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2015年おすすめ作

2015年おすすめ作(本)

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カテゴリー「ソウル/R&B」の記事

2017年1月31日 (火)

John Legendの新作がようやく到着。やっぱりいいんだけどねぇ...。

"Darkness And Light" John Legend(Columbia)

John_legend発注しても全然入荷しないでイライラさせられたJohn Legendの新作であるが,よくよく見ると,より安い値段で在庫ありになっているではないか?一体,Amazonは何を考えているのかと思ってしまったが,当然のことながら発注替えで,それがやっとデリバリーされた。本来なら昨年の新譜として取り上げるべきものだったが,まぁ仕方あるまい。

私はデビュー以来,一貫してJohn Legendを贔屓にしてきたと言えるし,ほとんどがっかりさせられたことがない。前作"Love in the Future"がリリースされたのが2013年であるから3年以上待たされたことになるが,その間にはOscarも受賞した,映画"Selma"におけるCommonとやった"Glory"があった(Oscarの授賞式でのパフォーマンスは本当に素晴らしかった)ので,時間の経過はそんなに感じない。そんな彼の新作であるが,冒頭のほぼLarry Goldingsのピアノとオルガンだけをバックに歌う"I Know Better"からつかみはOKである。これはしびれる。

その後も,バラッドからアッパーまで様々な音楽が本作には収められているが,全体としては悪くないが,私にとっては,彼のメジャー第1~2作,あるいは前作に感じたような強烈なシンパシーまでは至らなかったというのが正直なところである。ローファイな響きの中からソウル的なサウンドが浮き立つが,せっかくタイトル・トラックにはAlabama ShakesのBrittany Howardを迎えたにしては,これならAlabama Shakesで歌っている彼女の方がいいなぁと思ってしまうのが残念である。もちろん,ソウルフルには歌っているのだが,ちょっと力み過ぎのようにも感じる。

私がこのアルバムを聞いていて,結局,私はこの人のバラッド表現が好きなのだろうなぁと再認識したのだが,だから私は彼の"Evolver"を失敗作と思っているのではないかと感じるわけだ。そして,このアルバムの前に聞いたのが"Glory"だったのが影響しているかもしれない。あの曲の強烈さはやはり印象深いものがあったから,どうしても"Glory"と比較してしまうのである。

ということで,このアルバムも決して悪くないとは思うのだが,最高とまでは言い切れないところがあるのが正直なところである。それでも新作が出れば次も多分買うと思うが...。ということで,星★★★★。それにしても,バックにいいメンツを揃えているところがこの人の人気と実力の裏返しと言えるだろうなぁ。

Personnel: John Legend(vo, p), Blake Mills(g, b,key, synth, perc, vo), Larry Goldings(p, org, key), Zac Rae(p, org), Pino Palladino(b), Wendy Melvoin(b), Sebastian Steinberg(b), Chris "Daddy" Dave(ds), John Ryan(ds, synth, b, perc), Chance the Rapper(vo), Brittany Howard(vo), Miguel Premental(vo), Jess Wolffe(vo), Holly Laessig(vo), Jessy Wilson(vo), Z Berg(vo), Perfume Genious(vo), Moses Sumney(vo), Kamasi Washington(ts), C.J. Camerieri(tp), Rob Moose(strings)

2016年12月29日 (木)

2016年の回顧:音楽編(ジャズ以外)

今年の回顧の3回目。今回はジャズ以外の音楽である。このブログにも何度も書いている通り,Apple Musicのようなストリーミング・サービスを利用することによって,CDを買うこと自体が減っているのは事実である。よほどひいきにしているミュージシャンは別にして,基本的には,Apple Musicで試聴してから購入するということにしているので,失敗の数は減っている。その結果として,新譜として紹介したものの中でも,推薦に値する★★★★☆以上の作品の比率が非常に高くなってしまっている。逆に言えば,Apple Musicで試聴して,全然魅力を感じなかったものについては,このブログにもアップしていない。今年,新譜としてこのブログにアップしたものは80枚程度ではないかと思うが,結局それでも100枚以上は購入していることにはなるはずなので,普通の人に比べれば,まだまだ買っている方だということにはなろうが,以前に比べれば,かなり減ったという感覚が強い私である。

