追悼Max Roach
"The Bud Powell Trio Plays" Bud Powell(Roulette)
Max Roachが8/15にNYCにて亡くなったそうである。享年83歳。最近のRoachの演奏活動についてはフォローしてこなかった私だが,本ブログでも取り上げた高校時代に購入した"Live in Tokyo"にはお世話になった。
Roachの名演は枚挙に暇がないが,その中で追悼の意味を込めて本日はBud PowellのRoulette盤を取り上げたい。もちろん,本盤の主役はピアノのPowellなのだが,それを見事に支えるRoachのドラミングが素晴らしい。特に急速調で演奏される"Indianna"や"Bud's Bubble"のRoachのブラシ・ワークには何度聞いても興奮させられる。
では,なぜRoachの追悼に例えば「サキコロ」やBrown~Roachクインテットではなく,このアルバムなのか?それは(私の記憶が確かならば,)このアルバムが私のRoach初体験盤だったはずだからである。私がジャズを聞き始めたのは高校時代に遡るが,何もわからぬまま名盤ガイドのような本に従ってこのアルバムを購入したものの,当時は「何だか音が悪いなぁ」ぐらいの感想しか持ちえなかった私である。しかし,時を経るに従い,より多くの音源に触れる機会が増えると,このアルバム(特にRoachが参加の前半8曲)の凄さがわかってきた。先に挙げた2曲(特に"Indianna")のブラシはまさしく神業と言われたものだが,大してジャズを聞いていない高校生ごときにその凄まじさがわかるはずもないと今にして思う。しかし,長年,ジャズという音楽に接してきたからこそ,この演奏の本質が今では理解できると信じている。
もちろん,Bud Powellとの共演ということならば,"The Amazing Bud Powell"でもいいのだが,やはり原体験を重視し,このアルバムを挙げさせてもらった。
Max Roachはいろいろな社会運動にも取り組んだことにより,評価にブレが生じてしまったように思えるが,ドラマーとしては間違いなく稀代の「マスター」であった。バップ時代からの彼の活動を思い,ここに冥福を祈りたい。
(以下は本アルバムのRoach関連音源のみのデータ)
Recorded on January 10, 1947
Personnel: Bud Powell(p), Curly Russell(b), Max Roach(ds)
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