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2023年6月11日 (日)

こんなのもありました(笑):Rubén Bladesのライブ・アルバム。

_20230609 "Live!" Rubén Blades y Son Del Solar (Elektra)

私はサルサの真っ当な聞き手ではないが,ほんのわずかながらCDは保有している。これはそんな一枚。Rubén Bladesは今や政治家となって,音楽界からは引退しているとのことだが,80年代から90年代にかけて非常に人気のあった人である。本作はそのRubén Bladesが自己のバンド,Son Del Solaと吹き込んだものだが,収録されたのがNYCのLone Star Roadhouseである。私の記憶が確かなら,このヴェニューはミッドタウンにあって,様々なジャンルのミュージシャンが出演していたはずで,私にとっての初めてのTribal Techのライブはここで観たと思う。そんな場所だから,Rubén Bladesのようなサルサのミュージシャンが出ても不思議ではない。

そんな演奏の中で,典型的サルサって感じの音が続くが,例えば2曲目の"Cuentas del Alma"や7曲目の"Ojos de Perro Azul"なんかは,よりコンテンポラリーな感覚が強いもので,新しい基軸も取り入れていることがわかると言ってよいと思う。それは4曲目の"Pedro Navaja"のベース・ライン等にも感じられる。いずれにしても楽しい音楽であるが,私としてはサルサを聞くならもっとオーセンティックでもいいかなぁってのが正直なところなので,半星引いて★★★★としよう。まぁ,たまにはサルサも楽しいね。

因みにここでドラムスを叩いているのがRobert Ameenであるが,この人はDave ValentinのBlue Noteでのライブ盤に参加していたり,自身のリーダー作にはWayne Krantzが参加していたりと,なかなか面白い人である。振り返ってみれば,そのリーダー作をこのブログでも取り上げていたのであった(笑:記事はこちら)。

Recorded Live at Lonestar Roadhouse, NYC on October 29 & 30, 1989

Personnel: Rubén Blades(vo), Oscar Hernández(p), Mike Viñas(b), Ralph Irizarry(timbales), Edwin "Eddy" Montalvo(congas), Arturo Ortiz(synth), Robert Ameen(ds), Roger Páiz(bongos), Marc Quiñones(congas), Angel "Papo" Vázquez(tb), Reinaldo Jorge(tb), Leopoldo Pineda(tb)

2023年6月10日 (土)

Antonio Sanchez@Cotton Club参戦記。

Bad-hombre

Antonio Sanchezのバンド,"Bad Hombre"のライブを観るために,Cotton Clubに行ってきた。Blue Noteでの2日間の後に,ヴェニューをCotton Clubに移してのライブとなったが,私はライブハウスとしてのサイズはCotton Clubの方が好きなので,この2つのヴェニューでの公演がある場合は,基本的にCotton Clubを選ぶことにしている。ということで,今回もCotton Clubである。

私はAntonio Sanchezのアルバムは基本購入しているが,今回のライブで演奏される"Shift: Bad Hombre Vol. II"とその前作,"Bad Hombre"はストリーミングで聞いただけである。それでもこの人のライブには行きたいと思わせる魅力があるのも事実。彼のバンドは2015年,2017年に続いて3度目の参戦となった。

今回のライブでは最新作"Shift: Bad Hombre Vol. II"の曲を演奏するというものであったが,同作が様々なミュージシャンとのコラボ作というものであったものを,Antonio Sanchez曰く,このクァルテット向け"Re-imagine"するものだと言っていた。アルバムでは多様な歌手もいたところをThana Alexa一人でこなすというのも大変だと思うが,そこはシークェンサーやエフェクターを駆使して補うというものであった。

演奏は非常にタイトかつスリルに満ちたものだったと思うが,やはりこのバンド,Antonio Sanchezの叩き出すほとんどパルスと言いたくなるようなリズムが屋台骨となって,BIGYUKIのキーボード/ピアノ,Lex Sadlerのベース/Moogベースが色彩を加えるという感じか。そしてほぼ歌い続けるThana Alexaで,まじで体力あるわと思ってしまった。中でもNine Inch NailsのTrent Reznor,Atticus Rossとのコラボ作"I Think We're Past that Now"はもはやラウドなロックの世界で,思わず興奮した私である。やはりこのバンドにはおとなしい響きよりも,激しい音場が似合う。BIGYUKIのキーボードはほぼフリーの領域に入ったと思わせる瞬間と,メロディアスなラインを聞かせる瞬間が混在する多彩さも面白かった。

尚,上の写真はBlue Noteのサイトから拝借したものだが,規模がやや小さいCotton Clubでは写真のようなステージへの映像投射はなかったが,音楽に集中するにはその方がよかったようにも思える。いずれにしても,Antonio Sanchezの叩きっぷりには目が点になっていた私だが,改めて大したミュージシャンだと思ってしまった。

