いかにも日本企画らしいBill Evans,1967年のVanguardでのライブ完全版。
"At the Village Vanguard on August 17, 1967" Bill Evans Trio(Verve)
先日,Enrico PieranunziとBebo FerraによるBill Evansへのオマージュ盤を取り上げたので,今回は本家の登場である(笑)。
1967年8月17日,18日の両日にBill EvansがVillage Vanguardに出演した時の演奏は,元々"California, Here I Come"という2枚組LPがBill Evansの死後にリリースされた。その時の演奏が日本では完全版として2組の2枚組としてリリースされている。いかにも日本的な企画と言ってもよいが,私は以前その"California, Here I Come"のレコードも保有していたが,このCDが出てこっちだけでよいということで,LPは処分してしまったはずだ。それはそれとして,本日はその2組のうちの8月17日の方の演奏を収めたものを聞いた。
この時のライブ音源がリリースされた時の「目玉」はドラムスがPhilly Joe Jonesということだったが,Bill EvansとPhilly Joe Jonesは共演経験はあるものの,トリオでのレコーディングが"Everybody Digs Bill Evans"と"Green Dolphin Street"ぐらいしかなかったことからと言ってもよい。後に同じVanguardでの演奏が"Getting Sentimental"という音源で発掘されたが,あちらは音の悪いブート的なものに過ぎないので,ライブ音源という意味ではこの時の演奏は貴重な訳だ。Bill Evansにとって最後の来日となった78年にはPhilly Joe Jonesが付き合ったというのも何かの因縁という気もする。
それでもって,この2枚組,Disc 1が1stセット,Disc 2に2ndと3rdセットの全23曲(曲のダブりはあり)が収められていて,その日のBill Evansトリオの演奏の全貌がわかるという点でこのアルバムは価値がある。"California, Here I Come"は本作と翌18日の演奏を収めた2枚組のダイジェスト版という趣になるので,そっちだけ持っていればいいという人と,いや完全版でなければという人に分かれることになるが,私は後者って訳だ。
まずは8月17日のこの演奏を聞いても,Bill EvansはどうやってもBill Evansだという感想しか出てこない。完全にスタイルとして確立したピアノには改めて感心してしまう。本当に見事なものである。おそらく18日の演奏にも同じようなことを感じるだろうが,改めて聞いてみることにしよう。
Recorded Live at the Village Vanguard on August 17, 1967
Personnel: Bill Evans(p), Eddie Gomez(b), Philly Joe Jones(ds)
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