非常に渋いユニットであるAzimuth
"How It Was Then... Never Again" Azimuth (ECM)
ピアノ,ヴォーカル,トランペットという異色の編成のAzimuthの現在のところの最新作のはずだが,それでも発売から既に12年経過してしまっている。しかし,そうした歳月の経過を感じさせないのがこのグループのよいところである。ECMには計5作のAzimuthの音源があるが,どれを聞いてもはずれはない。
スタイルが特殊なだけにサウンドも古びようがないということもあるのだが,本作を久し振りに聞いてみて思うのが,Kenny Wheelerの音色とフレージングが素晴らしいということである。TaylorのピアノとWinstoneのヴォーカルの間を縫って,絶妙かつ鋭いフレーズで切り込んでくるのである。
これをジャズ的と聞かれれば,決してそんなことはなく,ある意味ではアンビエント的な響きもある。私としてはまさにECM的だと言いたくなるような演奏であるが,John Taylorは同じECMでのPeter Erskineのトリオのときとはかなり雰囲気が違っているが,ピアノの響きは大変美しく,これはこれで相当楽しめる。"Whirlpool"に聞かれる彼ら3人のコラボレーションなど絶妙であり,はまるとなかなか抜けられない世界だと私は思っている。星★★★★。
本作が発売されるまでの,前作とのインターバルも10年あったが,復活の可能性はないのだろうか。彼らの現在形を聞いてみたいような気もするし,どこかのボランティア精神溢れるプロモーターが日本に呼んでくれないものか。日本にはECMマニアが相当数いるので,それなりに客席はうまると思うが...。まぁそれはありえない話か。
それにしてもこの作品の国内盤が発売されたというのは今にしてみれば信じがたいような気もする。
Recorded in April, 1994
Personnel: John Taylor(p), Norma Winstone(vo), Kenny Wheeler(tp, fl-h)
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