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2015年おすすめ作

2015年おすすめ作(本)

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カテゴリー「ソウル/R&B」の記事

2017年10月 9日 (月)

Lizz Wrightの新作がまたまた素晴らしい。

"Grace" Lizz Wright(Concord)

_20171007_2Lizz Wrightが新作を出すと聞いてはついつい期待が高まってしまうほど,私は彼女を評価している。前作"Freedom & Surrender"も高く評価し,その年のジャズ以外でのベストにも選んでいるし,しかも今回はプロデューサーにJoe Henryを迎えるとあっては,更に期待が高まる。そして,こちらの期待値を軽々と越してしまったと言ってしまおう。

前作がソウル・フレイヴァーが強いものだったとすれば,今回はアメリカーナ&ゴスペルである。それをLizz Wrightのディープな声で聴かされてはこれはまいるしかない。今回の作品を聞いて,私にとってはLizz WrightはCassandra Wilsonを越える存在になってしまったと言っても過言ではない。それほど素晴らしいのである。

タイトル・トラックは同じくJoe HenryがプロデュースしたRose Cousinsのアルバムから取られているのが面白い(そのアルバムに関する記事はこちら)が,冒頭の曲もJoe HenryがプロデュースしたBirds of Chicagoというバンドの曲らしい。類は友を呼ぶって感じもするが,2曲目はNina Simoneも歌った曲だし,そのほかにも,Allen Toussant,Ray Charles,Bob Dylan,k.d. Lang等が並んでは,まじで痺れてしまう。そこにフォーク・タッチの「アラバマに星落ちて」が入ったりすると,しみじみとした感覚も与える。そして最後に収められたLizz Wrightの唯一のオリジナル"All the Way Here"が実にいい曲なのである。これは本当に嬉しくなるような傑作である。

2年前に来日した時のCotton Clubでのライブは客入りも芳しくなかったが,日本でのポピュラリティがその程度に留まっているのが何とももったいないと言わざるをえない歌手である。この人の音楽は非常に質も高いし,多くの人に訴求する力を持っていると確信し,喜んで星★★★★★とする。Joe Henryのプロデュース含めて最高である。

Personnel: Lizz Wright(vo), Jay Bellerose(ds, perc), David Piltch(b), Chris Bruce(g), Marvin Sewell(g), Kenny Banks(p, org) with Patrick Warren(key), Marc Ribot(g, vo), Valorie Mack, Cathy Rollins, Artia Lockeff(soprano), Angela Jenifer, Sheree-Monique, K. Heshima Whito(alto), Ted Jenifer, Kevin O'Hara(tenor)

2017年10月 1日 (日)

やっぱりカッコよかった"Purple Rain"

"Purple Rain" Prince and the Revolution(Warner Brothers)

Purple_rain私はPrinceのアルバムを何枚か保有しているが,このPrinceが本当にブレイクしたアルバムを敢えて聞かずにこれまで過ごしてきた。これはNirvanaを聞くまで相当の時間を要したのと同じで,無茶苦茶売れたアルバムは敢えて避けるという,完全に天邪鬼な私の性格ゆえである。

しかし,今回,3CD+DVDというヴァージョンが発売されるに当たってもすぐ飛びついた訳ではなかったが,付属のDVDは,昔レーザー・ディスクで保有して,大いに楽しんだ映像で,Princeが嫌いな訳ではないのである。本当の天邪鬼に過ぎないのだ。

だが,こうして聞いてみると,このアルバム,売れて当然と思わせるし,無茶苦茶カッコよかった。30年近く前,映像をレーザー・ディスクで見ながら,結構燃えていた頃を思い出してしまった。曲も粒ぞろいで,やっぱりPrinceは素晴らしいミュージシャンであったということを今更ながら再認識。星★★★★★。ボーナス・ディスクはゆっくりと楽しむことにしよう。

Personnel: Prince(vo, g, etc), Lisa Coleman(key, vo), Wendy(g, vo), Bobby Z(perc), Brown Mark(b, vo), Matt Fink(key, vo)

2017年9月29日 (金)

RH Factor@Blue Note東京参戦記

Rh_factor_2

Roy Hargrove率いるRH Factorのライブを見るために,Blue Noteに出掛けた私である。RH Factorとしては何と4年半ぶりの来日だそうである。もうそんなに経ったのかと知った時はちょっとしたショックを覚えたが,前回の記憶は鮮明であった。前回も大いに楽しませてもらった(記事は
こちら)だけに,今回も期待して行ったが,その期待が裏切られることはなかった。

