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2008年6月17日 (火)

Polytown:プログレ的ジャズ・ロックと言うべきか

Polytown "Polytown" David Torn / Mick Karn / Terry Bozzio (CMP)

異色のメンバーによる異色のアルバムと言うべきだろうか。このアルバムが世の中に出た当時は,JapanのMick Karnがインスト・アルバムを発表というようなかたちで語られるようなことが多かったように記憶している。しかし,Japanというバンドに何の思い入れもない私が反応したのはECM作"Cloud About Mercury"で知られるDavid Tornと猛爆ドラマー,Terry Bozzioの方である。特にBozzioはFrank Zappaとの共演だけでなく,あのBrecker Brothersの"Heavy Metal Bebop"のドラマーである。どういう音が出てくるのか興味津々となるのが,好きものの世界では普通であろう(おかしな表現だが...)。結果としてここで展開されるのはプログレ的ジャズ・ロックそのものと言ってよいのではないかと思う。こういうサウンド好きにとってはかなり好感度が高いアルバムのはずである。

本作に収められた10曲は全て3人による共作となっており,おそらくはかなり自由度が高いセッションとして展開されたものと思わせる。そういうアルバムなので,アレンジメントの精妙さとかユニゾン・フレーズがどうのこうのという展開は見られない。これは各人の楽器の響きと,何とも言えぬアンビエンスを感じとればいいような作品と言ってよいのではないだろうか。確かにBozzioは期待ほどのはじけぶりではないのだが,このサウンドの中では非常に適切と思わせるドラミングを聞かせている。

正直言って,私がこのアルバムを聞く機会は滅多にない(年に1回かあるいはそれ以下か)のだが,それでもたまに聞くと「お~,なかなかいいねぇ」と思ってしまうのである。今回も本当に久々にプレイバックしたが,私の反応に大きな変化はなしである。これは私がこうしたサウンドに対する嗜好が結構強いということもあろうが,このトリオの演奏も相応にレベルが高いのでは思わせるからである。いずれにしても,全編に渡って比較的ゆるいリズムの上で,David Tornの変態的ギター・プレイが爆発していて,前述のECM作よりはるかに私にとっては好ましい作品である。

Mick Karnに気を使ったかどうかはわからないが,ベースのミキシング・レベルがやや高過ぎという気もしないでもないが,この手のサウンド好きにはおそらく受けること必定という作品である。ただ,CMPというレーベルから出たということもあって,かなりマイナーな作品ではある。私が保有しているのは国内盤だが,こんなアルバムでも国内盤が出たのもMick Karnのおかげなんだろうなぁ。星★★★★。一応,ジャズのカテゴリーにも入れたが,ジャズ的な雰囲気は極めて希薄なので念のため。

Recorded between June 25 and July 16, 1993

Personnel: David Torn(g, key, vo & others), Mick Karn(b, b-cl, vo), Terry Bozzio(ds, perc, p, vo)

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