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2007年12月22日 (土)

ブルース・フィーリング溢れるRay Bryantのソロ・ライブ

Bryant "Alone at Montreux" Ray Bryant(Atlantic)

何ともブルージーなアルバムである。どこから聞いてもブルース・フィーリングが溢れ出しており,ジャズとブルースの関係性を今一度再認識させるようなアルバムと言っては大袈裟か。

このアルバムはRay Bryantが単身,モントルー・ジャズ・フェスティバルに乗り込んで演奏した際の実況盤であるが,このときの演奏が実はOscar Petersonの「トラ」だったというのだから,人生何があるかわからない。このときの演奏で,Ray Bryantに対する認知度や評価が一気に高まったのは彼にとってもある意味千載一遇のチャンスをものにしたということであるが,Petersonの代役にBryantを立てたプロデューサーの慧眼も評価せねばならないとしても,何よりもこのときの演奏がそれぐらいよいということである。

Bryantはとりわけテクニシャンというわけ(左手なんてシンプルなものである)ではないので,演奏の雰囲気で聞かせる部分の方が強く感じられるが,モントルーの聴衆にはそのフィーリングが受けたか,大した盛り上がり方である。一方で,Bryantの最初のMCからは相当の緊張感が伝わってくる(声が震えているように思えるのは私だけだろうか)のが微笑ましいが,演奏にはそんな緊張感など微塵も感じられない。演奏が進んで,MCも2回目になるとだいぶ緊張がほぐれているように聞こえるから不思議なものである。

もちろん,これがホールでのライブ向けの演奏なのかという疑問もあるし,こういう演奏は一回限りあるいはごくたまにやるからよいという話もある。私なら,こういう演奏はもっと小さなあるいは下世話な雰囲気の場所で聞きたいと思うが,そうした話を抜きにしてもこのアルバムには一定の評価を与えるべきであろう。名盤とか何とかというものではないが,たまに酒でも飲みながら聞くにはよいアルバムである。但し,"Greensleeves"はどう聞いても蛇足だと思うが...。星★★★★。

それにしても,Bryantがその後ソロ・ピアノにこだわらなかったのは正解だと思う。

Recorded Live at Montreux Jazz Festival in 1972

Personnel: Ray Bryant(p)

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