四谷「いーぐる」店主によるジャズ名盤本:ほんまに初心者向けですか?
「一生モノのジャズ名盤500」 後藤雅洋(小学館101新書)
最近,世の中にはジャズに留まらず,この手の名盤本が結構あると思うが,またまた四谷いーぐる店主,後藤雅洋が新しい本を出した。
この本の惹句を見れば,「ジャズに興味はあるけれど、何から聴いていいか迷ってしまう......そんなあなたにお勧めしたい、究極のジャズ名盤ガイド」だそうである。「聴いた感じ」別に18のグループに分類というのはまぁいいとして,ここに掲載されている500枚が本当に初心者向けかねぇという疑問は残る。各グループの代表的な4枚ならまだわかるが,その他のチョイスには「ほんまかいな」というようなものも含まれているのである。そもそも初心者に500枚はToo Muchだろう。
私にとっては,中国出張の暇つぶしの書として結構重宝したわけだが,初心者向けと書きながら,紹介しているアルバムが必ずしもその通りでないとすれば,これが本当に親切な書物なのかどうかは微妙である。しかし,色々なタイプのジャズに接して,その中から好みのスタイルを把握していくということでは,昔,ジャズ喫茶で年がら年中ジャズを聞いていて,その結果,ようやく私にもParkerやMonkのよさがようやく見えてきたのと同じような効果ははあるのかもしれない。
これまでジャズを聞いてきた人にとっては,へぇ~,こんなものを選ぶかというところもあって,まぁそれなりには満足できるだろう。いずれにしても,ネット時代とかそういう要素は全く関係なしのコンベンショナルな音楽の聞き方,あるいはそのためのガイドって気がしないでもない。星★★★☆。
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コメント
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おはようございます
今はどちらに滞在中でしょうか?お仕事ご苦労様です
さて、私も後藤さんの四谷いーぐるの100枚なる本を読みましたが、では買って聞いてみようかと思ったアルバムはそれほどなかった記憶があります。今また読み直ししてみるとまた違うのかもしれませんね!また読み直してみるかな?
投稿: takeot | 2010年9月 1日 (水) 08時50分
takeotさん、おはようございます。返事が遅くなりました。すみません。
私自身は後藤氏のセレクションには首肯できるところもありまして、寺島某よりはシンパシーを感じることはできます。しかし、この本はややフォーカスがぶれているように感じるのは、宣伝文句もありますが、同じような本日を連発することの弊害ですかね。
投稿: 中年音楽狂 | 2010年9月 3日 (金) 07時22分