Gil Evans:英国人オールスターズとの共演盤
"The British Orchestra" Gil Evans (Mole Jazz)
実家に帰って久々に聞いたレコード・シリーズ第7弾。私は一時期相当にGil Evansに入れあげていて,相当数のアルバムもブートを含めて買ったものである。
このアルバムはGil Evansが息子のMiles Evansと英国に乗り込み,英国人オケと共演したアルバムである。パーソネルを見てもらえばわかるが,これこそ英国ジャズ界のオールスターと言えるメンバーが揃っており,Gil Evansというミュージシャンがいかに尊敬を集める人だったかがよくわかるように思う。
このアルバムを聞いていて,いつものGilのバンドとメンバーが変わると,随分雰囲気が変わるなぁと痛感させられる。これは以前から思っていたことなのだが,特にその違いを際立たせているのがリズム・セクションのように感じられる。アルバムのクレジットには出ていないが,ここでドラムスを叩いているのは今やTOTOのSimon Phillipsのはずである。ベースはJeff Beckとも共演歴のあるMo Foster,ギターはかなりロック・フレイバーの強いRay Russellで,この3人は通常のGilのバンドのリズムよりはロックよりの人たちであることの影響が強いように思う。それがいつものGilのサウンドとの違いを演出しているように思わせるから面白い。こうした違いがどう受け取られるかが,このアルバムに対する評価の分かれ目のような気もするが,私のようなロックも好きな人間にとってはこれはかなりいけている。
収録曲はおなじみのものばかりだが,このメンツでやる"Hotel Me"など結構ぞくぞくする出来である。むしろ,後年のマンネリ化したMonday Night Orchestraよりずっといいように感じるのである。私が所有しているのは4曲入りLPだが,このアルバムの完全版がCDで出ているようだから,機会と余裕があれば,ゲットしてもいいかなと思っているぐらい,今回聞いても興奮してしまった。星★★★★☆。
ところで,Gilはこの英国人たちとの共演が気に入ったようで,1983年にはモントルー・ジャズ・フェスティバルに英国人たちとの8人編成のバンドで登場し,その時の模様は"Gil Evans with RMS: Take Me to the Sun"としてもリリースされたことがある。そちらも久しぶりに聞いてみることとするか。でもCDが何処に行ったのかよくわからない。実家にはあるはずなのだが...。知人に頼まれているGil Evans Orchestraの欧州楽旅の模様を収めた"Lunar Eclipse"も一緒に探すこととしよう。
Recorded Live in Bradford, UK on March 18, 1983
Personnel: Gil Evans(p, key), Guy Barker(tp), Miles Evans(tp), Henry Lowthar(tp), Malcom Griffiths(tb), Rick Taylor(tb), Chris Hunter(as, ss, fl), Stan Sultzmann(ts, ss, fl), Don Weller(ts, ss), John Surman(bs, ss, b-cl, key), John Taylor(key), Ray Russell(g), Mo Foster(b), Simon Phillips(ds)
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