Blackstarそんな中で,今年の音楽を回顧する場合,多くの有能なミュージシャンがこの世を去ったということが私の意識には強く残存している。その代表が新作"★"のリリース直後(2日後)に亡くなったDavid Bowieである。そのタイミングにあまりに驚かされ,そしてショックを受けたことは1年近く経った今でも変わらない。ある意味ではカッコよ過ぎるが,遺作となった"★"も枯れたところを全く感じさせなかっただけに,その死への驚きが増してしまうのである。Bowieの死のインパクトが強過ぎて,Glenn FreyやPrinceも亡くなったという重大な事実がかすんでしまうところに,David BowieのDavid Bowieたる所以がある。

Leonard_cohen同じように,新作をリリースして間もなく亡くなったLeonard Cohenも同様である。彼の音楽は決して取っつきやすいものではないと思うが,彼が亡くなったというニュースに接して,彼の新作のタイトル・トラック,"You Want It Darker"をネットで試聴して,そこに宗教的なものを感じてしまった私が,そのアルバムを購入し,更に強烈な印象を受けたことは事実である。死期を悟った人間が作った2枚のアルバムが今年を代表するものというのもいかがなものかと思わせるが,それでもこの2枚に関しては,私はどうしても優劣はつけられないのである。"★"については,前作"The Next Day"の方が上だと書いた私でも,Bowieの死と結びついた段階で,評価を越えてしまった。ということで,今年を代表する2枚は"★"と"You Want It Darker"ということにせざるをえない。

Believersこれらの2枚の前で,ほかのアルバムがどうしても分が悪いものとなってしまうのは仕方がないが,私の印象に残っているものとして,瑞々しさという意味でDeacon Blueの新作,"Believers"を挙げたい。どうしてこんないいアルバムがほとんど話題にならないのか,私にとっては不思議で仕方がないが,Ricky Rossのポップ職人としての技は,もはや匠の領域としか言いようがない。ここのところ,彼らの新作("The Hipsters","A New House",そして本作)が出るたびに,私はその年のベスト盤に選んでいるが,私の琴線をとことんくすぐってくれるバンドである。より多くの人に聞かれるべき音楽として,改めて強く推薦したい。

Fever_dreamそして今年,Deacon Blueと並ぶ瑞々しさを感じさせたのがBen Wattの新譜"Fever Dream"である。ライブの回顧でも取り上げたBen Wattであるが,一時期のDJ三昧の生活から,ミュージシャンとしての生活に軸足を移してくれたことは本当に歓迎すべきことである。前作"Hendra"も2014年のベスト盤に選んでいるし,その年にはDeacon Blueの"A New House"も選んでいて,いつもお前のチョイスは変わらないではないかと言われるかもしれないが,いいものはいいのである(きっぱり)。私としては"Hendra"よりも"Fever Dream"の方が更にいい作品だと思っている。ライブとの合わせ技もあり,今年もBen Wattを選出である。

Otis_reddingソウルやクラシック,そしてブラジル音楽は今年はあまり縁がなかった年であった。クラシックでは年末にAndras Schiffのベートーベンのピアノ・ソナタ・ボックスもリリースされているが,あれは純粋新譜ではないので,ここには選びづらい。現代音楽では今年の新譜ではないが,Kate Mooreの"Dances and Canons"を演じた Saskia Lankhoornのアルバムが印象に残った。そして,ソウルは新作はあまり聞いていない中で,Corrine Bailey Raeの久々の新作もよかったのだが,それを上回るインパクトを持っていたのはOtis Reddingの"Live at the Whisky a Go Go: The Complete Recordings"の6枚組である。Corrineには申し訳ないが,Otisと比べられてはこっちを取らざるをえない。ブラジル音楽ではRoberta Saぐらいしか購入していないが,彼女の"Delírio"は実にいいアルバムだったと言っておきたい。

そのほかにもRachael Yamagataの新作もよかったし,King Crimsonのライブ2作品は,彼らが現役バリバリであることを実証したものであった。そのほかにも印象に残るものは多々あるが,私としては順当なチョイスってところだろうな。

2016年12月25日 (日)

遅くなってしまったが,やっぱり凄いや,Otis Redding!