Live at Cotton Club on June 8, 2023

Personnel: Antonio Sanchez(ds), Thana Alexa(vo, perc), BIGYUKI(key, p), Lex Sadler(b, moog-b)

2023年6月 9日 (金)

私が保有する唯一のAstrud Gilberto名義のアルバム。

_20230608 "The Astrud Gilberto Album" Astrud Gilberto (Verve)

亡くなったAstrud Gilbertoを偲んでということで,取り出したのがこのアルバムである。正直言って,歌手としてのAstrud Gilbertoをあまり評価していない私としては,基本Stan Getzとの共演盤しか興味の対象にならないが,唯一の例外として保有しているが本作。

"Getz / Gilberto"がヒットして,急遽制作されたと思しきAstrud Gilbertoの初リーダー作なのだが,まぁ並んでいる曲のよさゆえに保有していてもいいかなぁって感じで購入したはずだ。だからと言って,私が不勉強なだけだが,全部が全部有名曲って訳でもない(と思う)。その一方で,Antônio Carlos Jobimも全面参加というのもポイントになったと思う。付帯している帯を見ると,再発されたのは98年だからもはや四半世紀前だが,それ以来何度プレイバックしたかは正直疑問。

まぁ,ボサ・ノヴァの名曲をAstrud Gilbertoのアンニュイな感じのヴォーカルで歌われれば,雰囲気は出るよなぁと思うし,ここではBud Shankほかのホーンに加えて,ストリングスまで付いてくるってことで,かなり力の入った作りであった。しかもアレンジャーはMarty Paich。さすが策士Creed Taylorである。11曲収録で29分にも満たないというのは,現在の感覚で言えばEPか!って感じでいかにも短いが,Astrud Gilbertoの歌唱を考えれば,この程度が丁度よかったという気もしてくる。

いずれにしても,歌唱や演奏を聞いていると,1960年代半ばという時代を感じさせるが,気楽に聞くには丁度よいってところだろう。尚,アルバムのクレジットにはドラマーの表記がないが,DiscogsによるとLulu Ferreiraらしい。

Recorded on January 27 & 28, 1965

Personnel: Astrud Gilberto(vo), Antônio Carlos Jobim(g, vo), João Donato(p), Joe Mondragon(b), Bud Shank(fl, as), Stu Williamson(tp), Milt Bernhart(tb)

2023年6月 8日 (木)

追悼,Astrud Gilberto。

Astrud-gilberto1-2

Astrud Gilbertoが亡くなった。私は正直言って彼女の歌唱力には疑問を感じており,このブログでも時に辛らつに評価したこともあるが,それでも"Getz / Gilberto"への参加によって,歴史にも記憶にも残ることになったことは事実だ。決して偉大な歌手だったとは思わないが,ボサノヴァのイメージを高めたことへの貢献については忘れるべきではない。

R.I.P.

2023年6月 7日 (水)

コレクターはつらいよ(28):ラジオ番組出演時の記録。

_20230605"Morning Becomes Eclectic" Various Artists (Mammoth)

本来ならIan Bostridgeとの共演盤についてさっさと書くべきだが,横道に逸れて久しぶりのこのシリーズである。実はこのアルバムについては既にちらっと記事に書いたことがある(記事はこちら)。その時の記事はBrad Mehldauのプロモ盤に関する記事だったが,そこでこのアルバムに触れている。これは米国西海岸のFMステーション,KCRWの人気番組"Morning Becomes Eclectic"に出演時の音源が収められたものなのだが,Brad Mehldauの音源は"Exit Music"のみである。この1曲のために本作を購入するのだから,「コレクターはつらいよ」なのだが,辛いことばかりとは言えない。

このアルバムが出たのは今から四半世紀前に遡るが,この番組は今も続いている大長寿番組であり,音楽界においては相当有名な番組であろうことは,このコンピレーションのみならず,何枚か出ているこのシリーズに参加しているミュージシャンを見ればわかる。ここには入っていないが,別のアルバムにはJoni Mitchell,James Taylor,更にはPatti Smithの音源も入っている。本作も一見脈絡のない組合せではあるが,実力を備えたミュージシャンが収録されていることから,番組の審美眼がわかるというものだ。

Brad MehldauはLarry Grenadier,Jorge Rossy時代のトリオでの出演で,ここでも痺れるような演奏を聞かせてくれるが,それ以外にも私を刺激する音源が入っている。例えばJohn Martyn。John and Beverley Martynの夫婦デュオによる"Stormbringer!"というアルバムを本ブログでも取り上げた(記事はこちら)ことがあるが,ここでの歌唱の渋いこと,渋いこと。これが本当によい。そのほかには現在はPaul McCartneyのライブ・バンドでギターを弾くRusty Andersonが参加していたEdnaswapなんて,今まで聞いたこともなかったが,実に魅力的なバンドだったって今更のように気づいているのだから,私もいい加減な聞き方をしているのがバレバレだ。そのほかにBeth Ortonとか,PJ Harveyとかもいいねぇ。

