イカす70年代黒人アクション映画主題歌集
"Pimps, Players & Private Eyes" Various Artists (Warner Brothers)
先日,このブログでのIsaac Hayesの追悼記事で,彼を追悼するにはオリジナル「シャフトのテーマ」をおいてほかにないと書いたが,そのために同曲を収めた70年代黒人映画音楽のコンピレーション盤を久々に聞いてみたらやっぱりよかったので,今回ちゃんと紹介をすることにした。
このアルバムはラッパーのIce Tがプロデュースの一翼を担っているのだが,もともと彼がテレビで放映していた"Trouble Man"のMarvine Gayeによるテーマ曲が最高だっ!とかいう話をもう一人のプロデューサーに電話したことからこのコンピの製作につながったらしいから,まさしくミュージシャンらしい乗りと言える。まぁIce Tと言えば,役者としても活躍しているから,70年代の黒人映画にはそれなりの思い入れもあったのだろう。
それにしてもよく揃えたものである。何本か日本未公開の映画も含まれているが,日本でも結構こうした映画が公開されていたことがわかって面白かった。公開されたものでは"Across 110th Street":「110番街交差点」という比較的まともな邦題や,「黒いジャガー」シリーズである"Shaft's Big Score":「黒いジャガー シャフト旋風」や"Shaft in Africa":「黒いジャガー アフリカ作戦」はさておき,"Trouble Man":「野獣戦争」や"Cleppatra Jones":「クレオパトラ危機突破 ダイナマイト諜報機関」,なんて一体どうやったらこういう邦題が思いつくのかと考えるだけで笑えてしまう。
しかし,そんなことは関係なく,ここに収められた音楽の数々は無条件にイカしている。Curtis Mayfieldが音楽を担当した"Superfly"からは"Pusherman"が入っているものの,何でタイトル・トラックが入っていないのだという声もあろうが,それは本家のアルバムで聞けばよいのであって,こうした曲が集められたコンピレーションだからこその魅力もあるのである。これをいちいちサントラ全部を集めていたらそれこそ大変なのだ。そういう意味で70年代(それも前半)を彩った黒人アクション映画の代表的な音楽が楽しめるアルバムは,ジャケットのセンスはさておき,より多くの人に知ってもらいたい。Marvin Gayeも素晴らしいが,やはり「シャフトのテーマ」は最高にカッコよかった。星★★★★★。1991年に発売されたこのアルバムがまだ廃盤になっていないということは,やはりそれなりのニーズがあるということであるし,こうした音楽に魅力を感じるリスナーは多いということだと思う。
余談だがこのアルバムのタイトルにあるPimpsとはポン引き,Playersとは(おそらく)プレイボーイ的な遊び人,Private Eyesとは私立探偵のことである。映画の内容を何ともストレートに表しているのがまたまた笑える。映画も見たくなってしまったなぁ。相当くだらないものもありだろうが...。
Personnel(Compiled Artists): Bobby Womack & Peace, The Impressions, The Four Tops, Marvin Gaye, Isaac Hayes, Millie Jackson, Willie Hutch, D.C. Smith, Curtis Mayfield
« Shame on You!! | トップページ | Leon Ware,68歳にしてこのスイートさは何だ! »
「ソウル/R&B」カテゴリの記事
- Meshell Ndegeocelloの新作が最高だ。もはや完全にプロデューサーの世界。(2026.10.08)
- Bootsy CollinsとBucketheadがコラボするとなればこうなるよなと思いつつ,想像以上の騒がしさ。(2026.09.26)
- 多彩なゲストを迎えたTerri Lyne Carringtonの新作。(2026.08.08)
- ストリーミングで流し聞きをしていたら流れてきた超メロウな”Dreams”。Dianne Reevesだったのか...。(2026.07.31)
- Boz Scaggs生誕82年!”Silk Degrees”前夜のソウル色濃厚な”Slow Dancer”。(2026.06.18)
「映画」カテゴリの記事
- 「ディスクロージャー・デイ」:少々陳腐なストーリーとも言えるが,それなりに見られる映画であった。(2026.10.10)













































































コメント