久し振りにジャズの記事を...
"Lunar Eclypse" Gil Evans Orchestra (New Tone)
暫く海外出張やら何やらで,ジャズを聞く機会があまりなかったので,ジャズ関連の記事も若干ではあるがご無沙汰(と言っても1週間ぐらいだが)となってしまった。これからは元のペースに戻していきたいが,忘年会シーズンでもあり,さてどうなることやら...。
さて,本盤は結構怪しげなジャケのアルバムであるが,よくよく見るとイタリアのTime Warnerグループの会社が製造,販売元となっているので,れっきとした正規盤のようである(但し,市場ではあまり見かけない)。
これはGilのオーケストラが1981年に欧州楽旅をした際の4ヵ所(イタリア,デンマーク,フィンランド,フランス)での演奏の記録であるが,このアルバムはオケの実力というよりも強烈なソロイストの演奏を聞くためのアルバムと言っても過言ではない。とりわけ2曲目でのSteve Grossmanのテナー・ソロと3曲目の"Hannibal" Marvin Petersonでのブルース・シャウトが強烈である。Grossmanはこれはまじで強烈である。私の中でのGrossmanのイメージを崩壊させるに足るこれぞ一生一度の激演と言ってはやや大袈裟か。一方のMarvin Petersonに関しては,何もこのバンドでここまでやらなくてもいいのではないかと突っ込みも入れたくなるが,ライブの場ならこれは楽しかろう。いずれにしてもジャズ好きはこの2曲で間違いなく相好を崩すのである。
ちなみにこのアルバム,Gilのオケとしては珍しくもOmar Hakimがドラムスを叩いているとか,Lucio Hopperとかいうあまり聞いたことがないベーシストが参加しているとか,あるいは4曲目だけだがBuster Williamsがこのバンドでアコースティック・ベースを弾いている等々,ほかにも珍しい部分はあるのだが,上述の2曲が強烈過ぎて,ほかがかすんでしまっている。結局のところ,上述の2曲を聞いて燃えるのをよしとすべきアルバムである。星★★★★。(でもやっぱりGil Evansと言えば,私は"Public Theater"と"Priestess"の方が好きなことには変わりはないが。)
尚,David Sanbornファンには残念ながら,彼の参加は4曲目だけなので念のため。それにしても,ブログ・シンジケートのすずっくさんのところでもGrossmanネタで盛り上がっているし,世間は狭いですなぁ。
Recorded Live in Europe on July 9, 11, 13 & 23 in 1981
Personnel: Gil Evans(p, key), Lew Soloff(tp), "Hannibal" Marvin Peterson(tp, vo, perc), Miles Evans(tp), Steve Lacy(ss), David Sanborn(as), Steve Grossman(ts, ss), Dave Bargeron(tb, tuba), George Lewis(tb), Howard Johnson(tuba), Pete Levin(key), Hiram Bullock(g), Lucio Hopper(el-b), Buster Williams(b), Omar Hakim(ds), Anita Evans(perc)
« 出張中に見た映画(2007/12) その3 | トップページ | ホリデイ・シーズンにはジャズを聞こう »
「ジャズ」カテゴリの記事
- Mike Stern@ブルーノート東京参戦記(2019.08.04)
- コレクターはつらいよ(3)(2007.12.30)
- 追悼,Oscar Peterson(2007.12.25)
- Dave Douglas:年末になって現れた素晴らしい作品(2007.12.26)
- 私も今年のベスト盤を...(2007.12.31)




































































改めて聴きました。ありがとうございました(謎)。
やっぱり凄いですわ。グロスマンが吹き出した瞬間にステレオの音量+音密度がググっと上がって、部屋の温度が嫌な感じで下がる(笑)。当時は毎晩のようにこんな演奏が行われていたとすれば、恐ろしいことです。
別メールにも書きましたが、やはりこのCDのポイントは若き日のオマーハキムの参加ですかね。まだWRには入ってないけど、マイクマイニエリバンドとかでバリバリやり始めていた頃かと。
当時のスィングジャーナルにNYの夏のジャズフェスティバルのレポート(マイルス復活が目玉)があって、そこにギルエバンスバンドの写真が載っており、オマーハキムが参加していると知ってどんな音を出しているのか興味をそそられたものです。確かその時はグロスマンはいなくてBill Evansが居たような気が(マイルスと掛け持ち?)。当時の音源もっと出てこないですかねえ。まあ無理か。
投稿: やぎ | 2007年12月16日 (日) 12時01分
確かにあのGrossmanは凄い。貴兄に指摘されなければ,このCDは実家に埋もれたままになっていたはずでした。ありがとうございました。
投稿: 中年音楽狂 | 2007年12月16日 (日) 12時46分