Dan Penn~Spooner Oldhamをビルボードライブ東京で観た。
数々の名曲を生み出したこのコンビも,Dan Pennが81歳,Spooner Oldhamが80歳の後期高齢者となっては,次があるかどうかはわからないということで,ビルボードライブ東京における彼らのライブを観に行ってきた。彼らの現在の雰囲気に近い写真をアップしておくが,実際は更によいよい感が増していると思ってもらえばよいだろう(爆)。
コロナ禍もあって,私がこのヴェニューを訪れるのは何と5年半ぶりで,前回はVictor Wootenのバンドを観に行って以来となる。その時から全然店の雰囲気は変わらないが,変化があったのは,予約情報がQRコードとしてメールで送られてきて,それを受付で提示するという仕組みになったことぐらいだろう。それによってチェックインのプロセスが効率的になったのは間違いないところだ。
それはさておきDan PennとSpooner Oldhamである。Dan Pennは杖を使わないと足元もおぼつかないし,Spooner Oldhamは演奏の途中でミスるという高齢者らしい姿を見ると,時の流れを感じざるをえないが,それでもDan Pennは年齢の割には声はよく出ていたし,Spooner Oldhamはミスったものの,それ以外はご両人の楽器のプレイぶりもいい音が出ていたし,しっかりしたものだった。だからこそ,見た目とのギャップが大きいのだが,聞いていて思ったのが,つくづく彼らの曲がよくできているってことで,かつあのコード進行とメロディ・ラインは日本人には書けないだろうなぁなんて思っていた。
Dan PennとSpooner Oldhamの二人にこのこじゃれたヴェニューが最適だったかと言えば,ちょっと違うかなとも思う。しかしある意味,その姿を見られただけで満足しなければならないのだろうが,音楽としてちゃんと成立しているところを見て,安心したのであった。最後は案の定"Dark End of the Street"で締めたが,ついついしまったままのギターを取り出したくなってしまった私である。
因みに私はカジュアル・シートから見ていたのだが,ステージの前の最前列で妙に盛り上がる女性が二人いて,遠目だけに年齢はいくつぐらいかまではわからないが,世の中には渋い趣味の人もいるのだなとある意味感心していた私であった。
Live at ビルボードライブ東京 on September 26, 2023, 2ndセット
Personnel: Dan Penn(vo, g), Spooner Oldham(el-p, vo)
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