しかし,改めて聞いてみて,そういう気づきを与えてくれるのだから,それはそれでよかったと思っている。コレクターはつらいが,それでも未知の音楽との出会いを与えてくれるチャンスがこういうコンピレーションにはあるってことで。

2023年6月 6日 (火)

Bruce Cockburn,78歳にしてまだまだいけている。

_20230531 "O Sun O Moon" Bruce Cockburn (True North)

Gordon Lightfootが亡くなった今,カナディアン・シンガーソングライターとしてはBruce Cockburnの存在感は更に高まるはずだが,そのBruce Cockburnの新作がリリースされた。

そのBruce Cockburnも既に78歳の後期高齢者であるが,歌唱にしても,ギターにしても全然衰えを感じさせないのがまずは素晴らしい。そして,この渋さにはこの手の音楽好きは痺れるに違いない。同じくカナダ出身のColin Lindenのプロダクションもよろしく,ほぼ固定されたバックのメンツの演奏も魅力的であり,ゲストも適材適所という感じでの貢献度も嬉しい。

もはやカナダの人間国宝と言いたくなるようなBruce Cockburn。渋過ぎっちゃ渋過ぎだが,それでも星★★★★☆。1曲インスト曲の"Haiku"ってのが入っていて,「俳句」ってなんでやねん?という感じの曲なのだが,このギターはやっぱりうまい!と思わせる。尚,2枚組LPにはボートラが4曲入っているらしい。そっちを買っておけばよかった,と言っても後の祭り(苦笑)。

しかし,以前仕入れたBruce CockburnのCD8枚組+DVDのアンソロジー"Rumours of Glory"はいつになったら聞くのやら。まぁ,老後の楽しみだな(爆)。

Personnel: Bruce Cockburn(vo, g, dulcimer), Colin Linden(g, vo), Viktor Krauss(b), Gary Craig(ds, perc, glockenspiel), Chris Brown(ds), Jeff Taylor(accor, dulceola), Jim Hoke(marimba, cl, b-cl, sax), Jenny Sheinman(vln), Sarah Jarosz(mandolin, vo), Janice Powers(org),  Shawn Colvin(vo), Ann & Rigina McCrary(vo), Buddy Miller(vo), Alison Russell(vo), Susan Agulkark(vo)

2023年6月 5日 (月)

Brad Mehldauの更なる越境。でもまだ評価するほど聞けていない。

Folly-of-desire Brad Meldauがジャズの世界を越境して,クラシックにアプローチするというのは今に始まった話ではない。これまでもRenée Fleming, Anne Sofie von Otter等のクラシック界の歌手陣との共演に加え,オルフェウス室内管弦楽団との共演や,ピアノ協奏曲の作曲もあって,ジャズの枠に留まらない活動は広く知られてきたことである。

私はBrad Mehldauのコンプリートを目指す(あくまでも公式音源であって,原則としてブートレッグは含まないが...)人間であることはこのブログにも書いてきた。上述のアルバムももちろん保有しているが,決してプレイバックの頻度は高くはない。私が痺れているのはあくまでもジャズ・ピアニストとしてのBrad Mehldauなのだから,それはそれで当然なのだ。正直言ってピアノ協奏曲は成功したとは思えないし,オルフェウスとの共演盤も微妙な感覚を覚えた。私はどうせ越境するならクラシックよりロックじゃねぇのか?と思っているのが正直なところなのだが,それでも新たな音源が出れば聞かざるをえないし,買わざるをえないのだ。

それでもって,今回のお題はテノール歌手,Ian Bostridgeとの共演盤である。この二人の共演はこれまでコンサートという形態で行われてきたものだが,それが正式にレコーディングされたものである。私としては,まだ十分に聞けていないので,内容については改めて書くが,表題曲は11曲から構成される組曲で,作曲はBrad Mehldauだが,詞はシェークスピアとか,イェーツとか,ゲーテとかいちいち敷居が高い(爆)。

これを面白いと感じられるかどうかは私自身まだわからないので,もう少し聞き込んでから改めて記事にすることとしたい。でもこれって真面目に作っていることはわかるが,この生真面目さは多少重荷と感じる向きもあるのではないかと思う,というのが正直なところ。

2023年6月 4日 (日)

Peter Erskineのアメリカン・トリオも素晴らしいと実感させる"Badlands"。

_20230602 "Badlands" Peter Erskine (Fuzzy Music)

Peter Erskineという人はいかなるタイプの音楽もこなせてしまう万能ドラマーだと思うが,リーダーとしての資質も立派なもので,私はヨーロピアン・トリオ,アメリカン・トリオの双方を贔屓にしてきた。同じピアノ・トリオでも若干スタイルに違いが感じられる中,どちらも好きなのだ。

