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2009年1月19日 (月)

燃えるBill Evans,と言ってもサックスの方ね

Bill_evans "Let the Juice Loose:Live at Blue Note Tokyo" Bill Evans (Jazz City)

Bill Evans(サックスの方である)のリーダー・アルバムは数々あれど,私はこれを上回る作品にはまだ出会っていない。このアルバムを聞いた時の高揚感は桁はずれであり,こんな演奏を眼前でやられたら,完全にトリップしていたのではないかと思わされる激烈ライブ盤である。

Bill Evansと言えば,復活Milesバンドに抜擢され,特にテナーでは年齢に似合わぬ渋いソロを聞かせたりして,「いったい年いくつ?」と思わされたのも懐かしいが,このアルバムはそういう若年寄ムードは全くない。まさにロック世代のサックス奏者という感じと言っても過言ではない。とにかくこのハードなグルーブ感には「はまる」のである。このアルバムの冒頭に収められたタイトル・トラックを聞いて燃えなければ,この手の音楽は何を聞いても燃えられまいと思ってしまうほどである。

本作を強烈にしているのは,Jones~Chambersというヘビー級リズム隊ということになろうが,彼らに煽られてEvans,Loab,Beardも激しく呼応している。私は後年のLoabのライブを見たことがあるが,そのときのスムーズ・ジャズ一歩手前という演奏とはえらい違いである(決してその演奏が悪かったということではないので,為念。ちなみにそのとき,Will Leeが見に来ており,ネエちゃんたちをはべらせていたなぁ。まったくの余談)。

私がその後,Bill Evansに同様の高揚感を味あわせてもらったのは"Push Live"ぐらいしかなく,最近ではアルバムも買うのをやめてしまったが,それでもこのアルバムへの愛着が衰えることはない。いつ聞いても燃えさせてくれるアルバムというのはなかなかない。こういうのはフラストレーションがたまったときに音量を上げて聞くに限る(不健康だが...)。それにしても,このアルバムの録音から今年で20年とは,月日の流れのはやさを痛感させられる。

本作はその後,ジャケ違いで再発されているが,やはりここにアップしたジャケ・イメージの方がピンとくるなぁ。いずれにしても,メンバー違いのBlue Noteでのライブ第2作"The Gambler"と並んで必聴のアルバムではあるが,私としてはこちらの第1作の方を圧倒的に支持する。星★★★★☆。

Recorded Live at Blue Note Tokyo on September 9, 1989

Personnel: Bill Evans(ts, ss), Chuck Loab(g), Jim Beard(key), Darryl Jones(b), Dennis Chambers(ds)

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ジャズ(2009年の記事)」カテゴリの記事

コメント

この演奏眼の前で見ました(自慢)。

やはり異常に盛り上がりましたね。当時このアルバムから(っていうか会場の隠し録りから)コピーして茨城のバンドで一曲やったのですが(何とかsailboatってやつ)、その曲が先ほど私のiPodから流れてきて和みました。

しかし、あれから20年か…ため息が出ますな。

おっ!ビルエバンス。いつだったか小生が唯一ブルーノート東京で見たプレイヤーです。
確かにこのアルバム高揚感もあるし、テンションも高くお気に入りのアルバムであるにもかかわらず体調万全の時に「どっからでもかかってこんかい?」てなかんじで聴く音楽に属します(なんのこっちゃ)
ロック世代とのご指摘も有りますが、”PUSH"あたりでしたっけ、微妙なHIPHOPもやっていたように思います。記憶違いであればお許しいただくとして、リトナーのAlive In L.A.でのRio Funkのソロは彼ではなかったでしょうか。ソウルインサイダー以降、なんだか、芸風が変ったのかあまり聞いていないのですが、
またこっち側に帰ってきて欲しいものです。

私も、このアルバム好きです。
でも・・・最近聴いていないですねぇ...

久々に聴いてみましょう(^^)

やぎさん、こうぞうさん、oza。さん、コメントありがとうございます。

やぎさんの自慢には正直ジェラシー感じちゃいます。茨城から遠征する価値ありですよね。

こうぞうさん、確かにPUSHはヒップホップでしたが、あれも私はライブの方が圧倒的にいいですね。

oza。さん、私もたまにしか聞きませんが、やはり燃えます。是非聞いて下さい。

初めてな上、古い記事への書き込みですみません。
Bill Evansの新しいアルバム「Dragonfly」は試されましたか?
ドラムのJosh Dionとの相性も抜群ですので、是非。
NYのBlueNoteのライブではJohn Medeski も参加していて、 非常に面白い仕上がりでした。
こちらが、ヨーロッパツアーの動画ですのでよろしければ。
http://www.youtube.com/watch?v=To19gcF_uXs

MLさん,はじめまして。古い記事であろうが,コメントは大歓迎ですよ。

最近のBill Evansは追い掛けておらず,ご無沙汰してしまっています。頂いた情報ですので,どこかで音源が聞けないか探してみますね。

情報ありがとうございました。

このアルバムがマストでしたが、なぜか中身が空!!しかたなくネットで漁っていると、10年後に再発。これがリマスター盤なのか確認しているうちに、ここにたどり着きました。ジャケ違いならば99年盤のジャケが最高ですね。残念ながらB.E関しては個人的にはこのアルバムよりいいものはありませんでした。このLive盤に匹敵するのは、StepsaheadのLive in Japan、Baked poteto super live 等ですかね。久しビリのコメしてしまいまいした。の後ほどゆっくりHp見させて頂きます。それでは・・・

tkさん,はじめまして,だと思います。お越し頂きありがとうございます。

まぁ,このアルバムは燃えますよね。Steps Aheadのライブもエレクトリック・フレイヴァーが強まって,あれも好きですし,Baked Potatoも記事をアップしているはずです。よろしければご覧下さい。
https://music-music.cocolog-wbs.com/blog/2007/08/steps_ahead_198_7e29.html

https://music-music.cocolog-wbs.com/blog/2010/05/greg-mathieson-.html

今後ともよろしくお願いします。

こんばんは。

Jazz Cityレーベルはいいアルバムを残してくれました。もう30年以上前になるんですねえ(遠い目)。私の買ったのは再発盤でしたが、買ったときに少し聴いてしまいこんでいて、久しぶりに聴いて、いいじゃん、となりました。メンバーもメンバーだし、これを日本でやってしまうとはいい時代だったんですね。今、CDを絶賛処分中ですが、これは残しておきます。

当方のブログアドレスは下記の通りです。
https://jazz.txt-nifty.com/kudojazz/2022/10/post-3f6f68.html

910さん,おはようございます。リンクありがとうございます。

>Jazz Cityレーベルはいいアルバムを残してくれました。

はい。このアルバムに限らず,結構趣味がいいアルバムが多いですね。Marc Copland(当時はCohenでしたが)のリーダー作2枚ってのもポイント高いですしね。

>私の買ったのは再発盤でしたが、買ったときに少し聴いてしまいこんでいて、久しぶりに聴いて、いいじゃん、となりました。

そうですね。私はこのアルバムは常に一軍の棚に置いて,たまに聞いております。

>今、CDを絶賛処分中ですが、これは残しておきます。

私も感化されて,そろそろ処分を考えようかとも思いますが,踏ん切りがつきません。このアルバムは私も絶対に生き残らせますが(笑)。

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