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2009年8月19日 (水)

未聴盤の山の中から:本日はMichel Petruccianiである。

Estate_2"Estate" Michel Petrucciani(IRD/DIW)

うず高く積まれた未聴盤の山の中から本日取りだしてきたのはMichel Petruccianiである。私は実はMichel Petruccianiに関してはほとんど縁がなかったと言ってよい。私が保有しているのはConcordレーベルに吹き込んだVillage VanguardのライブとMarcus Millerとの"Dreyfus Night"だけである。特に意図的なものではないのだが,本当に縁がなかったいうことに過ぎない。

このアルバムは先日,中古盤屋で拾ったものだが,時期的にはPetruccianiがCharles Lloydとの共演でシーンに登場してきた頃のものであるから,キャリアとしては比較的初期のものであるが,私がこのアルバムを手にした理由は実はバックの2人だったのだから,はっきり言って動機は不純で会った。しかし,ここではBill Evansの影響だけではくくりきれないコンテンポラリーな響きを持つ演奏が展開されていて,結構嬉しくなってしまった。Petruccianiと言えば,Bill Evans的な部分もライブ盤では感じさせたものの,後にはAnthony Jackson,Steve Gaddとのトリオで演奏もしているし,より現代的なアプローチなのだろうと想像していただけに,そうした響きもむべなるかなという印象である。また,Petruccianiのオリジナル"Maybe Yes"は明らかに"Giant Steps"のヴァリエーションであり,色々なPetruccianiの特性が聞けるアルバムと言ってよい。私はこの手の演奏は結構好きなので,演奏そのものに文句はないのだが,このアルバムの最大の弱点はこのしょぼい録音であろう。

このアルバムが録音された1982年と言えば,もはやレコーディング技術はかなり進化していたはずであるが,ここでのピアノを聞いていると,安っぽいアップライト・ピアノでも弾いているのかと思わせるぐらい響きが軽いのである。音楽的に重厚なものではないので,これでも絶対に許せないってものではなかろうが,それでもこれは惜しい。LPだったら違ったのだろうかとも思うが,それにしてもである。

とは言いながら,実力者2人のサポートを受け,Petruccianiのピアノは快調である。音のしょぼさを気にしなければ,相応に楽しめるアルバムと思う。星★☆。ところで,このアルバムを聞いて驚いたのはAldo Romanoっていい曲を書くのねぇということだったが,優秀なドラマーは作曲能力に優れた人が多いという最近の共通的な特徴を再確認した次第である。

Recorded on March 29, 30, April 16 & May 5, 1982

Personnel: Michel Petrucciani(p), Furio Di Castri(b), Aldo Romano(ds)

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ジャズ(2009年の記事)」カテゴリの記事

コメント

今日は。EVAです。
本日はコメント有難うございました。
早速リンクさせて頂きました。お時間ありましたらご確認下さい。
さて、Michel Petruccianiですが、私は好きで彼の「TRIO IN TOKYO」と言うCDがありますが、これが素晴らしく良いのでお薦めします。尚’09発売のリマスター盤の方が面白いと思います。私はオリジも持っていますが余りに違うので別物かと思ってしまいました。(爆)
又↑の島建のCD今日届きました。中島美嘉も好きで「雪の華」以来のファンです。LPも持っています。
これからも宜しくお願いします。

EVAさん,こんにちは。早速リンクを張って頂きありがとうございます。当方もリンクに追加させて頂きましたのでご確認下さい。

PetruccianiはJackson~Gaddとのものですよね。認識しておきます。

実は私の周りにも中島美嘉好きは結構います。島健のアルバム,お気に召せば幸いです。中島美嘉はいい味出してますので,心配ありませんよ。

これからもよろしくお願いします。

初めまして!EVAさんのところから来ました
北海道の音楽好きのものです
このレコードを今年手に入れました。私もTRIO IN TOKYO のCDを聞いてこのアルバムも買おうと思った次第です
それと私もJEFF BECKもファンです
DVDも買いました!
今後もよろしくお願い致します

takeotさん、はじめまして。ようこそいらっしゃいました。お返事が遅くなりまして申し訳ありません。

私も東京ライブ聞きたくなってきました。メンツからすればはずれはないですもんね。

貴ブログにもお邪魔させて頂きます。これからもよろしくお願いします。

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