前回の来日から,ベースだけが交代しただけの布陣でのライブは,前回より更にファンク度が高まったようにさえ思えた。Roy Hargroveはトランペットにラップも交え,どファンクの世界を聞かせてくれた。Bobby Sparksがキーボードで聞かせたワウワウ・ギター的な音にもついつい燃えてしまった。聴衆もあれだけではなく,彼らの演奏には興奮させられるよなぁ。

ミュートをつけてのRoy HargroveのラッパはMiles Davisを彷彿とさせる瞬間もあったが,そんなことよりもこの完成度の高いファンクが,基本はジャズ・ミュージシャンである彼らから生まれるのは凄いことだと感じていた私である。とにかくこれだけのノリを堪能させてもらえたら全く文句はない。本当に素晴らしいバンドである。また見たいと思わせるに十分。完全にもとは取った(笑)。

本来なら最終日の9/29(金)の2ndセットに行きたかったところであるが,都合がつかず初日の演奏を見たわけだが,今回も90分以上はやっていたので,大満足の私であった。ってことで,上の写真はテーブルからの隠し撮り。写真を撮るために,敢えてステージ正面に座らない私(爆)。よくやるわ。

Live at Blue Note東京 on September 27, 2017, 2ndセット

Personnel: Roy Hargrove(tp, key, vo), Renée Neufville(vo, key), Bobby Sparks(key), Brian Hargrove(key), Bruce Williams(as), Keith Anderson(ts), Todd Parsnow(g), Reggie Washington(b), Jason "JT" Thomas(ds)

2017年9月11日 (月)

メロウ・グルーブが超気持ちいいMoonchild

"Voyager" Moonchild (Tru Thoughts)

Moonchildブログのお知り合いのkenさんも取り上げられていた本作をApple Musicで聞いて,メロウなグルーブの心地よさにまいっていた私である。そのままストリーミングだけで聞いていてもいいという話もあるが,この心地よさはたまらんということでCDを購入した私である。

このアルバムを聞いた時の感覚は,私にとってはRobert Glasper Experimentが"Black Radio"をリリースした時に感じたものに近いが,これは理屈抜きで心地よくもゆるいグルーブに身を委ねればいいアルバムだと思っている。エレピを核にしたサウンドはとにかく気持ちいい。そういうところにも私のRhodes好きの性癖が表れるが,一本調子と言われれればその通りと言われかねないものであっても,だからこそ気持ちよいのである。よって,こうしたサウンドがツボに入ってしまうリスナーにとっては抗い難い魅力に溢れたアルバムになると言ってしまおう。星★★★★☆。たまらん。

彼らは間もなく来日が予定されているが,日程が合わずライブに行けないのが誠に残念と感じさせるに十分な心地よさ。ライブで体感できる人が羨ましい。

Moonchild: Amber Navran, Andris Mattson, Max Bryk

2017年8月14日 (月)

Frankie Miller:ブルー・アイド・ソウルだねぇ。

"Full House" Frankie Miller (Chrysalis)

_201708131970年代の英国ロック・シーンには,ソウル色の強いロック・シンガー(所謂Blue Eyed Soul:ブルー・アイド・ソウル)っていたなぁと思わせるが,Robert Palmer,Jess Roden,そしてこのFrankie Millerが筆頭と言われることもある。まぁ,Robert Palmerは私の中では,それだけの人ではないので,同列には捉えることはできないと思うが,いずれにしても,このブログに書いたこともあるように,Jess Rodenなんていい歌手である(記事はこちら)。

そして,今日は残るFrankie Millerである。このアルバムは,国内盤も出たと記憶しているが,本作が出た1977年頃ってのは,私はアメリカン・ロック,あるいはジャズにはまりだしている頃であるから,本作はアルバム・ジャケットは印象に残っていても,当然購入していない。しかし,後にどうしてもこのジャケを見ると,聞いてみたくなって再発盤を購入したのであった。

アルバムは冒頭の"Be Good to Yourself"からソウルごころ溢れる歌唱満載である。この人の掛かってはJohn Lennonの"Jealous Guy"すらソウル・ミュージックのように聞こえさせてしまうのだが,まぁちょいとやり過ぎ感はあるにしても,こういう音楽を聞くと,おぉっ,いいねぇと思ってしまう私である。

