待望のBrad Mehldau Trioの新作(2)
"Live" Brad Mehldau Trio(Nonesuch)
昨日に続いて本日はディスク2である。ディスク2は冒頭の"Buddah Realm"から比較的オーセンティックなモダン・ジャズ的響きで始まり,全体的にディスク1よりそうした印象が強い。最初の3曲がMehldauのオリジナルで,後半3曲がスタンダード/有名オリジナルというセッティングだが,ディスク1のように驚くような選曲がないところは,ある意味意図的にそうしたプログラムにした可能性も高い。
演奏は全編を通じて快調である。オリジナル然り,スタンダード然りである。こうした快調な響きに身を委ねれば,Brad Mehldauファンは満足するはずである。
オリジナルについては曲も演奏もよく出来ているが,後半のスタンダードはどうか。"C.T.A"はおなじみJimmy Heathのオリジナルで,Mehldauにしてはかなりストレートな表現でスイング感も十分である。ちょっと問題かなと思うのは次の"More Than You Know"である。何ともディスク1の"Very Thought of You"に近い表現形式で,どうせならミディアム・スローの曲ぐらいを選んだ方がよかったような気がしないでもない。この演奏だけならそれはそれでよかったが,1枚目に似たような"The Very Thought of You"があるだけに割を食うように思える。この辺りにはプロデューサーとしてのMehldauの成長の余地があるかもしれない。そして最後は懐かしや,John Coltrane作"Countdown"である。この曲はMehldauのWarner第1作に収められ,"Art of the Trio Vol.2"の最後も飾った曲である。久々の再演となったが,それらの作品との比較をするほどまだ聞き込んでいないので何とも言えないが,演奏自体は好調である。
以上のように,私としては演奏に対してはほとんど文句のないところなのだが,以前の演奏と比べてどっちが好きという点も含めると,全編トータルで星★★★★。
そこで昨日の記事にも書いたドラマーの交代の影響であるが,前任者Jorge Rossyと現在のJeff Ballardの違いはシンバルの響きとタムの使い方にあるのではないかと思う。また,Ballardがブラシをほとんど使っていないことにも原因があるかもしれないが,繊細さという点でのMehldauとのコンビネーションとしてはRossyの方がいいと思う人が多くても仕方がないかもしれない。ただ,アルバム"Day Is Done"の1曲目"Knives Out"のような曲はBallardでなくてはならないと思うし,どちらがいいのかはまだよくわからない。ただ,単純に好みだけで言えば,私はRossyの方が好きかなぁ。
こんなことを書いていて,Mehldauの旧作を順繰りに聞きたくなってしまった。今一度腰を据えて全作と対峙するのもいいかもしれない。しかし,そうするとほかのミュージシャンが...。やっぱり無理か。
Recorded Live at the Village Vanguard, NYC on October 11-15, 2006
Personnel: Brad Mehldau(p), Larry Grenadier(b), Jeff Ballard(ds)





























































































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