"Live at the Whisky a Go Go: The Complete Recordings" Otis Redding(Stax)

Otis_reddingデリバリーされてから随分と時間が経っているが,やはりこれを記事にしないわけにはいかないということで,Otis ReddingのWhisky a Go Goにおける3日間のライブを集成した6枚組である。

私はOtis Reddingのアルバムをそんなに保有しているわけではなく,持っているのは4枚組ボックス"Otis!"と,"Otis Blue",そして"Live in London and Paris"ぐらいだろう。よって,私がOtis Reddingについてどうこう語るのはおこがましいのだが,私とOtisの出会いは多分Monterey Pop Festivalにおける彼の歌唱シーンを収めたLaser Discだったはずである。あのディスクは正直Jimi Hendrixのために買ったようなものだったが,そこに入っていたOtisの演奏シーンは短かったにもかからわらず,私に強烈な印象を残し,ちゃんと聞かないといかんと思わせたのであった。

そのOtis ReddingがWhisky a Go Goに出演したのが1966年4月8日から10日のことであった。既にこの時の模様は2枚のアルバムとしてリリースされているが,その完全版がこれである。3日間,毎日2セットを6枚のCDに収めるというわかりやすい構成である。まぁ,同じ曲を何回もやるので,相当なコアなファンにしか薦められないって話もあるが,私はこの音源に接したこともなかったし,値段も手頃だったので購入ってことになった。

結果としては,これは強烈以外の何ものでもなかった。こういう歌を聞いていると,Otis Reddingは不世出のソウル・シンガーだったということを改めて感じざるをえない。こんな感じで眼前でやられていたら,失神確実って感じの音源である。今年のリイシュー盤の中でもトップを争うものと言ってよいだろう。星★★★★★以外の評価はない(きっぱり)。

こんな人があっさり飛行機事故で26歳で亡くなってしまったのは,世界にとって大きな損失だったと改めて思わざるをえない。

Recorded Live at the Whisky a Go Go on April 8-10, 1966

Personnel: Otis Redding(vo), James Young(g),  Ralph Stewart(b), Elbert Woodson(ds), Robert Holloway(sax), Robert Pittman(sax), Donald Henry(sax), Sammy Coleman(tp), John Farris(tp), Clarence Johnson, Jr.(tb),

2016年11月22日 (火)

音楽シーズン到来!って感じで,続々とセット物が届く(うれしい悲鳴)。

A_multitude_of_angels秋が深まると,音楽シーズンだよねぇって思ってしまう。続々と届く新譜は,セット物が多く,全部聞き通すのにはそれなりの時間と体力が必要である。だが,これだけ期待させてくれるものであれば,大歓迎である。

手許に届いていて,まだ全部聞けていないものとして,Keith Jarrettの"A Multitude of Angels"(4枚組),Otis Reddingの"Live at the Whisky a Go Go: The Complete Recordings"(3枚組),そしてKyung Wha Chungによるバッハの「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」(2枚組)ってな具合である。この後にはAndras Schiffのベートーヴェンのピアノ・ソナタ集成ボックス(11枚組)ってのも控えている。Schiffのボックスはこれまで単体で出ていたものをボックス化するものだが,これまでは値段がネックになって買っていなかったもの。ようやくボックス化,廉価化で,聞けるようになるのは大変ありがたいし,デリバリーが待ち遠しい。

