あまりに荒唐無稽な映画「デジャブ」
「デジャブ
("Déjà Vu")」 (米,2006,Touchstone)
監督:Tony Scott
出演:Denzel Washington, Val Kilmer, Paula Patton, James Caviezel
米国への短期出張の行き帰りで今回は5本の映画を見た。本作はその中の一本であるが,正直言ってこれほど荒唐無稽で,無茶な映画は滅多に見られるものではない。なぜ,Denzel Washingtonのような役者がこのような映画に出演したのか疑問に感じてしまう。
筋書きを述べるのはルール違反であるが,単純に言えば「タイムマシン」によって過去の犯罪を抑止しようというものであり,発生する犯罪は「スピード」的,タイムマシンの発想は「ターミネーター」的である。何の思想もなく,アクション映画を楽しむ分にはよかろうが,タイム・パラドックスに対する解決策を何ら提示できないシナリオには,あまりにも無理がある。こんな映画を撮っているようだから,監督のTony Scottはいつまでも評価されないとも言える。監督としては兄貴のRidley Scottの方がはるかに有能である。
そもそも,こうした映画作りの責任はプロデューサーのJerry Bruckheimerにこそあると言いたい。プロデューサーとしてのBruckheimerはヒット作を連発しているものの,あの最悪の「パールハーバー」といい,これまた荒唐無稽の極致「アルマゲドン」といい,金だけ掛けても大した作品を提供できないが,本作でもそれが繰り返されただけである。
そもそもアクション,スリラー,SFの要素を詰め込み過ぎていて,映画としては「時間つぶし」にはなっても,記憶には決して残らない映画である。「時間つぶし」という観点では飛行機の機内上映にはそれこそぴったりであると皮肉の一つも述べたくなる駄作。Paula Pattonが美しいのと,悪役James Caviezalの憎たらしさに免じて星★★。
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