今,聞くとさすがに時代を感じさせるサウンドではあるのだが,私のような世代の人間にとってはこういう音楽は訴求力が高い。ついつい燃えてしまうのである。こういう歌い方されると,カッコいいよねぇとつくづく思ってしまった私である。Chris Thomasのナイスのプロデュースもあって,非常に聞きどころとガッツに溢れたアルバムだと言えると思う。もちろん,こういうアルバムを聞くぐらいなら,王道のソウル・アルバムを聞いていりゃいいじゃんという指摘もあるだろう。だが,ロック・フィールドからのソウルへのシンパシーを感じさせるこういう作品,私は大好きである。星★★★★☆。ということで,こういうアルバムはもっと評価されて,多くの人に聞いて欲しいなぁと思う。そうは言いながら,私が保有しているFrankie Millerのアルバムはこれだけなのだが...(爆)。

Personnel: Frankie Miller(vo, g), Ray Minhinnet(g), Jim Hall(p, org), Chrissy Stewart(b), Graham Deakin(ds), Chris Spedding(g), John 'Rabbit' Bundrick(key),Gary Brooker(key) with the Memphis Horns

2017年3月31日 (金)

遅ればせながら追悼,Leon Ware...。

Leon_ware

ある雑誌を読んでいて知ったのだが,2/23にLeon Wareが亡くなったようだ。私がアルバム単位で初めて彼の音楽に触れたのは,"Moon Riding"でのことであったが,そのメロウさに驚かされ,そして遺作となったであろう"Sigh"ではセクシーさに参ってしまった私であった。

まさに「メロウ大王」の名に相応しかった彼も年齢には勝てなかったということであるが,そのキャリアを通じて,優れた楽曲を残し,人々の記憶に残ることは間違いない。

R.I.P.

2017年1月31日 (火)

John Legendの新作がようやく到着。やっぱりいいんだけどねぇ...。

"Darkness And Light" John Legend(Columbia)

John_legend発注しても全然入荷しないでイライラさせられたJohn Legendの新作であるが,よくよく見ると,より安い値段で在庫ありになっているではないか?一体,Amazonは何を考えているのかと思ってしまったが,当然のことながら発注替えで,それがやっとデリバリーされた。本来なら昨年の新譜として取り上げるべきものだったが,まぁ仕方あるまい。

私はデビュー以来,一貫してJohn Legendを贔屓にしてきたと言えるし,ほとんどがっかりさせられたことがない。前作"Love in the Future"がリリースされたのが2013年であるから3年以上待たされたことになるが,その間にはOscarも受賞した,映画"Selma"におけるCommonとやった"Glory"があった(Oscarの授賞式でのパフォーマンスは本当に素晴らしかった)ので,時間の経過はそんなに感じない。そんな彼の新作であるが,冒頭のほぼLarry Goldingsのピアノとオルガンだけをバックに歌う"I Know Better"からつかみはOKである。これはしびれる。

その後も,バラッドからアッパーまで様々な音楽が本作には収められているが,全体としては悪くないが,私にとっては,彼のメジャー第1~2作,あるいは前作に感じたような強烈なシンパシーまでは至らなかったというのが正直なところである。ローファイな響きの中からソウル的なサウンドが浮き立つが,せっかくタイトル・トラックにはAlabama ShakesのBrittany Howardを迎えたにしては,これならAlabama Shakesで歌っている彼女の方がいいなぁと思ってしまうのが残念である。もちろん,ソウルフルには歌っているのだが,ちょっと力み過ぎのようにも感じる。

私がこのアルバムを聞いていて,結局,私はこの人のバラッド表現が好きなのだろうなぁと再認識したのだが,だから私は彼の"Evolver"を失敗作と思っているのではないかと感じるわけだ。そして,このアルバムの前に聞いたのが"Glory"だったのが影響しているかもしれない。あの曲の強烈さはやはり印象深いものがあったから,どうしても"Glory"と比較してしまうのである。

ということで,このアルバムも決して悪くないとは思うのだが,最高とまでは言い切れないところがあるのが正直なところである。それでも新作が出れば次も多分買うと思うが...。ということで,星★★★★。それにしても,バックにいいメンツを揃えているところがこの人の人気と実力の裏返しと言えるだろうなぁ。

Personnel: John Legend(vo, p), Blake Mills(g, b,key, synth, perc, vo), Larry Goldings(p, org, key), Zac Rae(p, org), Pino Palladino(b), Wendy Melvoin(b), Sebastian Steinberg(b), Chris "Daddy" Dave(ds), John Ryan(ds, synth, b, perc), Chance the Rapper(vo), Brittany Howard(vo), Miguel Premental(vo), Jess Wolffe(vo), Holly Laessig(vo), Jessy Wilson(vo), Z Berg(vo), Perfume Genious(vo), Moses Sumney(vo), Kamasi Washington(ts), C.J. Camerieri(tp), Rob Moose(strings)

2016年12月29日 (木)

2016年の回顧:音楽編(ジャズ以外)

