物凄いテンションのKeith Jarrettのアメリカン・クァルテット
"Survivors' Suite" Keith Jarrett (ECM)
私はこのブログを始める前は,Amazonにしこしことレビューを投稿していたのだが,以前Amazonでレビューしたアルバムについても,見直しを加えて書くことにしたいと思う。ちなみに本ブログでも既に何本か見直し版をアップしており,実は昨日のKenny Kirklandもそうであった。
さて,この作品はKeith Jarrettのリーダーとしてのキャリアの中でも,最もハードな演奏が収められた傑作アルバムである。特にLPではB面に相当する"Conclusion"に聞かれるフリーなアプローチには,「ケルン・コンサート」等の美的な世界を期待するリスナーはのけぞること必至である。
静謐なイントロに始まり,徐々にテンションを高める演奏はまさに"Suite(組曲)"としての完成度が極めて高いが,この締め上げられるようなテンションに一般のリスナーがどこまでついてこれるかは微妙である。この演奏はそれほどの緊張感に満ちた演奏であり,ここまで緊張感が高まりすぎると,行きどころを失った結果バンドとしては崩壊への道を辿るのが必定のように思えるが,このアメリカン・クァルテットが時をおかずして瓦解したことも頷ける話である。そうしたKeithのアメリカン・クァルテット最後の輝きを収めた作品としてより大きな注目を集めるべき作品である。
はっきり言って耳に心地よい作品ではないが,コレクティブ・インプロビゼーションの理想的な姿として記憶に留めるべき名品であり,強く推薦に値する作品である。Keithは決してソロ・ピアノとスタンダーズ・トリオだけの人だけではないのである。星★★★★★。
Recorded in April, 1976
Personnel: Keith Jarrett(p, ss, perc, others), Dewey Redman(ts, perc), Charlie Haden(b), Paul Motian(ds, perc)
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