超豪華メンツによるFlora Purimのフュージョン作
"Everyday Everynight" Flora Purim(Milestone)
いやはやそれにしても凄いメンツによるアルバムである。主要なPersonnelを書き出しただけでも強烈だが,そうしたメンツが適材適所で使われているところが,このアルバムの優れた点である。
本作はフランス人コンポーザー,アレンジャー,Michel ColombierとFloraのコラボレーション作であるが,Michel Colombierという人は,映画音楽を書いても,かなりスリリングな音楽を書く人だったイメージが強い。私の中では「相続人」や「危険を買う男」などのイメージが強く残っているが,そこにはある意味でジャズ・フュージョン的な香りがあったことも事実である。彼が米国に活動拠点を移してからのことはよくわからないが,私にとってはそういう人だったので,彼がリーダー・アルバムに多くのフュージョン系ミュージシャンを招聘したり,このアルバムを作ったことには大きな違和感はなかった。
本作の出来はと言えば,上述のとおり,有能なミュージシャンを適材適所に使って,Floraの魅力を引き出したことは評価してよいと思う。その好例が"Samba Michel"である。多くの曲でColombierはRhodesやピアノを弾いているのだが,この曲(これだけではないが...)では,伴奏をGeorge Dukeに任せている。この選択はまさに正しいと言わざるをえない鋭いバッキングをDukeが見せていることは見逃してはなるまい。ある意味,これだけのミュージシャンが集えば,「船頭多くして何とやら...」というリスクもあるが,ここではそうした問題は全く気にならない。
Flora Purimにもっとブラジル色を期待すると,やや肩透かしを食らうかもしれないが,これはこれですぐれたフュージョン・ボーカル・アルバムとして認められて然るべきアルバムだと思う。星★★★★。でも,どうしても私は彼女の声は好きになれないが(爆)。
Personnel: Flora Purim(vo), Randy Brecker(tp), Raul De Souza(tb), David Sanborn(as), Michael Brecker(ts), Lee Ritenour(g), Jay Graydon(g), Oscar Castro Neves(g), Herbie Hancock(p, el-p), George Duke(key), David Foster(p, el-p), Michel Colombier(p, key, arr), Jaco Pastorius(b, vo), Alphonso Johnson(b), Byron Miller(b), Dennis Belfield(b), Havey Mason(ds), Chester Thompson(ds), Airto Moreira(perc, vo) & Others
« Terence Blanchardによる映画音楽集 | トップページ | Peterson/Jackson/Brownで悪いはずがない »
「ジャズ」カテゴリの記事
- Mike Stern@ブルーノート東京参戦記(2019.08.04)
- コレクターはつらいよ(3)(2007.12.30)
- 追悼,Oscar Peterson(2007.12.25)
- Dave Douglas:年末になって現れた素晴らしい作品(2007.12.26)
- 私も今年のベスト盤を...(2007.12.31)
「ブラジル」カテゴリの記事
- 新年最初の音楽は気楽に聞けるCharlie Byrdのライブ盤。(2026.01.02)
- 完全にノーマークだったが,Paula Santoroのアルバムが2023年にリリースされていたようだ。(2025.10.18)
- "Toninho in Vienna":心地よさ極まれり。(2025.09.09)
- 「微熱・ボサノヴァ」とは言い得て妙なArto Lindsayのアルバム。(2025.08.05)
- 猛暑をPaul Winterでしのぐ(笑)。(2025.08.04)
« Terence Blanchardによる映画音楽集 | トップページ | Peterson/Jackson/Brownで悪いはずがない »




































































コメント