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« 斉藤由貴:ジャケットだけを愛し続けて20年以上 | トップページ | 久々にMiles Davisを:沈黙後の復帰作 »

2007年12月 1日 (土)

John Klemmer:やればできたのに...

Nexus "Nexus for Duo and Trio" John Klemmer / Carl Burnett / Bob Magnusson (Novus)

このアルバムが発売された当時,John KlemmerはElektraレーベルとの契約があったため,アルバムは3者のコ・リーダー・アルバムのようになっているが,Klemmerがプロデュースしているし,ジャケでもKlemmerだけが色違いで表記されているので,これはKlemmerのリーダー・アルバムと言ってよい。

John Klemmerと言えばフュージョン系サックス・プレイヤーと思われているのが通常だが,そのKlemmerが放ったこのハイブラウなアルバムはもっと知られてもよいのではないかと思う。何せピアノレス・トリオまたはドラムスとのデュオ(LPの2枚目は全曲ドラムスとのデュオだっ!)というフォーマットで,それこそKlemmerがテナーを吹きまくっているのである。しかも吹いているのは最後の"Nexus"を除けば,スタンダードや有名ジャズ・オリジナルばかりである。

"Misty", "Body And Soul", "Mr. P.C.", "God Bless the Child", "My One and Only Love", "Softly As in a Morning Sunrise", "Impressions", "Four", "Nexus"

こうした曲でKlemmerが非常に強烈なブロウを聞かせるのであるから,それまでのイメージが狂うというか,Klemmerというミュージシャンを見直すというか,それはびっくりという印象の方が強いアルバムではないかと思う。結局のところ,「やればできるじゃん」という世界だが,この路線でやっていれば,John Klemmerというテナー吹きはもっとメジャーになりえたのだろうと思うと惜しいような気がしないでもない。

もちろん演奏に文句がないわけではない。Bob Magnussonのベースの増幅された音や,相変らずうるさいドラムスを叩くCarl Burnettという共演者の選択には改善の余地があったと思う。特にBurnettはなぜArt Pepperが重用したのかいまだによくわからない大したことのないドラマーだけに,ここはElvin Jonesあたりに三顧の礼を尽くして登場願った方がはるかによかっただろう。

しかし,Klemmerが敢えてこうしたレコーディングに取り組んだということは認めてよいし,このテナー・サウンドを浴びてしまえば,大概のことは許すと言ってしまうのではないかと思う。かなりの硬派のアルバムゆえ,再発の可能性は薄い(短縮版CDは発売されたことがあるらしいが...)かもしれないが,認識しておいても損はないアルバムであるとともに,テナーサックス好きは必聴のアルバムと言える。いずれにしてもKlemmerだからと言って食わず嫌いは避けた方がよい。星★★★★。それにしてもこのアルバムの国内盤が発売された事があるということ自体今にして振り返れば驚きである。

Recorded in LA

Personnel: John Klemmer(ts), Bob Magnusson(b), Carl Burnett(ds)

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ジャズ」カテゴリの記事

コメント

はじめまして.最近はじめたBLOGで紹介しようと,John Klemmer Nexusで検索して,出てきたので嬉しくなって(というより感激に近い)コメントします.発売当時,ジャケットのくすんだ黄昏感が素敵で買いました.とてもいい2枚組ですね.70年代ジャズが好きなものですから,いまだに何回も聴いています.なんか今になって,Arista Novusは気になります.

kenさん,はじめまして。John Klemmerで検索にかかるってのはあまりないかもしれません(笑)。

私はこのアルバムが埋もれてしまうのは惜しいなぁと思って記事にしましたが,いずれにしてもイメージを覆す一作でした。

これからもよろしくお願いします。貴ブログにもお邪魔させて頂きます。

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