デリバリー済みのものについては,全部聞いてから改めて記事にしようと思うが,Keithの4枚組は病に倒れる前の4か所でのソロ・ライブで,現在のスタイルとは異なり,長大なソロ演奏を2曲(+アンコール)演奏するという当時としてはお馴染みのスタイルであるが,まだ半分しか聞いていないが,これが凄い。ECMの総帥,Manfred EicherがこのボックスにECM2500/03というきり番をつけたことには間違いなく意味があると思える作品である。そして,Otis ReddingもKyung Wha Chungも強烈な出来である。年の瀬が近づき,今年のベスト盤を考えなければならない時期に来て,これらの作品は,私に大きなインパクトを与えていると言わざるを得ない。

やっぱり秋は音楽シーズンなのである。全部聞くのが楽しみである。たまりませんなぁ(笑)。

2016年9月21日 (水)

Robert Glasper Experimentの新作登場。ますますカテゴライズ不能に。

"ArtScience" Robert Glasper Experiment (Blue Note)

_20160919Robert Glasper Experimentの新作がリリースされた。Experiment名義では"Black Radio 2"以来であるから約3年ぶりとなるが,今回は"Black Radio"シリーズと異なり,ゲスト・ヴォーカルを迎えることなく,ほぼExperimentの面々による演奏となっているのが特徴である。そして,ジャケからしても,誰もこのジャケを見てジャズ・アルバムとは思うまいという感じになっていて,これまでの越境型の音楽性はここでも健在である。"Black Radio"シリーズもソウルと言えば通ってしまうような音楽であったが,本作では更にカテゴライズ不能度が増している。

冒頭の"This Is Not Fear"こそジャズ的な響きを持っていて,これは今までと違うのかと思わせるが,その後はジャズ,ファンク,ソウル,ロックが混在した響きを聞かせる。特にゲストのMike Seversonのギターが加わるとロック色が濃い感じになるのが面白い。

一方で,様々な要素が混在していて,やや捉えどころがない感じがするのも事実であるが,この人たちによる"Tell Me a Bedtime Story Now"を聞くとは思わなかったので,イントロが聞こえてきたときはびっくりしてしまった私である。まぁ,そうは言いながら,日頃からライブ・バンドとして演奏をしている人たちなので,バンドとしてのまとまりは問題ないので,結構楽しく聞ける。

私が全く評価できないMark Colenburgは相変わらずのオカズ過多のところもあるが,比較的抑制したプレイぶりなので,ライブで覚えた不快感がなかったのはよかった。私にとっては,彼らは"Black Radio"のイメージが強過ぎて,そちらが基準になってしまうのだが,結局本作もそれを越えるところまでは行っていない。まぁ,この程度はできるだろうという出来だが,そろそろ次なる一手を考えないと,この人たちもそろそろ厳しくなってくるのではないかと思える。決して悪くはないし,水準は保っているが,驚きがないというのが正直なところである。ということで,ちょいと甘めの星★★★★としておこう。私にとっては次作も買うかどうかは微妙って感じである。Apple Musicで聞けばいいか(苦笑)。

Personnel: Robert Glasper(p, el-p, key), Derrick Hodge(b, vo), Mark Colenburg(ds, perc, vo), Casey Benjamin(as, ss, key, vo, vocoder), Michael Severson(g), Jahi Sundance(whistle, turntable), Riley Glasper(speech)

2016年8月20日 (土)

約4年半ぶり。Michael Kiwanukaの新作がリリースされた。

"Love & Hate" Michael Kiwanuka(Polydor)

_201608202012年にMichael Kiwanukaのアルバム"Home Again"に出会った時は,凄いシンガーがまたまた現れたと思わされたものである(記事はこちら)。それから待たされること,約4年半。結構長いインターバルであるが,ようやく彼の新作がリリースされた。

"Love & Hate"と名付けられた本作は,長いイントロに驚く"Cold Little Heart"から始まるが,ここではMichael Kiwanukaのギタリストとしての手腕がフィーチャーされていることが明らかである。それはそれで見事なものだが,やはり彼にはシンガーとして期待している私としては,ちょっとイメージが異なると感じてしまう。しかし,彼が歌い出せば,やはりこの人の才能は素晴らしいと思わされるのはさすがだと思う。

