最初から完成されていたNina Simone
"First Recordings" Nina Simone(Bethlehem)
私はジャズ・ボーカルの熱心なリスナーではないので,CDやLPもそれほど保有している訳ではない。それでもこういうアルバムを聞くとたまにはボーカルもいいと思わされてしまう。そもそものSimoneの声が渋いというのもあるが,ピアノの技がまた大したもので,これだけ「歌って弾ければ」音楽も楽しかろうと思ってしまう。
このアルバムは通常"First Recordings"と呼ばれているから上にも便宜的にそう書いているが,アルバムのカバーには"Jazz as Played in an Exclusive Side Street Club"というわかったようなわからないような文言が書いてあるから,それが本当のタイトルかもしれない。いずれにしても1957年録音のNina Simoneのデビュー・アルバムであることは間違いないし,Bethlehemレーベルが再発されるときには必ずと言っていいほどカタログに載ってくる人気アルバムである。
このアルバムが録音された1957年と言えば,まだNinaは24歳であるが,歌唱スタイルも演奏スタイルもこの時点でほぼ完成しているように聞こえる。ピアノはジュリアードで学んだだけあって,クラシックな表情を見せる瞬間が多々ある(ボーカルなしで演じられる"Good Bait"や"You'll Never Walk Alone"に顕著である)が,それとブルージーなボーカルとのギャップが大きい。ボーカルのバックではそうしたクラシックな感覚が減少するのも面白いと思ってしまう。
このアルバムはスリリングというよりも,ブルージーな感覚の方が強いが,これは夜,まさしく゛Exclusive Side Street Club゛でグラスを傾けながら聞きたくなる音楽と言ってもよいだろう。あるいは深夜にボリュームを絞って聞くのもまたよいかもしれない。大ヒットした(らしい)"I Loves You Porgy"はまさに胸に染みる名唱である。
いずれにしても猛暑の真夏の昼間に聞くような音楽ではないというのが正直なところではあるが,アルバムとしては星★★★★には十分値する。でも故人のNinaには申し訳ないが,彼女の顔ってちょっと怖いんだよなぁ。それが私を彼女から遠ざける...。
Recorded in 1957
Personnel: Nina Simoen(vo, p), Jimmy Bond(b), Albert Heath(ds)






























































































最近のコメント