ECM未CD化作:今度はMichael Nauraだ!
ECMレーベル未CD化作品紹介として更にもう一枚。本日はMichael Nauraである。Nauraと言えば,旧作が澤野商会から発売されて注目を集めたが,この作品はバスーンというジャズでは非常に珍しい楽器を加えた編成で吹き込まれたアルバムとして記憶に残していいアルバムだと思う。演奏はジャズ・ロック的というか,当時としては結構コンテンポラリーな響きを持つものである。
このアルバムがCD化されていない理由は,これまたプロデュースがNaura本人で,Manfred Eicherでないということだろうと考えられるわけだが,演奏自体は何とも言えないゆるくも心地よいグルーブが感じられるものとなっており,私はこのアルバムは再発してもいいのではないか思っている(もちろんどれぐらい売れるかはわかったものではないが...)。B面2曲目の"Listen to Me"なんて気持ちよいことこの上ないのである。最後に収められた"Black Pigeon"は相当ベタなサウンドで,Lalo Schifrinが書いた"Dirty Harry"のサントラに入れてもよさそうな演奏と言ってしまえばそれまでである。しかし,このアルバム,以前は国内盤も発売されたこともあるはずだが,市場ではほとんど目にすることがないのは,このグルーブが一部の好き者に受けているためではないかと思えるのである。
確かに日本人フォトグラファー,内藤忠行氏によるアルバム・カバーの写真は一体何なのよという話もあるが,サウンドだけ聞いている限りは私は結構このアルバムは好みである。サウンドは古臭いと言えばそのとおりであるが,74年の音楽として聞けばいいだけの話である。星★★★★。
Recorded on September 1974
Personnel: Michael Naura(p, key), Wolfgang Schluter(vib, marimba, perc), Eberhard Weber(b), Joe Nay(ds), Klaus Thunemann(bassoon)
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一切、アイヒャーのcreditがないECM。初期のテープ買いはともかく、本格的に立ち上がった後では、はじめてのアイヒャーではないECM。producerはリーダのナオラ。録音日時や録音技師のcreditもなく、REMIXはおなじみMartin Wieland。だから音としては、しっかりECMになっ...... [続きを読む]
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いやー、このLPを調べていたら、この記事をみつけびっくり。
この時期のECMの多様性はいですよね。
Weberのベースの唸りを楽しんでいます。
WRの影響を欧州的に処理すると、こーなるか、って感じですね。
JAPOのOMも面白いですよ。
(あー驚いた)
投稿: ken | 2014年3月23日 (日) 10時37分
kenさん,こんばんは。返事が遅くなりました。
このアルバムにコメント頂くことにも驚きますが,kenさんも結構ECMのLPを集めてますねぇ。私は以前"Five Years Later"とか"Underwear"や,Steve Kuhn盤をかなり必死で買い集めましたが,今はもうCDでいいですわって感じです。でも,これはCD再発の可能性もないでしょうし,なかなか面白い作品でしたよね(ちなみに,もう何年も聞いてません)。
という状態なので,JAPOまではとても,とても(笑)。
投稿: 中年音楽狂 | 2014年3月25日 (火) 23時45分
やっとここまで到達しました。
>サウンドは古臭いと言えばそのとおりであるが,74年の音楽として聞けばいいだけの話である。
==>ホントにそうですねえ。1974年の音なんですよ。
投稿: ken | 2015年12月19日 (土) 10時09分
kenさん,こんにちは。TBありがとうございます。
私は久しくこのアルバムを聞いていませんが,TBを頂いて久しぶりに聞きたくなりました。まぁ,吹き込まれてから40年以上経過していますから,古臭く感じるのも当然と言えば,当然ではありますが,このECMらしくなさってのも面白いですよね。
ということで,追ってこちらからもTBさせて頂きます。
投稿: 中年音楽狂 | 2015年12月19日 (土) 15時43分