2025年3月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
フォト
無料ブログはココログ

« Pat MethenyのWebサイトにおける記述 | トップページ | Arild Andersen:かなり完成度の高いライブ盤 »

2008年12月 3日 (水)

最強のオンライン・バンク,ING Directが展開するカフェの拡大

Ing_direct_2 オランダのINGが米国で展開するオンライン・バンク,ING Directは2000年の開業以来,顧客数は既に700万人を越え,総資産規模は800億ドル(約8兆円である!)に近付きつつあるという信じがたい業績を残してきた。

そのING DirectがPeet's Coffee & Teeとのパートナーシップを通じて,フィジカル店舗としてING Directカフェを展開してからも随分と時間が経過したが,ここに来て新しい店舗も開けているようである。ニューヨークの58丁目と3rd Avenueの角,更にはハワイにも新しい店ができている。ミネソタ州,St. Cloudsという渋いロケーションにも店を出していて,なかなかの神出鬼没ぶりである。

私もマンハッタンの1号店である49丁目のMadison AvenueとPark Avenueの間の店には何度も行っているが,コーヒーはスタバより安くてうまいし,なかなかに居心地のいい店である。そもそも金融機関がこういうカフェを運営してしまうこと自体がなかなか考えられないが,オンライン・バンクであることゆえのネガティブなイメージを払拭するのには大きな役割を果たしてきたものと思う。前回,私が行った時はお昼時だったが,ギターの弾き語りを店内でやっていたのも懐かしい。

そもそもこのカフェを作ったのが「あまりにオファーする金利が良過ぎて,一般消費者にその存在そのものを疑われたから,フィジカルな店舗を出さざるをえなかった」のだというこれまた信じがたい話もあるが,デザイン会社Genslerによるおしゃれな内装と,同行のイメージがマッチしていて私は好きである。同行のコーポレート・カラーがオレンジなので,その色を多用しており,ややどぎつさを感じさせないわけではないが,目立つためにはこれぐらいやってもよかろう。

ここに掲載した写真はING DirectのWebサイトから拝借してきた写真だが,これがNYCの第2号店の様子である。相変わらずおしゃれな作りではないか。スタバと共同店舗を展開するぐらいしか頭に浮かばないどこかの国のどこかの銀行とはえらい違いである。次にNYCに行くチャンスがいつ訪れるかはわからないが,やっぱり気になる店ではある。

ところで,このING Direct,日本でも開業という話があったはずなのだが,一向に開業する気配なしである。理由のほどは不明であるが,日本の金融市場にもわかりやすいビジネス・モデルで新しい風を吹かせてくれると期待していただけに,私としては残念である。米国ING DirectのCEO,Arkadi Kuhlmannの著書"The Orange Code"(現在取り寄せ中)でも読んで,欲求不満の解消を図ることにしよう。先日,仕事でKuhlmannの講演を聞く機会があったのだが,やはり徹底することは重要なのだ。たぶんこの本を読めば爽快感を味わえると期待している私である。

« Pat MethenyのWebサイトにおける記述 | トップページ | Arild Andersen:かなり完成度の高いライブ盤 »

金融機関の店舗デザイン」カテゴリの記事

コメント

日曜日の朝です。昨日は、26度くらいまで上昇しました。今回は、こちらの記事にお邪魔します♪

銀行店内のデザイン関係のお仕事をされているのですね。私達は、Sparkasseを利用しています。何処にでもあるのでやはり便利です。アメリカでは、Bank of Americaでした。

ここは田舎過ぎるので、記事にされている内容とはかなりかけ離れてしまいますが、
それでも、隣の市などでは、定期的に演奏会や、絵画の個展などを展示したりしています。

今週は、キリスト復活祭の週にあたり、銀行店内も、色とりどりの風船や、うさぎ、卵などの飾り付けなどがされています。

そう言えば、カフェテーブルも一応あります。飲んだことはないのですが。。

余談ですが、アメリカもドイツも、口座維持費があって、私達は、現在、月8ユーロ引き落とされています。

Laieさん,こんにちは。正確に言うと「銀行店内のデザイン関係の仕事」もしているとお考え下さい。

「隣の市などでは、定期的に演奏会や、絵画の個展などを展示したりしています。」とのこと。やはりSparkassenでは地域コミュニティとの連動を意識していることの証左ではないかと思います。

口座維持手数料は銀行の論理からすれば,本来はあって然るべきだと思いますが,やはりきついですよね。日本では既存顧客からの反発がこわくて,導入できないというのが本音ではないでしょうか。

ちょっと堅い話になってしまいました。

Toshiyaさん、こんにちは。

デザイン関係のお仕事ですと、色々と豊かな発想や感性が要求されるのでしょうね。

オンラインバンキングですが、私個人は、興味があって、加入しても良いかなぁ、と思っているのですが、主人が、あまり乗る気がなく。。と言うのも、やはり、ネット上での個人情報流出に懸念を抱いているようです。

日本の金利と比べるとドイツの方が、現時点ではかなり良いように見えますが、手数料が引かれるので、一概には言えないように思えます。

ちなみに主人は、非破壊検査機器類に必要な、超音波センサーの開発をしています。

Laieさん,こんにちは。ばらしてしまいますと,私はデザイン関係の仕事が専門というわけではありません。

本業は金融機関向けのコンサルティングやITサポートです。それらの一環として店舗デザインも手掛けているというのが本当のところです。

インターネット・バンキングについては,実はこれも私の専門エリアの一つです。セキュリティに関する懸念からインターネット・バンキングをお使いにならない方も多数いらっしゃいますので,ご主人のお考えも否定できません。しかし,最近のセキュリティのレベルは十分に高まってきているので,安心してお使いになれると思いますよ。但し,フィッシング(詐欺的なEメールがほとんどです)には十分ご注意下さいね。

こういうネタはここではなく,別のところでお話しした方がいいかもしれませんが...。まぁそれはそれということで。これも私の一つの顔です。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 最強のオンライン・バンク,ING Directが展開するカフェの拡大:

« Pat MethenyのWebサイトにおける記述 | トップページ | Arild Andersen:かなり完成度の高いライブ盤 »