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2007年11月26日 (月)

フュージョン色濃厚なArt Farmer作品

Crawl_space_2 "Crawl Space" Art Farmer (CTI)

Art Farmerがカッコをつけたジャケットを見るだけで,微苦笑せざるをえないアルバムであるが,これはArt Farmerとしては相当フュージョン色の濃いものとなっている。ここでもArt Farmerはほぼフリューゲルホーンに徹しているので,サウンド的にChuck Mangioneかっ!と言われても仕方がないような作品とも言えるのだが,結構曲がいいので,飽きることがなく聞けるというのが正直な感想である。

メンツからしても完全にフュージョン的であるが,ここでのサウンド的なテクスチャーを仕切っているのはおそらくDave Grusinである。結構ファンキーな"Crawl Space"にしても,メロディ・ラインが美しい"Chanson"(Lee Ritenourの”Gentle Thoughts”のこの曲もよかった)にしても,ナベサダと共演している頃のイメージが強く出ており,Grusin節と言っても過言ではない響きである。

その他の2曲はFritz Pauerがアレンジをしているが,雰囲気が大きく変わることはない。Fritz Pauerも長年Art Farmerとは共演していることもあり,Farmerのリリカルな特性はきっちり理解していると言うことであろう。

ということで,演奏として全編破綻はないし,相応に楽しめるのだが,私がこのアルバムを聞いていてやや辟易とさせられるのが,Jeremy Steigのワンパターンと言ってもよいノイジーなトーンである。これでは馬鹿の一つ覚えと言われても仕方がないのではないか。何でもかんでもノイジーなトーンで吹けばいいってものではない。ということで,それが減点材料となって星★★★。

Recorded in January 1977

Personnel: Art Farmer(flh, tp), Jeremy Steig(fl), David Grusin(key), Eric Gale(g), Will Lee(el-b, perc), George Mraz(b), Steve Gadd(ds)

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「ジャズ」カテゴリの記事

コメント

Art Farmer,Crawl space,Will Lee で検索して見つけて、拝読しました。

Jeremy Steig のノイジーなトーンがお気に召されなかったようで、減点材料とされているようですね。

ご存知かとは思いますが、jeremy は交通事故で口唇に裂傷を負ったことから、フルートを吹く際に息が漏れてしまい、あのような音色しか出ません。
にもかかわらず、それを逆手にとって自らの特徴として、その音色を評価されて(起用されて)いました。

そんな彼の音色も、全編を通してフィーチャーされると「耳障り」ということでしょうか…。

客観的に聴かれてのご評価なので、純粋に芸術的な評価という点では、そういうことになってしまうのはわかります。

が、どうか彼のそのような背景を知った上で、改めて聴きなおしていただければ幸いです。

フルートといえば、マルチリード奏者がサックスと持ち替えて吹いているケースを除けば、吹きながら歌ってしまう Dave Valentin といい、相当個性的な人が評価される傾向にあると思います。

突然お邪魔して、勝手なことを言ってしまって恐縮です。

はっちさん,コメントありがとうございます。Steigのあの音が事故によるものだということは全く存じませんでした。そうしたハンディキャップを負いながら,音楽活動を行うことには,私としても十分な敬意を払わなければならないと思います。知らぬこととは言え,やや言い過ぎたかもしれません。

しかしながら,音楽的に申し上げますと,Steigのフルートの音はアクセントにはなるかもしれませんが,全編あの音でやられてしまうと,私には大変申し訳ありませんが,食傷気味に思えてしまうというのは否定できません。そこはプロデューサーがうまい使い方をすれば,この作品に対する評価も変わったはずだと思います。

いずれにしても,世の中には知らないことも多々あり,今回のような情報は私の認識を改める上でも大変意義のあるコメントでした。今後とも引き続きご指導のほどよろしくお願い申し上げます。

初めまして。アートの本アルバムの購入のために色々チェックしていたら貴殿のブログにたどり着きました。
本アルバムは当時NHK FMの『軽音楽をあなたに(・・だったかな)』で紹介され、グルーシンのテンションコード溢れるエレピ演奏に大層感銘を受けた記憶があります。
貴殿がご指摘のように少々フルートがノイジーとも思いました。
何だか好みが合うので貴殿のブログを少々拝見しましたが、太田裕美さんの木綿のハンカチーフやら・・なんだか私のブログと良く似たコンセプトで展開されていました。
もし、ご興味があれば私のもご覧下さい。ではでは・・。

crossovermiddleさん,はじめまして。コメントありがとうございます。

ようやく北京の空港でサイトにアクセスすることができました。貴ブログはまだゆっくり拝見できておりませんが,カバレッジが広いというのはすぐわかりました。

帰国致しましたらゆっくり寄らせて頂きます。引き続き当ブログをよろしくお願い致します。

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