以外)(2025.12.28)
- ようやく現物が届いたMike ReidとJoe Henryのアルバム。どえりゃ~渋い!(2025.12.11)
「ブラジル」カテゴリの記事
- 新年最初の音楽は気楽に聞けるCharlie Byrdのライブ盤。(2026.01.02)
- 完全にノーマークだったが,Paula Santoroのアルバムが2023年にリリースされていたようだ。(2025.10.18)
- "Toninho in Vienna":心地よさ極まれり。(2025.09.09)
- 「微熱・ボサノヴァ」とは言い得て妙なArto Lindsayのアルバム。(2025.08.05)
- 猛暑をPaul Winterでしのぐ(笑)。(2025.08.04)
「ジャズ(2010年の記事)」カテゴリの記事
- 2010年を回顧する(その4):音楽編(ジャズ)(2010.12.22)
- 2010年を回顧する(その3):音楽編(非ジャズとライブ)(2010.12.21)
- まさに夢見心地:"Scenes from a Dream"(2010.12.15)
- 中年音楽狂が一肌脱ぐシリーズ(第6回)(2010.12.16)
- Deodatoの新作は気持ち良過ぎるメロウ・グルーブ(2010.12.13)




































































私はジェームス&キャロルのCDしか持っておりませんが、このCDは良かったです!
DVDも付いていて良かったですね!
日本でやったコンサート見たかったです!
明日のJAZZ楽しみにしております!
投稿: takeot | 2010年12月21日 (火) 21時35分
takeotさん,こんばんは。そうですねぇ。来日公演行けばよかったと後悔しています。
この人たちが一緒にここに収録されているような曲を歌うということだけで,涙腺がゆるみそうになるのはきっと私だけではないと思います。やはり素晴らしいですね。
投稿: 中年音楽狂 | 2010年12月21日 (火) 21時43分
こんばんは
Hall&Oates 学生の頃 よく聴きました♪
ロックのようなソウルのようなリズムが好きで
歌詞の内容は
分からないのですが(昔は ライナ-に日本語訳がなかったですよね)
メロディが かっこよくて 聴いていました。
『キッス・オン・マイ・リスト』なんて 今 歌詞が分かると えぇ〜って思っちゃいますけど…
2枚目の「ポップ」気になります。
投稿: マ-リン | 2010年12月21日 (火) 23時24分
マーリンさん,改めましてこんばんは。
The Bird and the Beeはポップ・センスが優れているのはもちろんなんですが,Hall & Oatesへのシンパシーがビシビシ感じられ,ほぼオリジナル通りに歌っているんですよね。そういう意味で,崩しの美学とかはないですが,逆にこういう素直な感じが私は好きでした。
英語詞はよくよく見ると,しょうもなぁ~ってのもありますが,まぁいいんじゃないですかね。ソウルなんて赤面するようなエロエロ路線もありますし。音だけで楽しむのもありだと思いますよ(笑)。
投稿: 中年音楽狂 | 2010年12月21日 (火) 23時34分