加古隆のハードなジャズ・セッション
私は主にピアノ・ソロで(アンビエントな?)音楽を奏でる現在の加古隆には全く関心はないのだが,だからと言って加古隆にジャズ・ピアニストとしての立派な側面があったことを忘れてはならない。このアルバムはジャズ・ピアニスト加古隆の傑作であるとともに,日本ジャズ界のレベルの高さを実証したアルバムである。
このアルバムの素晴らしいところは,全編を通して緊張感が持続していることであるが,それを支えたのは吉野弘志と村上"ポンタ"秀一のリズム隊であることは間違いない。村上のドラムスはかなり硬質な響きを持つと思うが,加古との相性は抜群と言ってよい。これだけの"ポンタ"のジャズ・ドラミングはあまり聞けないのではないか。更にフロント2管を加えたこの何とも素晴らしくモーダルな展開が1987年の日本で生れていたことはある意味驚かされる。全員の好演に対し,星★★★★★。
しかしながら,このアルバム,こんなに出来がよいにもかかわらず,相当ハイブラウな音楽なので,それほど売れるとは到底思えないし,案の定,現在は廃盤の憂き目にあっている。私はこうした優れたアルバムは常に入手できるようにしておくべきだと思うが,何せメジャーのソニーであるから,近い将来このアルバムを再発するような「英断」を下すことはほぼ期待薄であろう。つくづく残念なことである。
Recorded on April 25-27, 1987
Personnel: 加古隆(p), 井上淑彦(ts, ss), 吉田哲司(tp), 吉野弘志(b), 村上゛ポンタ゛秀一(ds)
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