今年の回顧の3回目。今回はジャズ以外の音楽である。このブログにも何度も書いている通り,Apple Musicのようなストリーミング・サービスを利用することによって,CDを買うこと自体が減っているのは事実である。よほどひいきにしているミュージシャンは別にして,基本的には,Apple Musicで試聴してから購入するということにしているので,失敗の数は減っている。その結果として,新譜として紹介したものの中でも,推薦に値する★★★★☆以上の作品の比率が非常に高くなってしまっている。逆に言えば,Apple Musicで試聴して,全然魅力を感じなかったものについては,このブログにもアップしていない。今年,新譜としてこのブログにアップしたものは80枚程度ではないかと思うが,結局それでも100枚以上は購入していることにはなるはずなので,普通の人に比べれば,まだまだ買っている方だということにはなろうが,以前に比べれば,かなり減ったという感覚が強い私である。

Blackstarそんな中で,今年の音楽を回顧する場合,多くの有能なミュージシャンがこの世を去ったということが私の意識には強く残存している。その代表が新作"★"のリリース直後(2日後)に亡くなったDavid Bowieである。そのタイミングにあまりに驚かされ,そしてショックを受けたことは1年近く経った今でも変わらない。ある意味ではカッコよ過ぎるが,遺作となった"★"も枯れたところを全く感じさせなかっただけに,その死への驚きが増してしまうのである。Bowieの死のインパクトが強過ぎて,Glenn FreyやPrinceも亡くなったという重大な事実がかすんでしまうところに,David BowieのDavid Bowieたる所以がある。

Leonard_cohen同じように,新作をリリースして間もなく亡くなったLeonard Cohenも同様である。彼の音楽は決して取っつきやすいものではないと思うが,彼が亡くなったというニュースに接して,彼の新作のタイトル・トラック,"You Want It Darker"をネットで試聴して,そこに宗教的なものを感じてしまった私が,そのアルバムを購入し,更に強烈な印象を受けたことは事実である。死期を悟った人間が作った2枚のアルバムが今年を代表するものというのもいかがなものかと思わせるが,それでもこの2枚に関しては,私はどうしても優劣はつけられないのである。"★"については,前作"The Next Day"の方が上だと書いた私でも,Bowieの死と結びついた段階で,評価を越えてしまった。ということで,今年を代表する2枚は"★"と"You Want It Darker"ということにせざるをえない。

Believersこれらの2枚の前で,ほかのアルバムがどうしても分が悪いものとなってしまうのは仕方がないが,私の印象に残っているものとして,瑞々しさという意味でDeacon Blueの新作,"Believers"を挙げたい。どうしてこんないいアルバムがほとんど話題にならないのか,私にとっては不思議で仕方がないが,Ricky Rossのポップ職人としての技は,もはや匠の領域としか言いようがない。ここのところ,彼らの新作("The Hipsters","A New House",そして本作)が出るたびに,私はその年のベスト盤に選んでいるが,私の琴線をとことんくすぐってくれるバンドである。より多くの人に聞かれるべき音楽として,改めて強く推薦したい。

Fever_dreamそして今年,Deacon Blueと並ぶ瑞々しさを感じさせたのがBen Wattの新譜"Fever Dream"である。ライブの回顧でも取り上げたBen Wattであるが,一時期のDJ三昧の生活から,ミュージシャンとしての生活に軸足を移してくれたことは本当に歓迎すべきことである。前作"Hendra"も2014年のベスト盤に選んでいるし,その年にはDeacon Blueの"A New House"も選んでいて,いつもお前のチョイスは変わらないではないかと言われるかもしれないが,いいものはいいのである(きっぱり)。私としては"Hendra"よりも"Fever Dream"の方が更にいい作品だと思っている。ライブとの合わせ技もあり,今年もBen Wattを選出である。

Otis_reddingソウルやクラシック,そしてブラジル音楽は今年はあまり縁がなかった年であった。クラシックでは年末にAndras Schiffのベートーベンのピアノ・ソナタ・ボックスもリリースされているが,あれは純粋新譜ではないので,ここには選びづらい。現代音楽では今年の新譜ではないが,Kate Mooreの"Dances and Canons"を演じた Saskia Lankhoornのアルバムが印象に残った。そして,ソウルは新作はあまり聞いていない中で,Corrine Bailey Raeの久々の新作もよかったのだが,それを上回るインパクトを持っていたのはOtis Reddingの"Live at the Whisky a Go Go: The Complete Recordings"の6枚組である。Corrineには申し訳ないが,Otisと比べられてはこっちを取らざるをえない。ブラジル音楽ではRoberta Saぐらいしか購入していないが,彼女の"Delírio"は実にいいアルバムだったと言っておきたい。

そのほかにもRachael Yamagataの新作もよかったし,King Crimsonのライブ2作品は,彼らが現役バリバリであることを実証したものであった。そのほかにも印象に残るものは多々あるが,私としては順当なチョイスってところだろうな。

2016年12月25日 (日)

遅くなってしまったが,やっぱり凄いや,Otis Redding!

