George Garzoneの新作が渋くてよい
"Among Friends" George Garzone(Stunt)
デンマークのStuntレーベルから発売されたGeorge Garzoneの新作は,まずSteve Kuhn,Paul Motianとの共演というのに驚かされるが,演奏を聞いてまた驚いた。バラッドとミディアム・テンポを中心とする演奏で,これが何とも渋いのである。自身のバンド,Fringeでは激しい演奏を聞かせるGarzoneであるが,こういう渋い演奏を聞かされると,本質はどちらなのかと悩んでしまうが,それでもこれはよい。
スタンダード3曲,オリジナル5曲という選曲のバランスもいいし,全体を通して演奏もかなり楽しめる。一聴して,私はColtraneの"Ballads"でも意識しているのではないかと思ってしまったのだが,先述のとおり決してバラッドだけではない。しかし,感覚的には"Ballads"的なところも強く感じさせ,雰囲気満点,こういうのはやはり夜聞きたいタイプの音楽であり,私としてはもろ手を挙げて推奨したくなってしまう。ただ,私はどうもGarzoneのソプラノはあまりいいとは思えない(特にラストの"Free"はアルバムのイメージを崩していないか?)ので,ここは全部テナーで通して欲しかったようにも思える。しかし,バックのトリオの好演もあって,これはなかなかの好アルバムとなっている。
ベースのAnders Christensenという人は聞いたことがなかったが,音色もバッキングもかなりの実力を感じさせて要注目の人と聞いた。それにしても,ライナーにある通り,Garzone58歳,Kuhn70歳,Motian77歳だそうである。それに比べてまだまだ若いと言ってよい私は一体何をしているのか。何とも複雑な気分に陥ってしまったが,これはリスナーの期待に応える佳作であることは間違いない。星★★★★。これがテナーだけだったら,半星は追加していたかもしれない。ついでながら,私が購入した盤には,Stuntのレーベル・コンピがオマケでついていたが,そちらは未聴。
Recorded on September 24, 2008
Personnel: George Garzone(ts, ss), Steve Kuhn(p), Anders Christensen(b), Paul Motian(ds)
« 『一駅族』,中年音楽狂 | トップページ | またもMarc Coplandである »
「新譜」カテゴリの記事
- Walter Smith IIIのピアノレス・トリオ盤をストリーミングで聞いた。(2026.03.13)
- またもAlice Sara Ottが放つ超美的ピアノ音楽。(2026.03.11)
- クリポタの新譜への期待が高まる。(2026.03.08)
- Jeremy Peltの新作をストリーミングで聞く。タイトルに込めた意図ほどは激しくはないがいい出来だ。(2026.03.05)
「ジャズ(2009年の記事)」カテゴリの記事
- 燃えるFreddie Hubbardのライブ。(2009.02.01)
- 予想よりはるかによかったBobby Watson参加作(2009.12.27)
- 2009年を回顧する(最終回):ジャズ編(2009.12.31)
- まだあるWayne Krantz参加作:でもゆるいFive Elementsみたいだ。(2009.12.26)
- Freddie Hubbard対Lee Morgan:暑苦しいのは当然だが...(2009.12.15)




































































コメント