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2010年11月22日 (月)

Gergievのボレロって,やっぱり気になるよねぇ

Gergiev"Ravel: Daphnis et Chloe / Bolero/ Pavane" Valery Gergiev & LSO (LSO Live)

最近,クラシックのアルバムを買う頻度は,以前にも増して減少している私だが,それでもValery Gergievが指揮した演奏のアルバムは結構保有している方だと思う。巨匠と言われた人々が次々に世を去って,時代の巨匠って誰なのかという議論もあろうが,チャイコフスキーやショスタコービッチを振った時のGergievは,そんな議論は抜きにしても,リスナーを燃えさせ,納得させる演奏を展開していたと思う。その一方で,ベルリオーズの「幻想交響曲」なんて,やっぱり合わないよねぇと思わせ,フランス音楽との相性に関しては私でも疑問を感じていたのは事実である。

だが,振るのが「ボレロ」となれば話は別である。「ボレロ」と言えば,管弦楽のダイナミズムを発揮するのに適している音楽であるから,Gergievがどのようにこの曲を振るのかという点に私の興味が集中していたことは事実である。であるから,ほかの2曲よりも最後に収められた「ボレロ」を最初に聞いたのであった。

いつも通り,私のリスニング空間は通勤電車の中である。iPodに突っ込んだこの曲をプレイバックしてみたのだが,いかにノイズ・キャンセリング・ヘッドフォンを使っても,この演奏の冒頭のピアノ・ピアニッシモに近い弱音はちゃんと聞こえてこないので,はっきり言ってドキドキしてしまったのだが,途中から徐々に聞こえるようになってくる(当たり前だが...)。Gergievのことだから,派手派手しく,かつ賑々しくやるのかと思ったのだが,この出だしは意外であった。しかも,テンポも決して速いとは言えない。

だが,曲が曲だけに,最後は激しく盛り上がっていくわけだが,それでも,私がGergievならもっとやるだろうというように思えるわけである。なので,演奏としては悪くないとしても,若干欲求不満が残ると言えばその通りなのである。

この「ボレロ」を聞いた後に,私は「ダフクロ」を聞いたのだが,実はこっちの方がはるかにいいではないかと思わせる出来であった。曲としては「ダフクロ」の方が圧倒的に大曲なわけだから,本来のこのアルバムの肝は「ダフクロ」であるべきで,演奏もちゃんとそうなっていたということに後から気づくという聞き方をしている私が悪いという話もあるが,でもそうなのだから仕方がない。「ボレロ」が聞きたくて買ったのに,結局は「ダフクロ」の魅力に気づく私ということで,ちょっと反省してしまった。「パヴァーヌ」はやっぱりGergievには合ってないと思うし,いずれにしても,Ravelを聞くなら別の指揮者(私の場合はDutoitかなぁ...)の演奏をメインで聞いて,この演奏が主となることはないだろうな。それでも決して悪い演奏だとは思わない(というより,予想よりはるかによかった)ので星★★★★。

ところで,せっかくこのアルバムを取り上げたので,ちょっと考えてみたのだが,「ボレロ」という曲は誰もが知っている曲だが,本当の名演って何なんだろうかと思ってしまった私である。これまで,私もいろいろな「ボレロ」を聞いてきたと思うが,最高の演奏って何なのかって悩んでしまうのである。ほかの曲なら,自分の好みもはっきり言えるんだろうが,この曲はなかなか強烈な個性を打ち出すのが難しいのではないかと思わせるのである。それだけ曲の個性が勝っているということかもしれないが,本当に誰の演奏が最高なんだろうか?今にして悩む私である。

Recorded Live at the Barbican in September and December 2009

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