ヨーロピアン・トリオは97年の"Juni"をリリース後はアルバムは出ていなかったし,そもそもピアノのJohn Taylorも2015年に亡くなってしまった。アメリカン・トリオについては,ヨーロピアン・トリオを引き継ぐようなタイミングで活動が開始されたと思われるので,これが現在のPeter Erskineにとってのピアノ・トリオの基本だろう。ベースは初期のメンバーであったDave Carpenterが2008年に亡くなった後は,ポーランド出身のDarek Olesが引き継いでいる。余談だが,このDarek Olesのラスト・ネームはOleszkiewiczというもので,何と読むかもわからん!という中,それを略してOlesというのはまぁ妥当だろう。

本作はまだDave Carpenter存命中のアルバムであるが,これが実に素晴らしいアルバムである。ラストの"You And the Night And the Music"を除いて,メンバーのオリジナルが演奏されているのだが,落ち着いた中にも美的な部分も感じさせて,本当に心地よいのだ。三者による曲も,三者三様の魅力のあるもので,ミュージシャンとしての実力が表れている。Dave Carpenterが書いた"Boggie Shuttle Stop"はCharles Mingusの"Boggie Stop Shuffle"のもじりだろうが,全然タイプの違う音楽をやっていても,やっぱりMingusからは影響を受けているのねぇってことがわかって面白い。

このトリオ,三者すべての実力は高いことは間違いなく,聞きどころ満載なのだが,その中でも特筆したくなるのがAlan Pasquaのフレージング。本当に魅力的に響くピアノを聞かせてくれて嬉しくなってしまう。とてもAllan Holdsworthとバリバリのフュージョンをやっている人と同一人物とは思えないが,そうしたこともあって,このトリオのアルバムの中でも,一番好きかもしれない。星★★★★★。

これまた余談ながら,ジャケのサインはPeter ErskineがDr. UM BandでCotton Clubでライブをやった時にもらったもの。もうあれから7年以上経っている。光陰矢の如し。

Recorded on August 7 & 8, 2001

Personnel: Peter Erskine(ds), Alan Pasqua(p), Dave Carpenter(b)

2023年6月 3日 (土)

Coltrane~Dolphyのライブ音源が発掘された!

Coltrane-and-dolphy-at-the-village-gate

偶然にもアルバム"Impressions"を聞いている時に知った驚くべきニュースである。まだまだあるところにはあるのだなということで,1961年8月のVillage GateでのJohn Coltrane 4+Eric Dolphyという最強メンツによるライブ音源が発掘され,7月にリリースされるそうだ。先行公開されている"Impressions"を聞く限り,音は決してよくないが,そこでのColtraneのキレキレのフレージングを聞いていると,やっぱりこれは買わざるをえないってところだろう。首を長くしてリリース日を待つことにしたい。それにしてもジャケ写真に写る二人の横顔がカッコよ過ぎ。

2023年6月 2日 (金)

Mompouのピアノ曲を改めて聞く。いいねぇ。

_20230601 "Piano Music by Federico Mompou" Stephen Hough (Hyperion)

以前,このブログでStephen Houghが弾くMompouの「沈黙の音楽(ひそやかな音楽)」を取り上げた時に,その時の気分にマッチするピアノの響きが心地よく,90年代に同じStephen Houghが吹き込んだMompouのアルバムを発注したと書いた(その時の記事はこちら)。その時にはアルバムを現代音楽のカテゴリーに入れたのだが,所謂現代音楽が持つ小難しさは皆無であり,実に美しいピアノの響きを楽しめたのだが,このアルバムも同様である。

本作においてはMompouのピアノ曲でも比較的有名な曲を集めているようだが,選ばれたのが「歌と踊り」,「前奏曲集」,「魅惑」,「3つの変奏曲」,「対話」,「風景」等である。聞いていて思うのは,スペインの作曲家でありながら,スペイン風味というのがほとんど感じられないということだろうか。そしてアブストラクトな感覚もなく,「ドビュッシーの後継者」と評されたことも頷ける作風だと思えた。

それを弾いたStephen Houghの演奏はグラモフォン賞を受賞し,更にはペンギン・ガイドの最高評価であるRosetteに叙せられていることからしても,名盤の誉れ高いものというのはわかる。一方,私が知らないだけという話もあるが,いかんせんFederico Mompou自体がそれほどメジャーな存在ではない(だろう)から,私の周りではこのアルバムについて語る人を見たことはなかった。しかし,これだけ優れたピアノ音楽を聞かせてもらえば,実に幸せって感じで,改めてまだまだ修行が足りないと思ってしまった私である。ということで喜んで星★★★★★としよう。いずれにしても,Stephen Houghの「沈黙の音楽」と本作は長く聞くに値するアルバムだと言いたい。