"Live at the Whisky a Go Go: The Complete Recordings" Otis Redding(Stax)

Otis_reddingデリバリーされてから随分と時間が経っているが,やはりこれを記事にしないわけにはいかないということで,Otis ReddingのWhisky a Go Goにおける3日間のライブを集成した6枚組である。

私はOtis Reddingのアルバムをそんなに保有しているわけではなく,持っているのは4枚組ボックス"Otis!"と,"Otis Blue",そして"Live in London and Paris"ぐらいだろう。よって,私がOtis Reddingについてどうこう語るのはおこがましいのだが,私とOtisの出会いは多分Monterey Pop Festivalにおける彼の歌唱シーンを収めたLaser Discだったはずである。あのディスクは正直Jimi Hendrixのために買ったようなものだったが,そこに入っていたOtisの演奏シーンは短かったにもかからわらず,私に強烈な印象を残し,ちゃんと聞かないといかんと思わせたのであった。

そのOtis ReddingがWhisky a Go Goに出演したのが1966年4月8日から10日のことであった。既にこの時の模様は2枚のアルバムとしてリリースされているが,その完全版がこれである。3日間,毎日2セットを6枚のCDに収めるというわかりやすい構成である。まぁ,同じ曲を何回もやるので,相当なコアなファンにしか薦められないって話もあるが,私はこの音源に接したこともなかったし,値段も手頃だったので購入ってことになった。

結果としては,これは強烈以外の何ものでもなかった。こういう歌を聞いていると,Otis Reddingは不世出のソウル・シンガーだったということを改めて感じざるをえない。こんな感じで眼前でやられていたら,失神確実って感じの音源である。今年のリイシュー盤の中でもトップを争うものと言ってよいだろう。星★★★★★以外の評価はない(きっぱり)。

こんな人があっさり飛行機事故で26歳で亡くなってしまったのは,世界にとって大きな損失だったと改めて思わざるをえない。

Recorded Live at the Whisky a Go Go on April 8-10, 1966

Personnel: Otis Redding(vo), James Young(g),  Ralph Stewart(b), Elbert Woodson(ds), Robert Holloway(sax), Robert Pittman(sax), Donald Henry(sax), Sammy Coleman(tp), John Farris(tp), Clarence Johnson, Jr.(tb),

2016年11月22日 (火)

音楽シーズン到来!って感じで,続々とセット物が届く(うれしい悲鳴)。

A_multitude_of_angels秋が深まると,音楽シーズンだよねぇって思ってしまう。続々と届く新譜は,セット物が多く,全部聞き通すのにはそれなりの時間と体力が必要である。だが,これだけ期待させてくれるものであれば,大歓迎である。

手許に届いていて,まだ全部聞けていないものとして,Keith Jarrettの"A Multitude of Angels"(4枚組),Otis Reddingの"Live at the Whisky a Go Go: The Complete Recordings"(3枚組),そしてKyung Wha Chungによるバッハの「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」(2枚組)ってな具合である。この後にはAndras Schiffのベートーヴェンのピアノ・ソナタ集成ボックス(11枚組)ってのも控えている。Schiffのボックスはこれまで単体で出ていたものをボックス化するものだが,これまでは値段がネックになって買っていなかったもの。ようやくボックス化,廉価化で,聞けるようになるのは大変ありがたいし,デリバリーが待ち遠しい。

デリバリー済みのものについては,全部聞いてから改めて記事にしようと思うが,Keithの4枚組は病に倒れる前の4か所でのソロ・ライブで,現在のスタイルとは異なり,長大なソロ演奏を2曲(+アンコール)演奏するという当時としてはお馴染みのスタイルであるが,まだ半分しか聞いていないが,これが凄い。ECMの総帥,Manfred EicherがこのボックスにECM2500/03というきり番をつけたことには間違いなく意味があると思える作品である。そして,Otis ReddingもKyung Wha Chungも強烈な出来である。年の瀬が近づき,今年のベスト盤を考えなければならない時期に来て,これらの作品は,私に大きなインパクトを与えていると言わざるを得ない。

やっぱり秋は音楽シーズンなのである。全部聞くのが楽しみである。たまりませんなぁ(笑)。

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