そして,本作の特徴の一つとして挙げられるのがストリングスの多用であるが,ソウルフルなMichael Kiwanukaの歌を盛り上げる手段としては認められるのだが,私としては本作は悪くないとしても,前作ほどの興奮は得られなかったというのが実際のところである。プロダクションは比較的レトロなサウンドは目指したものと思われるのだが,私にはMichael Kiwanukaにはもう少しシンプルな音作りの方がフィットするように感じられるからである。要は作り込み過ぎかなぁってところだ。

前作も暫く聞いていないので断言はしづらいが,曲としても前作の方が出来がよかったように思えるところも,今一つ私の評価が上がらない理由である。だが,凡百のアルバムに比べれば相応のクォリティは確保していると思えるので,単体で聞けばかなり満足できるアルバムと言えるが,私のこの人への期待値が高過ぎるのかもしれない。それぐらい前作はよかったと思えた新作であった。星★★★☆。

Personnel: Michael Kiwanuka(vo, g, b, p), Brian "Danger Mouth" Burton(p, org, synth, b), Inflo(b, ds, p, vo), Paul Butler(cello, key, g, tp, vo), Paul Boldeau(vo), Ladonna Harley-Peters(vo), Phoebe Edwards(vo), Jay Abdul(vo), Graham Godfrey(ds, perc, vo), Pete Randall(b, vo), Miles James(g), James Bateman(sax), Gary Plumley(sax, fl), and strings

2016年5月29日 (日)

Milesを素材に使ったRobert Glasperのアルバム

"Everything Is Beautiful" Miles Davis & Robert Glasper (Sony)

Everything_is_beautifulこのアルバム,Miles Davis & Robert Glasper名義になっているが,これは完全にRobert Glasperのアルバムとして聞くべきものであるということは,まず最初に言っておかねばなるまい。確かにMilesの声や音楽がサンプリングされて使われているが,それはあくまでも「素材」でしかなく,双頭名義にするのは行き過ぎの感じがする。その点については批判は免れないところであろう。

だが,その点を除けば,このアルバムはいつものようなRobert Glasperのアルバムとして楽しめる。まぁ言ってしまえば,"Black Radio"のノリで楽しめるということである。ヴォーカリストやゲストの使い方も適切なもので,比較的ゆるいグルーブ感の中で,心地よく時間が経過していくのである。

確かにMilesは素材として使われているが,むしろそんなことに捉われないで聞いた方がずっといいと思えるアルバムである。一方,ここに「商売」の匂いを感じ取るリスナーからは厳しい目を向けられることになると思う。だからこそ,私はMiles Davisに関しては,ここでは完全に無視して聞くべきだと思うのだ。

私としても,ここには相当の商売っ気を感じてしまうので,純粋に音楽だけで評価できなくなってしまっているのは事実だが,Miles Davisという名前を気にせず聞けばよいということにしておこう。でもやっぱりこれはGlasperのアルバムであって,Miles Davisの名を冠するべきではなかったというのが実感。純粋な音楽としては嫌いではないので,星★★★★なのだが,Milesの名を冠する姿勢そのものを評価できず,半星減点して星★★★☆。

Personnel: Robert Glasper(p, key, perc), Derrick Hodge(b), Bilal(vo), Illa J(vo), Danny Leznov(g), Erykah Badu(vo,perc), Braylon Lacy(b), Rashad Smith(perc),  Phonte(vo), Burnis Earl Travis(b), Bianca Rodriguez(vo), Hiatus Kaiyote(all instruments), Nai Palm(vo), Laura Muvra(vo), Kyle Bolden(g), King <Amber Strother(vo), Anita Bias(vo), Paris Strother(vo)>, Georgia Anne Buldrow(vo), Ledisi(vo), John Scofield(g), Stevie Wonder(hca), DJ Spinna(ds prog, perc), Chrisi Rob(vo, p, el-p, synth), Lakecia Benjamin(ts, as), Brandee Younger(harp)

2016年5月16日 (月)

Corinne Bailey Raeの6年ぶりのフル・アルバム,遂にリリース。やっぱり彼女はいい!