Recorded on July 22 and 23, 1996

Personnel: Stephen Hough(p)

2023年6月 1日 (木)

オルタネイト版を聞くと,リリース版のクォリティの高さを実感するFleetwood Macの「噂」。

Rumours "Rumours" Fleetwood Mac (Warner Brothers)

最近,ストリーミングで70年代ロックとか,クラシック・ロックのランダム・プレイを聞いていると,このアルバムの曲に出くわすことが多い。Fleetwood Mac最大のヒット作にして,傑作という評価はゆるぎないものと思うが,聞けば聞くほど,それぞれの曲のクォリティの高さに驚かされる。

そこで,このアルバムのオルタネイト版(ボックスで仕入れたものの一枚)を聞いてみたのだが,やはりデモ・テイクや別テイクは,リリースされたバージョンと比べると,改善の余地が多々あると感じさせるものとなっている。完成テイクに近い出来の曲もあるものの,当たり前と言えば,当たり前だが,完成版のテイクは素晴らしくよいということを改めて感じさせられてしまった。やっぱりこれは傑作だったなと思わされた私である。当然星★★★★★。

Alternate-rumours オルタネイト版はオルタネイト版で,完成テイクとの違いを確かめつつ,彼らがどう改変していったかというのがわかって,面白いのは面白いが,普通のリスナーは手を出さなくてもいいってところだな。ジャケも別テイクってのは凝っているが...。

Personnel: Stevie Nicks(vo), Lindsay Buckingham(g, vo), Christine McVie(key, vo), John McVie(b), Mick Fleetwood(ds)

2023年5月31日 (水)

邦題「アメイジング!」についつい納得してしまうLittle Featのアルバム。

_20230529 "Feats Don’t Fail Me Now" Little Feat (Warner Brothers)

年初にLittle FeatのWarnerでのレコーディングを集成したボックスを購入し,これまでにもデビュー・アルバムと"Time Loves a Hero"を記事にしてきたが,久しぶりにそのボックスから取り出したのがこの第4作である。これがロックとR&B,そしてファンク・フレイヴァーを絶妙にミックスした感じのアルバムで,知らぬこととは言え,すこぶるカッコよかったのだ。

前にも書いたが,私が聞いていたLittle Featのアルバムは"Dixie Chicken"と"Waiting for Columbus"だけだったというのが,今にして思えばもったいないことだったと言わざるをえない。若い頃に私がこのアルバムを聞いていれば,もっとLittle Featに入れ込んでいたこと必定であったと思いたくなるほど魅力的なアルバムなのだ。主題に書いた通り,このアルバムには「アメイジング!」なる邦題がついて,国内盤がリリースされた訳だが,まさにそう言いたくなるのがよくわかるって気になってしまう。

そして面白いなぁと思ったのがCDなら7曲目,LPならB面2曲目"The Fan"であった。まるでUtopiaか!みたいなプログレ・ライクなサウンドなのだ。結局,この人たちはいろいろな音楽的な要素を吸収してバンドを形成していたということがよくわかる。逆に言えば,こういう曲は異色に響くって感じがしない訳でもないが,これだけの演奏能力を示されては文句も出ない。還暦を過ぎてからでも,こういうアルバムをちゃんと聴けたことを喜ぶべきだと思ってしまう私であった。星★★★★★としてしまおう。とにもかくにもカッコいい。

Personnel: Bill Payne(key, vo), Richie Hayward(ds, vo), Lowell Georgge(g, vo), Ken Gradney(b), Sam Clayton(perc), Paul Barrere(g, vo), Gordon Dewitty(clavinet), Emmylou Harris(vo), Fran Tate(vo), Bonnie Raitt(vo)

2023年5月30日 (火)

Gretchen Parlatoの新譜が出た。私にとってはLionel Louekeがどうかによる。

Lean-in "Lean in" Gretchen Parlato / Lionel Loueke (Edition)

私がGretchen Parlatoにはまったのは"The Lost & Found"でのことであった。同作に関する記事をアップしたのが2011年7月だった(記事はこちら)から,もう12年も前のことになるが,それ以来,彼女がアルバムを出せば必ず購入してきたのは,Gretchen Parlatoの一般的なジャズ・ヴォーカルと一線を画すコンテンポラリー感が心地よいからである。だからこの新作の情報を知った時も当然「買い」だと思った。

しかし,ひとつ問題があった。私はここでのパートナー,Lionel Louekeが苦手なのだ。彼のアルバムを取り上げた時にも「ジャズ・イディオムの中でアフリカ的なものが顔を出すと今イチのめり込めない」なんて書いているが,アフリカ,アフリカした感じがどうにも私にはフィットしないからである。

