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2010年11月11日 (木)

ちょっと気分を変えて「美しき水車小屋の娘」でも

Photo_20221229194201 "Franz Schubert: Die Schöne Müllerin(美しき水車小屋の娘)" Peter Schreier(tenor) & Konrad Ragossnig(g) (Angel)

私はジャズ・ヴォーカルもあまり聞いていない方だが,クラシックでも声楽に関してはあまり聞いていない,というかほとんど関心がない。唯一の例外が本日ご紹介するシューベルトの歌曲,「美しき水車小屋の娘」のギター伴奏版である。通常,この曲の伴奏はピアノで行われるのだが,このギター版は,私がギタリストのはしくれということもあるが,昔から私が大好きな作品である。この曲に関しては,同じScherierとSchiffによるピアノ伴奏版も保有しているが,どうもそちらは何度聞いてもピンとこないのは,このギター版が好き過ぎるからかもしれない。

Schubert_2本作は現在ではCDの廉価盤で,入手は難しくないのだが,やはりここはLPのジャケの方がいい感じなので,そちらを探してみた。まぁ収められている音楽は同じなのだから,別にどっちでもいいではないかという話もあるが,見た目ってのも重要なのである。私は現在のCDのわけのわからん色使いとかが気に入らない(敢えてそちらのイメージもアップしておくが,これを見れば,私の言いたいことが分かってもらえると思う)ので,やはりこの作品はLPで聞きたい(というより愛でたい)。

今にして思えば懐かしいのだが,私が大学の卒業旅行で欧州ツアーに出掛けた時,この曲を録音したテープを持参し,ウォークマンで睡眠導入音楽として使っていた。まさに時差ボケ解消の友である。たまにバスで移動するときなども,運転手に頼んでかけてもらったら,一緒にツアーに参加していた連中も気持ちよさそうに眠っていたのも懐かしい。それぐらい落ち着ける音楽,Schreierのソフトな声,そしてRagossnigのギターの音なのである。

それから約四半世紀の時を経過しても,このアルバムの持つ心地よさは不変である。Wikipediaによれば,「美しき水車小屋の娘」は希望に胸を膨らませて旅に出かけた若者が恋によって次第に変化してゆく姿が生き生きと描かれたいわば「青春の歌」とも称されているが,詩を噛みしめながら聞けば,また別の感慨もあろうが,私はあくまでも「サウンド」としてこの音楽を楽しんでしまっている。だが,それでもいいのである。こういうのを人生に潤いと落ち着きを与える音楽と言う。

いずれにしても,ここに収められた音楽は,世知辛い世の中とは言っても,あるいはストレスフルな生活を送っているとしても,人間を癒す効果があるということを明確に感じさせてくれるものである。そうした意味も含めて星★★★★★。もちろん,私が言っていることは音楽を実際に聞いてもらわないと理解はしてもらえまいが,本当にこれがいいのである。未聴の方は騙されたと思って是非。と言っても,お気に召さなくても責任は負いかねます(爆)。

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クラシック」カテゴリの記事

コメント

おはようございます。EVAです。
懐かしい名前が出ていたのでコメントしました。
それはRagossnigです。
私も大昔クラシックギターを少し齧っていたことがあります。音楽への入口はギターでした。
で、彼のLPも1枚だけ持っています。タイトルは「バッハ、リュート作品集」と言うモノです。
クラシックギターを習っていてその実クラシックは馴染みが少なかったのですが、彼のギターは今でも覚えている位心地良く楽しめました。今でも処分しないで残っています。(爆)

 水車小屋は、懐かしい子供の頃の記憶と共にあります。私が聴いていたのは、ピアノの伴奏の方です。
幼少期のピアノの先生が、オペラの人だったので、発表会の後半になると、お弟子さんが次々登場して、様々な独唱曲を披露しました。
 今、改めて、時間の流れの違いを感じ、当時が懐かしい、またこの曲が出来た頃は、さらにゆるやかに時が流れていたのでしょうか?
 卒業旅行で現地で聴かれたなんて、、バスの運転手さんも、なんていい人なんでしょう。ギターの作品も聴きたいです。
 昨日の私は、カンツォーネなのか?シャンソンなのか?どちらかわかりませんが、へ短調で始まり、へ長調になり、またへ短調、またへ長調の曲が、一日中頭の中をまわっていました。
まるで、人生のように、嘆き、笑いです。ああ、冬のヨーロッパ行きたいー。

