泣かせるメロディ満載:Tore Johansen+Steve Swallow
"I.S." Tore Johansen Feat. Steve Swallow(Inner Ear)
ToreとRogerのJohansen兄弟が立ち上げたノルウェーのInner Earレーベルは,レーベル・カラーや発表する音楽がECMと相通ずるところがあって,私は当初から注目してきた。しかし,このアルバムでレーベル設立から3年目か4年目でまだ7作目とリリースのペースは決して早いとは言えない上に,日本にもなかなか入って来ないという問題があるのは困ったものである。だいたい,商売っ気がないのか,Webサイトも更新がちゃんと行われていないような状態なのである。それでも,このレーベルのアルバムを全部買っている私のような物好きもいるのであるが,そうした私も,カテゴリーにInner Earなんていうのを作っておきながら,これまで取り上げたアルバムは第3作,Vigleik Storaas Trioだけといういい加減ぶりである(記事はこちら)。
そんなInner Earの中では,結構注目を集めそうなメンツのアルバムが発売された。ブログのお知り合い,すずっくさんならメンツを見ただけで,即「買い」というところだろう。何てたって,Johansenのワンホーンを支えるのがLars Jansson,Steve Swallow,Anders Kjellbergなのである。そして,このアルバムで展開されるのが哀愁メロ炸裂の演奏ときては何をか言わんやである。ただでさえトランペットのワンホーンを好む私である。ここで展開されるメロディには思わず「おぉっ!」と声を上げてしまいそうになったではないか(まじ)。Johansenは中音域オンリーのような吹きっぷりであるが,それがある意味,よりクールな印象を与えていて,この手のサウンド好きにはたまらないものとなっている。
このアルバムは北欧らしいというか,「熱」を感じさせない演奏群であるから,ジャズのエネルギッシュな部分を求めてはならないが,ECM的なクールさ,静謐さが魅力的に響く。また,Johansen,Jansson,Swallowが持ち寄ったオリジナルが,非常にこのメンツにフィットしており,まるでレギュラーでやっているようにも思えてしまうのである。もちろん,Swallowのベースに違和感を全くおぼえないわけではないのだが,それでもこの演奏のメランコリックな響きを聞けば許すと思ってしまうのである。そうは言いながら,Janssonのオリジナル"New Room"はJohansen抜きのトリオで演じられるが,これはちょっと微妙かなぁというところ。このメンバーはJohansenのラッパが入って,サウンド的に均衡するように思えるのである。そうした意味では,全編ホーン入りでやる方が正解だったとは思うが,それでもこの手のサウンド好きには楽しめるものだと言える。とにかく曲調がネクラの私にとってはよかったのであった。日本ではInner Earなんてわめいている人間は少数だろうが,もう少しこのレーベル,あるいはこのアルバムに対する注目度が上がってくれることを期待して,半星オマケで星★★★★☆。
ということで,すずっくさん,反応をお待ちしてます~(笑)。
Recorded on June 2, 2009
Personnel: Tore Johansen(tp), Lars Jansson(p), Steve Swallow(el-b), Anders Kjellberg(ds)






































































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