だが,本作に限って言えば,ジャズ的なフレイヴァーが希薄なこともあって,それほどLionel Louekeが気にならないのはよかった。もちろん,アフリカン・テイストがかなり濃厚に出ている部分もあるが,全体のバランスで見れば,まぁ受け入れ可能ってレベルであった。一部にリズムが入るのも有効に機能したというところだろう。

私としては,Gretchen Parlatoのアルバムを聞くならほかのものを優先するだろうが,これはこれで悪くはない。星★★★★。尚,私が入手したのは輸入盤だが,国内盤にはボートラが1曲追加されているので念のため。

Recorded on March 2-4, 2022

Personnel: Gretchen Parlato(vo, perc), Lionel Loueke(g, vo, perc), Mark Giuliana(ds, perc), Burnis Travis(b), Marley Giuliana(vo), Lisa Loueke(vo)

2023年5月29日 (月)

Monkの"The Complete Riverside Recordings":またも無駄遣いと言えば,無駄遣いをしてしまった...。

Monk-complete-riverside "The Complete Riverside Recordings" Thelonious Monk (Riverside)

私は結構RiversideでのThelonious Monkのアルバムは保有している。自分で買ったものもあれば,父の遺品もある。しかし,全部持っている訳ではない。そこに,ネットでこのボックスが,納得のいく価格で出ていたのでついついポチってしまった。このボックス,未発表音源自体はそれほど多くないし,"Complete"を謳うにはちょっと...って部分もあるようにも思えるのだが,まぁいいや。

しかし,CD15枚組っていつ聞くのよ?と思いつつ,早速CDの1枚目に入っている"Plays Duke Ellington"と"The Unique"のセッション(未発表音源はない)を聞いているだけで夢中になってしまった。まさに温故知新って感じであったので,改めて時間を掛けて聞いていくことにしよう。これで老後の楽しみが増えたと思えば,無駄遣いもまた楽しだ(爆)。しかもこのボックスに付帯したOrrin Keepnewsのライナーが実に面白い読み物なのも嬉しかった。

それにしても,中古市場では無茶苦茶な値段がついていることもあるこのボックスだが,ちゃんと探せば手頃な値段でも手に入るので,焦って手を出してはいけません(笑)。

2023年5月28日 (日)

Amazon Primeで見た「Nope/ノープ」:ミステリアスなSFってところ。

Nope 「Nope/ノープ("Nope")」(’22,加/日/米,Universal)

監督:Jordan Peele

出演:Daniel Kaluuya, Keke Palmer, Brandon Perea, Steven Yuan, Michael Wincott

この映画,一部で話題になっていたような気もして,観に行こうかとも思っていたが,劇場公開は短期間で終わってしまったと記憶する。いずれにしても,訳のわからなさが横溢するUFO/地球外生物ものである。そもそも冒頭からなんでそうなるの?って展開で,ミステリアスに話が進んでいく。

途中からは一攫千金を狙って,証拠映像を残そうとする主人公たちのすったもんだになっていくが,訳のわからない対象物が明らかになってからも,その全貌が何なのかは正直はっきりしないが,結末にはとある映画(ネタバレになるので,それが何かは秘す)での既視感を覚えた私であった。

私はJordan Peeleの映画はこれまで未見(「ゲット・アウト」とかは見ようと思っていて見逃している)だが,こういうタイプのストーリーテリングがお得意のようである。しかし,観ていても,感服するというところは少なかったと思う。つまらない映画という訳ではないのだが,主演のDaniel Kaluuyaの人物設定がはっきりしないのは気になったし,サスペンスもありがちな展開なので,私としてはどうしてこの人がそんなに話題になるのか不思議に感じていたというのが実感。また,この映画をホラーとカテゴライズする向きもあるが,全然怖さを感じない。ホラー嫌いの私が言うのだから間違いない(笑)。星★★★で十分だろう。

2023年5月27日 (土)

Rainer BrüninghausのECMにおける2枚目のリーダー作。Fredy Studerが効いている。

_20230523"Continuum" Rainer Brüninghaus (ECM)

久しぶりにこのアルバムを聞いた。Rainer BrüninghausはJan GarbarekやEberhard WeberのECMのアルバムに数多く参加しているが,リーダー作は以前このブログでも取り上げた"Freigeweht"(記事はこちら)と本作だけになる。ECMらしいちょっと不思議な編成により,なかなかエッジの効いた演奏をする人だという印象である。

前作においてはKenny WheelerにJon Christensenというメンツ(+Brinjar Hoffのオーボエ,イングリッシュ・ホルン)を迎えていたが,今回はオーボエ,イングリッシュ・ホルン抜きながら,基本的に同じ編成で臨んだアルバム。今回はラッパがMarkus Stockhausen,ドラムスがFredy Studerに代わっているが,私は本作のキモはFredy Studerのドラムスだと思っている。前作のJon Christensenも多彩なドラミングを聞かせたが,ここでのFredy Studerはよりロック的なサウンドと言えばよいだろうか。それがよりコンテンポラリーな感覚を強め,Rainer Brüninghausのクリアなピアノ・トーンと絶妙にブレンドしているって感じなのだ。ベース不在が全く気にならないし,こういう音には無条件に反応してしまう私である。

