「ECMの真実」増補改訂版登場
レコード・レーベルとしてのECMについて掘り下げた著作のほぼ10年ぶりの改訂版である。ECMフリークとは言わずとも,それなりのファンである私としては初版は保有していても,その後の10年間を振り返るパートがあるこの本は買わないわけにはいかない。
比較したわけではないので,初版とどれだけ違いがあるのかはわからないのだが,第5章が「創立40周年を迎えて」がほぼ新たに追加されているか大幅に改訂されているということになるだろう。また,関係者へのインタビュー関係の記事も若干追加されているようである。また,New Seriesに関する記述が大幅に増えているようにも思う。私はさすがにNew Seriesにまでは全面的には手を出していないが,そこでの音楽が現在のECMにおいては極めて重要な地位を占めていることはわかるだろう。
久々にこの書籍を読んでも,ECMのオーナーであるManfred Eicherの美学,更にはその美学を追求するための頑固さがよく感じられるが,こうした哲学なくしてこのレーベルは成立していなかっただろうと思わせる。既に語られているRichie Beirachとの軋轢の話など,今読んでも面白い。
この本を読んでいると,今年中にECMのアルバム・カバーを集めた"Sleeves of Desire"の続編とも言うべき"The Cover of Art of ECM(仮題)",更にはその日本版とも言うべき,「ECM Catalog」がECM40周年を記念して発売されるようである。後者は1枚ずつコメントを付しているらしいので,どちらを買えばいいのかわからないが,私としてはどちらも買ってしまうのだろうなぁと思っている。その前にずっと「積んどく」状態になっている"Horizons Touched"をさっさと読まねば。
いずれにしても,ECMレーベルへの理解を深めるためには必読の書ということは間違いあるまい。星★★★★。
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