"The Heart Speaks in Whispers" Corinne Bailey Rae(Virgin)

Corinne_bailey_rae待望のと言ってよいCorinne Bailey Raeの6年ぶりのフル・アルバムによる新作である。間には"Love E.P."のリリースや,Paul McCartneyへのトリビュート・アルバム,"The Art of McCartney"で"Bluebird"を歌っていたり,他のアーティストのアルバムへのゲスト参加などもあり,全く音沙汰がなかった訳ではないのだが,これほど長く待たされるとは思っていなかった。

このブログでは前作"The Sea","Love E.P."も取り上げている(記事はこちらこちら)が,私の中では極めて評価の高い人である。今回もアルバムのリリースが告知されて,逸早く予約を入れた訳だが,私がゲットしたのは通常盤で,ボートラ4曲入りのデラックス・ヴァージョンもあったのか!と今更思っても遅い(苦笑)。そっちはApple Musicで聞くとして,早速アルバムを聞いてみた。

一通り聞いて,まず思ったのは6年待った甲斐のあるアルバムであった。何とも粒ぞろいの曲に嬉しくならない彼女のファンはいるまい。彼女のファンでなくても,このクォリティの高さには満足させられるはずである。基本的に彼女本人と現在の旦那であるS.J. Brownによりプロデュースされているが,前作に見られたダークな感じは,再婚やLAへの移住などにより今回は払拭されているように思える。そして何よりも,収録されているすべての曲が非常に魅力的なのである。

本作には非常に多くのミュージシャンが関わっている(そして,ライナーのクレジットの読み取りはいつも通り難しい:苦笑)が,Marcus Millerが一聴してそれとわかるスラップを聞かせたり,James Gadsonがドラムスやコーラスを一部で担当し,更にはValerie Simpsonが曲を共作していたりと,ライナーを眺めているだけでも面白い。

前述の通り,私が入手したのは通常版だが,最後に収められた"Night"はアルバムを締めくくるには最適な曲のようにも聞こえるので,まぁこれはこれでありだと納得している私である。いずれにしても,今年聞いた歌もののアルバムとしてはこれまでで最高の一枚と言ってよい。

やっぱり私はこの人の声と音楽が好きなんだねぇ,と思わされた一枚。復活を喜び,星★★★★★としてしまおう。

尚,クレジットは細か過ぎて転記が困難なので,今回は省略。

2016年5月 3日 (火)

Greg Phillinganes:「クロスオーヴァー&フュージョン1000」シリーズでもう1枚購入したのがこれ。完全なブラコンと言うかディスコ・サウンドと言うか...。

"Significant Gains" Greg Phillinganes(Planet/Columbia)

Greg_phillinganes廉価盤再発シリーズで,"Tributaries"と一緒に購入したのがこれ。「処女航海」なんて邦題がついているが,初リーダー作なだけで,"Maiden Voyage"をやっているわけではない。

Greg Phillinganesは一時,TOTOにも参加していたこともあったが,基本的にはスタジオ・ミュージシャンとして数多くのアルバムでプレイしている人ってイメージが強い。だから,彼がソロ・アルバムを出すとどういう感じになるのかはある程度想定できても,私もこのアルバムを聞いたことがあるわけではなかったので,完全に気まぐれによる購入と言われても仕方がない。そして飛び出してきた音は誰がどう聞いてもブラコンであって,これを「クロスオーヴァー&フュージョン」と呼ぶにはちょいと無理があるねぇと思いたくもなる。

