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2008年5月 2日 (金)

どこへ行ったかMarvin "Smitty" Smith

Smith "Keeper of the Drums" Marvin "Smitty" Smith (Concord)

これまでも何人かのミュージシャンに関して「どこへ行ったか...」と書いてきたが,最近,Marvin "Smitty"Smithの音沙汰を聞かないと思っていたら,なんのことはない,NBCの"Tonight Show"のバンド・レギュラーになっていたようである。私は米国のトークショーでは完全にDavid Letterman派なので,米国出張中でも"Tonight Show with Jay Leno"を見ることはまずないので全く気がつかなった。こうしたTV番組のレギュラーになることにより生活が安定するのはいいことだが,ジャズの第一線から遠ざからせるには惜しいドラマーのように思える。

そのSmithの初リーダー作がConcordレーベルからというのも意外なら,ここに参加しているSteve Colemanのプレイぶりも意外であるが,これは胸のすくような快演アルバムである。いずれにしても当時の若手オールスターと呼んでも過言ではないメンバーによるこのサウンドに感じられる勢いはRalph Petersonの"V" Quintetに近い気もするが,80年代後半から90年代初頭(日本のバブル期)にはこうしたサウンドが結構多かったのだなぁと今にして思ってしまう。

ここではかなりモダンなサウンドというべき演奏が展開されているが,SmithはM-Baseでもこうしたモダンでもなんでもござれの多才なドラマーだったと言える。しかもここに収録されている曲はすべてSmithのオリジナルということで作曲能力も大したものである。優秀なドラマーは作曲能力にも優れるということはBrian BladeやManu Katcheも証明しているが,Smithも例外ではない。アレンジャーは誰なのか明確な記述がないが,"Love Will Find a Way"では"La Fiesta"を引用したりしているから,ある程度きっちり書き込んだあるはずで,これもSmithの仕事ならば,これまた大したものである。アルバム・タイトルは単なる「リズム・キーパー」のようにも取れるが,いやいやそれに留まらぬ多才ぶりということで,全ての要素を加味して星★★★★。

冒頭に書いたように,こうしたアルバムを残せる人材がTV番組のレギュラーに安住してしまって,レコーディングの機会が減ってしまったのはやはり残念なことである。是非今一度シーンへの復帰を待望したいところだが,Jay Lenoは2008年度で"Tonight Show"を降板するらしいから,それに伴い,同番組のバンマス,Kevin Eubanksともどもジャズ界に復帰してくることを望みたい。そういう意味ではBranford Marsalisが同番組のバンドを短期間で降りたのは彼にとっても,ジャズ界にとっても大正解であったように思う。

Recorded in March 1987

Personnel: Marvin "Smitty" Smith(ds), Wallace Roney(tp), Robin Eubanks(tb), Steve Coleman(as, ss), Ralph Moore(ts), Mulgrew Miller(p), Lonnie Praxico(b)

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ジャズ(2008年の記事)」カテゴリの記事

コメント

噂の、、(笑)、、Dave HollandのExtensionsも、このドラムですよね。
私、好きです。大好きかも。。

と、、ほんと、どうしちゃったんだろうって。。
思ってました。
そうなの。。TVですかぁ・・・。。

と、どうもありがとう。。

すずっくさん,こんばんは。

Extensions。懐かしい。そう言えばそうです。あのピアノレスのクァルテットはかっこよかった。

あの世界に帰ってきて欲しいものですねぇ。松村和子でも歌おうかしら。

こんばんは。

このアルバム、購入した時はとても気に入っていて、何度も聴いていたものでした。M-BASEとメインストリームの両方をこなせて、しかも聴いていて分かるメリハリのあるドラミングが特徴だったと思います。作曲もおっしゃる通り良かったですよね。

TVの方に行ってしまったのは残念ですが、ごくわずか、’10年以降も録音に参加したのがあってどうしちゃったかなあ、なんて思っていたものでしたが、どこかでそのことを読んで、ホッとしたことも事実ではあります。このまま録音を残し続けてくれたらなあ、というのは高望みでしょうか。

当方のブログアドレスは下記の通りです。
https://jazz.txt-nifty.com/kudojazz/2022/11/post-4aaa99.html

910さん,こんばんは。リンクありがとうございます。
>このアルバム、購入した時はとても気に入っていて、何度も聴いていたものでした。M-BASEとメインストリームの両方をこなせて、しかも聴いていて分かるメリハリのあるドラミングが特徴だったと思います。作曲もおっしゃる通り良かったですよね。

はい。リリース当時はMarvin Smitty SmithがやっていたのはM-BASE系の音が中心だったと思いますので,これは驚いたってのが正直なところでした。

>TVの方に行ってしまったのは残念ですが、ごくわずか、’10年以降も録音に参加したのがあってどうしちゃったかなあ、なんて思っていたものでした

そうですねぇ。安定的な収入を得るのは大事だと思います。しかし,それってジャズマンっぽい生き方ではないってこっちは勝手に思ってしまいますね。でもその時バンマスをしていたKevin Eubanksはこっちの世界(笑)に戻ってきてますので,またいつかMarvin Smitty Smith復活の日がやって来るのかもしれません。でも本当に最近名前を聞かないんですよねぇ。十分稼いでもうええわって思ってるのかもしれませんね。

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