中森明菜の最高の名曲はデビュー曲である
中森明菜がデビューを果たしたのは1982年。もはや四半世紀前のこととなってしまったことにまずショックを受ける。
明菜がブレイクするのは2枚目のシングル「少女A」においてであるが,そのパターンは山口百恵の「ひと夏の経験」のそれとかぶるものがある。それが明菜のプロモーション戦略であったことに今にして思い当たるわけだが,その後の明菜の活躍ぶりは衆知の事実であり,その戦略は見事に当たったと言える。
しかし,このデビュー曲こそ最高だと思っている私にとっては,「少女A」は極めて違和感の強いものであった。なぜこの名曲が売れず,駄曲とは言わないが,明らかに「スローモーション」よりレベルの低い「少女A」が売れたのかさっぱり理解できない。これが「イメージ」の訴求力の怖いところであるが,今聞いても,この「スローモーション」は音楽的に圧倒的に素晴らしい。ややイントロ等,アレンジには改善の余地があるように思うが,曲としての魅力は今でも不変であり,星★★★★☆。オジさんがカラオケで明菜を歌うならこの曲か「ソリチュード」である。
蛇足ながら,タイムスリップグリコにこの曲のCDが付いていたことがあるが,そのセレクションは慧眼と言ってよい。
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