EVAさん,こんばんは。ギターをおやりになっていたんですね。

Ragossnigってのは結構地味な人だとは思いますが,私はこの作品を残しただけ(あるいは編曲しただけ)でも,非常に強い印象を残したと思います。本当にピアノよりギターの方がしっくりくるんですよ。少なくとも私には。素晴らしい演奏,歌唱だと思います。

ひまわりさん,こんばんは。

ドイツの田園地帯に流れたこの演奏は素晴らしく風景にもフィットしていました。懐かしいですねぇ。

今月末にはロンドン,マドリッド,パリと回ることになりそうです。冬の欧州というにはメジャーな町過ぎるよね~とは思いつつ,久しぶりなので雰囲気だけでも味わって期待と思います。

Toshiyaさん、こんにちは。

水車小屋の伴奏がギターなんですね。もっぱらこれまで聞いてきたのは、ピアノ伴奏ですが、何回聞いても飽きない!のが、ドイツ歌曲の魅了なのかな。。と思っています。

シフはともかく、シュライアーは、苦手なのですが、ギター伴奏に、また、魅了を感じます。テキストを手にして、詩に隠された真実?を見直すのも、中々良さそうですね。。

水車小屋と言えば、私の一押しは、Fritz Wunderlich(歌) と、Hubert Giesen (ピアノ)です。

でも、クラシックの声楽に関心がないのは、残念です。。(笑)

 今月末欧州ですか?!末とは?いつ、いつですか?
11月22日に、ロンドンにみえませんか?この日、JLFがJazz Cafeで演奏するみたいです。Ericのスケジュールにも、出ていたので、間違いないと思います。
もしおみえでしたら、私の心も一緒に連れて行って下さい。
ああ、本当に行きたいわ。

Laieさん,こんにちは。

声楽に関心がないというのはLaieさんに大変失礼しました。すみません。これは完全に趣味,嗜好の問題ですのでご勘弁願います。Schreierが苦手とのこと。どういう理由なのかわかりませんが,声のトーンですかね。まぁそれも趣味,嗜好ってことで(笑)。

ひまわりさん,こんにちは。

残念ながら,ロンドンには29日に入る予定です。22日は多分ジャカルタにいます(爆)。宮仕えは辛いですね(苦笑)。

 29日にロンドンなんですね、、本来なら、ガクッ、、、しょんぼり、、ってところですが、今日、信じられないことがありましたよ、神様は、みえました。
 さっき、Jeffさんの日本のファンサイトを見たら、たくさんのビデオメッセージがあり、Now is the timeの制作過程の話も、日本語で翻訳されてました。
そして、最後に、I hope see you soonと、はっきり言ってみえます。
、、心臓の鼓動が止まりません、soonはいつかしら?
忘年会の計画も、スキー旅行も、どうしよう?そして、一番は仕事、、ボランティアのイベントが重なったら、、、、、私は、釣りバカ日誌の浜ちゃんみたいに、亡くなった親戚を復活させられるかしら?
心臓が止まりそうなくらい、、スケジュールを考えるとドキドキするけれど、うれしくて眠られないです。
 いつか日本に来て下さる、、信じて待つことが、うれしいです。
いつも、同じことを言っていてごめんなさい。

ひまわりさん,こんばんは。遅くなりました。

いやぁ,こう言ってはなんですが,ひまわりさんのこめんとを拝見していると,凄いファン心理だと思ってしまいます。私みたいに斜に構えた人間にはできないなぁ。昔,私の若かりし頃,Julie Andrewsが来日公演を行うと知り,チケットを頑張って買い,その日を待ちわびたのと似ているかもしれません。

それに比べて今の私は...って感じです(爆)。

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