非常に魅力的な声の持ち主:Aga Zaryan
"Live at Palladium" Aga Zaryan(Cosmopolis)
先日,ポーランドの方から頂いたこのアルバムについては,ちらっと記事を書いたが,ようやく音源を聞くことができた。Aga Zaryanという人はワルシャワ生まれのシンガーであるが,子どもの頃は英国で過ごしたらしい。どうりで英語が綺麗である。それはさておきであるが,この人がジャズ・ヴォーカリストとしては非常に魅力的な声の持ち主である。私はジャズ・ヴォーカルはあまり聞いていないが,それでもこの人の魅力ぐらいは理解できる。ポーランドのジャズ専門誌"Jazz Forum"では2007年以来3年連続でヴォーカル部門でNo.1だそうである。それもむべなるかなって感じなのである。
それを支えるのはギター,ベース,パーカッションという編成であるが,これも彼女の自信の表れと言えるような気がする。こういう小編成であれば,ヴォーカリストとしての実力が出てしまうと思うのだが,それをものともしない歌唱を聞かせているのである。これにははっきり言って驚いた。
ヴォーカリストとしては正統派と言ってもいいと思うが,彼女の声と選曲の妙,更には伴奏陣の好演と相俟って,これは結構気に入ってしまった。冒頭の"Seventh Heaven"こそ,伴奏陣のインストで始まるが,2曲目で登場するAga Zaryanは一発で聴衆を惹きつけてしまうのである。その"It Might as Well Be Spring"という選曲もヴァースからしっとり入って,コーラスでスインギーに仕立てるという演出もいいしねぇ。Abbey Linclon作の"Throw It Away"なんかもしびれるしなぁ。
とにかく,この人の魅力は声である。全編を通してだれることのないライブ能力も評価したい。いただきものだからというわけではないが,これは本当によかった。また,この人の声,歌なら,ポピュラー系あるいはシンガー・ソングライター系が好きなリスナーでも気に入るのではないかと思える。Leonard Cohenの"Suzanne"なんかも歌っているしねぇ。まだ映像の方は見ていないが,映像でもその魅力を確認してみたいと思わせる人である。とにかく驚きも含めて星★★★★☆。国際親善の成果として大いに推薦したい人である。いやいや,ポーランド恐るべしである。いずれにしても,このAga Zaryan,もっと知られてよい人である。
Recorded Live at the Palladium Club in Warsaw, Poland on May 27, 2008
Personnel: Aga Zaryan(vo), Larry Koonse(g), Darek Oleskiewicz(b), Munyungo Jackson(perc)
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コメント
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今晩は!
このCDは今のところ手に入りそうにもありませんね!良さそうので聞いてみたいですね
投稿: takeot | 2010年6月 6日 (日) 21時25分
takeotさん,こんばんは。確かにそうですねぇ。日本のサイトでは難しいかもしれません。ポーランドもしくは欧州のサイトなら買えるかもしれませんが...。
せっかく紹介しても入手が難しいってのは,私としてもちょっと微妙ですねぇ。ちょっと調べてみますね。
投稿: 中年音楽狂 | 2010年6月 6日 (日) 23時09分