だが,音楽のクォリティとしては相応に保たれているので,そこそこ楽しめる。リーダーの歌は「う~む」となってしまう程度のレベルなのには苦笑が漏れるが,曲はなかなかよく書けている。冒頭の"Girl Talk"にはナベサダがソロで客演しているのはなんでやねんというところだが,参加しているメンツはいかにもって感じである。

Herbie Hancockが参加した"Maxxed Out"はちょっと感じが違って,ややHip Hop的なアプローチになっているが,Hancockのシンセ・ソロはやはりけた違いに鋭い。

だからと言って,歴史に残るようなアルバムでもないが,まぁ本作がCDでリリースされるのは15年ぶりだそうだから,次はもうないかもねってことでまぁよしとしよう。ちょっと甘めの星★★★☆。

Personnelは登場人物が多過ぎなのと,CDのライナーのミュージシャンの記述は不完全なので省略。それにしても,George Bensonをコーラスだけで使うってもったいなくない?

2016年3月24日 (木)

Mavis Staplesの新作は悪くないんだけど...。でもアルバム後半はかなりいいと思う。

"Livin' on a High Note" Mavis Staples (Anti-)

Mavis_staplesなんだかんだ言って,Mavis Staplesのアルバムが出ると買い続けている私だが,私の中ではRy Cooderとやった"We'll Never Turn Back"の印象が強過ぎて(同作に関する記事はこちら),その後のアルバムは,決して悪くないとしても,"We'll Never Turn Back"ほど評価できない作品という感じになってしまっているのはちょっと残念だ。WilcoのJeff Tweedyとやった作品が2作続いたが,結局前作は買わなかったはずだし,購入した前々作も本ブログには記事をアップしていない。それほど,私にとってはRy Cooderとのコラボが凄過ぎたのだ。

今回はJeff Tweedyとのコラボではなく,Mavis Staplesを敬愛するであろうミュージシャンたちによる書き下ろし作を歌った作品となっている。そうした事実により,Mavis Staplesという人のアメリカ音楽界における立ち位置がわかるわけだが,今回曲を提供している人たちは,私は不勉強ゆえ,すべての人について認識しているわけではないが,決して超メジャーな人ばかりではないと思う。しかし,相応のリスペクトを以て,今回の曲提供に至っていると思うので,その志は認めなければならない。

プロデュースはShe & HimやMonsters of Folk等で活動するM. Wardが務め,ほとんどの曲に参加もしている。私はこの人についても全く知識がないので,どういうミュージシャンなのかも知る由はないが,今回のライター陣は彼の人脈も反映されたものなのかもしれない。

それでもってこのアルバムであるが,どうも前半はピンとこないのだが,中盤を過ぎた辺りから,魅力的に響くようになってくる。これがLPだったら,B面しか聞かないって感じなのである。これは私のサウンドへの嗜好との合致度による部分もあるだろうが,私はアルバム後半のような曲が揃っていたら,もっと高く評価しただろうと思わせる。だからこそちょっと惜しいのだが,それでもこれは傑作とは言わずとも,悪くはない。アコースティックな響きと,エレクトリックな部分のブレンド具合もいいし,ルーツ・ミュージック的な感覚で聞くと,そこそこ評価してもいいだろう。

結局のところ,私にとっては,Mavis Staplesの音楽を聞くときの基準が"We'll Never Turn Back"であるところに,Mavis Staplesの不幸があると言っては言い過ぎかもしれないが,そう思わされてしまうというのが現実なのである。本作については前半星★★★,後半星★★★★で,トータルで星★★★☆ってところだろう。

Recorded between August 17-30, 2015

Personnel: Mavis Staples(vo),M.Ward(g, org, synth, vo), Rick Holmstrom(g), Jeff Turmes(b), Stephen Hodges(ds), Donny Gerrard(vo), Vicki Randle(vo), Sean Billings(tp), Nathaniel Walcott(tp, clavinet), Alex Budman(ts), David Moyer(bs), Humberto Luiz, Jr.(tb), Tucker Martin(tb), Trombone Shorty(tb solo)

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