やはり強烈だったKing Crimsonの"USA"
"USA" King Crimson(Island / E.G.)
King Crimsonの音源は次から次へと出てくるし,このアルバムも何度も再発されているから,最近では全然ありがたみはなくなった。私が購入したのはこのアルバムの30周年記念盤であるが,当時はこのアルバムがずっと廃盤状態だったので,ようやくという感覚が強かったと記憶している。
まぁこのアルバム,なんでDavid Cross入りの演奏なのに,Eddie Jobsonがオーバーダビングしているんだとか,なんだかんだと批判が多いのも事実であるが,昔はCrimsonのライブはこれとあの音のヒドい"Earthbound"しかなかったわけだから,普通のセンスでいけばこちらに依存するということになるわけである。私は中古盤LPでこの演奏を聞いていたが,やはりCD化されたときは嬉しかったものだ。
もちろん,今となってはこのアルバムでなくても,更に強烈な"Great Deceiver"というボックスが出てしまっているから,このアルバムの意義は大分下がったとは言え,久々に聞いてみたらやっぱり燃えてしまった。このアルバムは,(おかしな表現だが...)最初の解散前の演奏ということになり,演奏もロックの境界を越えつつあるような領域に入り込んでしまったまさにバンドとしての爛熟期のものと言うことができるかもしれない。インスト・ナンバーなんて,完全なインプロビゼーションであり,どこまで行ってしまうのかという感じなのである。
まぁ,それでも私は歴代Crimsonの中では,John Wetton~Bill Bruford入りのCrimsonが一番好きなので,ここに収められている演奏でも十分に楽しめてしまう。リズムは強烈だし,Frippのソロは切れている。よって,"Fracture"と"Starless"が追加収録された新装版CDにはやはり興奮してしまったのである。但し,追加曲とクレジットされている冒頭の"Walk On...No Pussyfooting"は演奏前のサウンド・エフェクトに過ぎないのであって,これを追加曲と言い張るFrippの商魂には思わず引いてしまう。
いずれにしても,私は復活後のCrimsonも評価しない訳ではないが,ボーカリストというか,声についてはAdrian Belewより,John Wettonの方が絶対いいよなぁと思っているので,やはり復活前のCrimsonの方が聞く頻度は高い。それでもちょっとテンションが高過ぎてしょっちゅう聞いていたら発狂しそうになるというのも一方では事実である。だからこのアルバムも頻繁に聞いているわけではないのだが,久々に聞いたらやっぱり燃えてしまったというのが正直なところである。つくづくレベルも高いが,テンションも高いバンドであった。星★★★★。
Recorded Live in June, 1974
Personnel: Robert Fripp(g), David Cross(vln, key), John Wetton(b, vo), William Bruford(ds), Eddie Jobson(vln, key)
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