Dave Grusin 最大のヒット作
"Mountain Dance" Dave Grusin (JVC)
Dave Grusinは古くはAndy Williamsの音楽監督やQuincy Jonesの黒子を務め,多くの映画音楽もものにしたベテランである。本作は"California Shower"等での渡辺貞夫とのコラボレーションの成功を受けて,日本でも知名度が増したGrusinにJVCレーベルが委嘱した当時のクロスオーバー・アルバムであり,Grusinとしても最大のヒット・アルバムだと思う。
Grusinは基本は作曲家,アレンジャーとしての資質に優れ,プレイヤーとしてはどうかという疑問もあったが,ここでは曲のよさを活かして,適確なアレンジ,手堅い演奏で健闘していると言えるだろう。 また,本当に若い頃(ティーンエイジャーだったと記憶する)のMarcus Millerのベースが全編で聞けるが,最初からこの人は大したベース・プレイヤーだったことがよくわかる。
収録曲では,映画「恋におちて」主題曲として用いられたタイトル曲が出色の出来である。(今でも小売業の店頭でかかっていたりすると,その度に懐かしんでいる私は単なる中年オヤジである...。) そのほかにも"Friends and Strangers"など佳曲揃いであるが,中でも強力に推薦したいのが,最後に収められたHarvey Mason作の"Either Way"。こういうのを隠れた名曲と言う。Masonは結構いい曲を書くので,作曲家としても侮れない。
尚,本作に収められている"Captain Caribe"はGrusinも参加したGentle ThoughtsやEarl Klugh演奏でもお馴染みの,往時のシーンを代表する曲の一つだが,ここでの演奏はややシンセの使い方やリズムの使い方に難があるし,Jeff Mironovのギターも力み過ぎで出来としては今一歩。
ところで,本盤の米国GRP盤のジャケットはカウボーイ・ハットにウェスタン・ルックで微笑むGrusinの写真という悶絶ものなので,購入するならまだましな日本盤を。と言ってもオリジナルのLPでのGrusinのポートレートはかなり引きつった表情の写真だったことを覚えているリスナーはもはや少数か。本盤のジャケットはセカンド・エディションでまだまともなポートレートとなっているのはご愛嬌。録音から30年近く経過しても,対して古臭さを感じさせないのは結構立派。トータルとしては星★★★★☆。
Recorded in December 1979, in NYC
Personnel: Dave Grusin(key), Harvey Mason(ds), Marcus Miller(el-b), Jeff Mironov(g), Ian Underwood(synth), Edward Walsh(synth), Rubens Bassini(perc)
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