ECMにしてはコンテンポラリーな感覚が幾分強いという気もするが,こんな編成でアルバムを作れたのは今も昔もECMだけだなという気がする。さすがにMarkus StockhausenのラッパにはKenny Wheelerほどの魅力は感じないものの,Fredy Studerの貢献が大きく,前作同様見逃すには惜しいと思えるアルバム。星★★★★。

Recorded in September, 1983

Personnel: Rainer Brüninghaus(p, synth), Markus Stockhausen(tp, piccolo-tp, fl-h), Fredy Studer(ds)

2023年5月26日 (金)

今回も素晴らしい出来のZsófia BorosのECM第3作。

_20230522 "El Último Aliento" Zsófia Boros (ECM New Series)

Zsófia BorosがECMから最初のアルバム,"En Otra Parte"をリリースして今年で10年になるが,10年目にして3作目というのは寡作ってことになると思うが,前作"Local Objects"からも7年近くが経過しているというのには,我ながら驚いてしまった。現代の曲を専門的に取り上げながら,実に美しい響きを提示してきたZsófia Borosのギターはここでも全く変わりがない。

今回のテーマに据えたのはアルゼンチンの作曲家の曲と,前作でも取り上げたフランスのMathias Duplessyの曲であるが,紡がれるアルペジオを同期するメロディ・ラインの美しい曲ばかりで,今回も難解さはゼロである。それでも演奏するのは結構難しそうだなぁとは思える曲を,完璧に弾きこなしている。これまでのアルバムでもそうだったが,よくぞこうした曲を見出してくるものだと思わざるをえない。この目配りの素晴らしさがECM New Seriesとマッチしていることは言うまでもなく,全2作に続いて大いに楽しめる作品となった。静謐でありながら,実に刺激的なギター・アルバム。

第1作の驚きや衝撃は薄れたとしても,アルバムのクォリティは極めて高い。本当に素晴らしいギタリストである。星★★★★☆。

Recorded in March and April, 2022

Personnel: Zsófia Boros(g)

2023年5月25日 (木)

"Love in Exile":このアンビエントな雰囲気にはまる。

_20230520-2 "Love in Exile" Arooj Aftab / Vijay Iyer / Shahzad Ismaily (Verve)

Vijay Iyerの名前につられて入手したアルバムである。Arooj Aftabという人は初めてだが,Shahzad IsmailyはMarc RibotのCeramic Dogでライブも聞いていたってことに気づく。Arooj AftabとShahzad Ismailyはパキスタン・ルーツ,Vijay Iyerはインド・ルーツなので,そっち系の音が出てくるのかと思って,まずはストリーミングで聞いたのだが,意に反してあるいは想定外という感じで,これが聞いていて心地よいアンビエント・ミュージックのような音楽だった。冒頭の音を聞いただけでも,これは買いだと確信したのであった。

Arooj Aftabはグラミーも獲っていて,それがVerveレーベルとの契約につながったようだが,ほかの二人もプレゼンスを確立したミュージシャンであり,かなり優秀なその3人が集まれば,これはおかしなことにはなるはずがない。Arooj Aftabがウルドゥ語で歌っても,言語を理解しない人間にとってはサウンドの要素としか捉えられないが,それをVijay IyerのピアノやRhodesとShahzad Ismailyのベースがミニマルとは言わないが,決して出しゃばることのない音数で支える演奏は,私にとって大袈裟に言えば心の平安をもたらすような音楽なのだ。そして,Vijay Iyerのピアノの音が実に美しく録られていて,私はうっとりしてしまったのであった。Vijay Iyerのピアノも美しい"Shadow Forces"の映像がアップされていたので貼り付けておく。

この音楽をどのカテゴリーに入れるかは難しいところだが,一聴して得た感覚を大事にしてアンビエントとしておく。まぁ,映像からしてもアンビエントだもんね(笑)。6曲で71分超というのは長いと言えば長いが,こういう音楽だから全くの許容範囲だ

決して万人向けの音楽とは言えないかもしれないが,私にとっては,麻薬的な響きを持つ音楽。こういう音楽への注目度を高めるためにも星★★★★★としてしまおう。マジでいいですわぁ。ツアーもやっているようだが,一体どういうことになってしまうのか興味津々である。

Personnel: Arooj Aftab(vo), Vijay Iyer(p, el-p, electronics), Shahzad Ismaily(b, synth)

2023年5月24日 (水)

Jacob Young,何と9年ぶりの新作が届く。

_20230520 "Eventually" Jacob Young (ECM)

Jacob YoungがECMからアルバムをリリースしたのは2014年の"Forever Young"にまで遡る。それまでも,多少の間を置きながら,3枚のリーダー作をECMから発表していたJacob Youngなので,この9年というインターバルは想定外であった。その間にMike Mainieriらとの共演アルバムもあったようだが,リーダー作と言うより,セッション・アルバムと思った方がよさそうで,この沈黙の期間の活動はあまり活発だったとは言えないのかもしれない。

そんな今回のJacob Youngの新作であるが,プロデューサーとしてManfred Eicherの名前がなく,An ECM Productionの記述があるのみなので,これは持ち込み音源ということになるだろう。しかし,ベースは自身もECMにリーダー作を持つMats Eilertsenなので,レーベルとしてもリリースには違和感はないってところだったのだろう。

Jacob Youngのこれまでのアルバムはホーン・プレイヤーが入っていたが,今回はギター・トリオというフォーマットになっている。昨今はECMのアルバムはストリーミングでも聞けるようになっているので,以前のように出れば買うというようなことにはならなくなったが,ストリーミンsグで聞いて,これはと思うものを買うという現在の私のスタンスにぴったりはまるアルバムになった。とにかく,全編を通じて落ち着いたトーンで展開される音楽は,まさにECMというレーベルにぴったりと言ってもよい。

かつ,Jacob Youngのギターだけでなく,Mats Eilertsenのベースの露出も結構あるし,そしてそれを支えるAudun Kleiveのドラムスが適切な演奏ぶりで,実にバランスが取れている。静謐な中に繰り広げられるリリシズムが魅力的に響く演奏は何度聞いても飽きることがない。星★★★★☆。せっかくこうしてレーベルに復帰したのだから,次もまたよろしくと思うのはきっと私だけではないだろう。

Recorded in May, 2021

Personnel: Jacob Young(g), Mats Eilertsen(b), Audun Kleive(ds)

2023年5月23日 (火)

懐かしの"How's Everything"。

Hows-everything "How's Everything" 渡辺貞夫(Columbia)

これは実に懐かしいアルバムである。私はこのアルバムが収録された武道館にいた。時は1980年7月であるから,私は浪人生活真っ只中である。真面目に勉強しろや!という声も飛んできそうだが,まぁ息抜きである。そもそも関西育ちの私が東京で浪人生活を送っていたというのも,今にして思えば無茶苦茶な話だが,私としては現役合格する気満々だったし,従兄から下宿も引き継いでしまっていた。いずれにしても,私は母校以外の大学に行く気は一切なかったこともあり,関西の予備校に通うという選択肢はなかった。だからこそこのライブにも行くチャンスが生まれた訳だが,あくまでもそれは例外的なものであって,日頃は予備校と下宿間の往復,及びジャズ喫茶で本を読みまくるという生活をしていた。決してほめられた生活だったとは思わないが,今にして思えば懐かしい。

それはさておき,このアルバムに収めれらたライブは画期的なイベントであった。ジャズ・ミュージシャンが3日連続で武道館でライブをやること自体前代未聞,更には米メジャーのColumbiaレーベルと契約した渡辺貞夫の第1弾が本作だったはずである。だから,収められた曲はほぼこのライブのために準備された新曲だったはずだし,バックを務めるのがフュージョン界のスターと東フィルという豪華なものであった。そしてジャズ・ライブには珍しく,確か彼らはタキシードで演奏していたはずだ。

もはや40年以上の前の演奏ではあるが,私には同時代を過ごした感覚が残っているので,全然古いと思えないが,ナベサダのみならず,誰がどう聞いてもEric Gale,あるいはRichard Tee,あるいはSteve Gaddみたいな演奏,更にはこれまたDave Grusinらしいオーケストレーションを聞いていると,当時を懐かしく思い出してしまうのだ。もはやこうなると音楽的なものに加わる「記憶」という付加価値が大きくなり過ぎて,ニュートラルにこの音楽を聞くのは難しいかもなぁなんて思ってしまった。とにかく懐かしく聞けたのであった。昨今はアルトに絞っているナベサダのソプラニーノやフルートも懐かしい。そういう要素も含めて星★★★★☆としよう。ただ,このジャケはねぇ...(苦笑)。

後に本作は"Encore!"というアルバムで再演されることになるが,それもそのうちストリーミングで聞いてみることにしよう。

Recorded Live at 日本武道館 on July 3 & 4, 1980

Personnel: 渡辺貞夫(as, sn, fl), Dave Grusin(key, arr), Richard Tee(p, el-p), Eric Gale(g), Jeff Mironov(g), Anthony Jackson(b), Steve Gadd(ds), Ralph McDonald(perc), Jon Faddis(tp), 東京フィルハーモニー交響楽団

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