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2017年おすすめ作

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カテゴリー「クラシック」の記事

2019年11月29日 (金)

静かに時を過ごすには最適な音楽。

_20191128"Bach: Sonatas & Partitas" Hopkinson Smith(Astree/Naive)

このアルバムがリリースされたのが2000年ぐらいだと思うが,滅多に聞かない割に,聞きだすとやめられなくなってしまう音楽である。これはバッハの「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」をバロック・リュートで演奏したアルバムなのだが,これが実に落ち着く。もちろん,ヴァイオリンで聞いても極めて魅力的な曲であるが,リュート版は,時にヴァイオリンの音色に感じることのある尖った感じがないのだ。逆に言えば刺激が薄いと感じたり,鋭さを感じないと言うリスナーもいるだろうが,主題の通り,静かに時を過ごしたいと思う際には,これほどぴったり来る音楽はなかなかない。

思うに,音楽には刺激を求めることも多い私だが,その対極にあるような音楽も時には必要だということだ。このアルバムに多言は無用。ただただ音楽に身も心も委ねたいと思ってしまう。そして,これを聞くと,ヴァイオリン版も聞きたくなるという効果もあるのだ。この心地よさに星★★★★★。しかし,どうしてこれを買う気になったか,どのようにして買ったのかは全く覚えていない(苦笑)が,以前,銀座にあったHMVのクラシック・コーナーで買ったのではないかなぁ。

Recorded between September and November, 1999

Personnel: Hopkinson Smith(lute)

2019年11月10日 (日)

これも久々に聞いたManuel Barruecoの”Sometime Ago”。

_20191110 ”Sometime Ago" Manuel Barrueco(EMI)

これは懐かしいアルバムである。リリースされたのは1994年だからもう四半世紀も前であるが,アルバム・タイトルからも窺い知れるし,ジャケには"Compositions by Corea, Jarrett, Simon & Harrison"とある。それらはChick Corea,Keith Jarrett,Paul Simon,そして現代音楽作曲家のLou Harrisonを示す。ジャズ,ポップ・フィールドからすれば,Lou Harrisonだけが異色に見えるが,Keith Jarrettはこの人のピアノ協奏曲を吹き込んでいるので,必ずしも無縁な訳ではない。

それはさておき,このアルバムを購入した一番の理由はギタリストの端くれとして,ギターで「ケルン・コンサートPart IIC」,即ちアルバム最後に収められたアンコール・ピースをどう料理するのかにあった。Paul Simonの「旧友」や「ブックエンズ」,あるいはChick Coreaの"Children's Song"あたりはまぁ想定できるが,「ケルン」については想像ができなかったからである。

だが,アルバム全体を通して聞いてみて,「ケルン」はなるほどねぇと思わせる演奏だが,本作は特に「ケルン」にこだわらなくても,美しくも優雅な時間を過ごすことができるアルバムだと思う。クラシックのギタリストが市井の楽曲に取り組むことに,あまり音楽のジャンルにこだわらない私は何の違和感もおぼえないが,いずれにしても,ここでは美しいメロディ・ラインと,美しいギターの音色を楽しめばいいのだと思えてしまう。

ということで,このアルバムも久しぶりに聞いた訳だが,その魅力を改めて感じることができた。企画の勝利みたいな部分もあるが,やっぱりいい曲はいいのだということを実感。星★★★★☆。

Recorded on September 13-15, 1993

Personnel: Manuel Barrueco(g)

2019年11月 4日 (月)

Alexei Lubimovの”Der Bote”:この曲の組合せはECM以外にできないだろう。

_20191104 "Der Bote" Alexei Lubimov(ECM New Series)

このアルバム,タイトルは"Der Bote"(英語にすると"The Messenger"らしい)であるが,これは最後に収められたシルベストロフの曲のタイトルから取られたものだろう。しかし,バック・インレイには"Elegies for Piano"とあり,そっちの方がずっとわかりやすいのではないかと思えるアルバムとなっている。

このアルバムが特異だと思えるのは,様々な時代の音楽,それこそバロックから現代音楽までの曲を並べておきながら,そこに全くの違和感をもたらさないことである。普通の人間であればC.P.E.バッハとジョン・ケージの音楽が続けて演奏されることなど夢想だにしないが,自然に耳に入ってきてしまうって実は凄いことではないのか。

ここでピアノを弾いているAlexei Lubimovは,様々な現代音楽の初演をしていることからしても,現代音楽には造詣が深いはずだが,ソ連時代に活動の制約を受けて,古典も演奏していたことを踏まえると,ここでの曲の並びは彼にとっては全然不思議はないのかもしれない。しかし,このようにいろいろな時代に作られた曲が演奏されながら,響きは極めて一貫性があって,私は一発でまいってしまった。響きにはもの悲しさをたたえているが,実に美しい音楽。Manfred Eicherの美学ってのをこういうところにも強く感じてしまった。星★★★★★。たまらん。

Recorded in December, 2000

Personnel: Alexei Lubimov(p)

2019年9月24日 (火)

休日の昼下がりに聞くギターによるサティ集。

_20190922 "Erik Satie” Anders Miolin(BIS)

このアルバムはスウェーデン出身のAnders Miolinがサティの楽曲を編曲し,アルト・ギターという11弦ギターで演奏したもの。本作がリリースされたのは1993年ぐらいのはずなので,既にリリースから25年も経過している。それだけの時間が経過すると,なぜこのアルバムを購入する気になったのかは記憶の彼方であるが,まぁ私もギタリストのはしくれなので,そういう観点ではサティをギターで弾くとどうなるかには相応に関心があったってことだろう。

そんな購入動機はさておき,久しぶりにこの音楽を聞いていて,休日の昼下がりにゆったりと時間を過ごすには随分とマッチした音楽だと思ってしまった。私は決してサティの熱心な聞き手ではないとしても,高橋悠治のピアノによる作品集3枚で聞くぐらいはしている。

サティの音楽が,彼の生きていた時代には多分変わったものだったろうと思うのだが,現代人の耳には全く普通の音楽に聞こえてしまうのは時代の流れに沿ったものだとしても,ここでのギター演奏は実に心地よい。かつてサティは「家具の音楽」という曲を書いたが,それは生活に溶け込むという観点で,アンビエント・ミュージックの源流みたいなものだとすれば,心地よく,あるいは意識を刺激することなく音楽が流れるのは当たり前ということになる。

そして特殊なチューニングのギターによって奏でられるサウンドは心地よさを更に強くするというところだろう。久しぶりに聞いたがなかなか魅力的な演奏であった。じっくり聞くにもよし,BGMにもよしってことで星★★★★だが,私は完全に聞き流し派だな(笑)。

Recorded in 1992

Personnel: Anders Miolin(alto-g)

2019年5月 1日 (水)

一生聞き続けたいヘンデルの「鍵盤組曲」ボックス。最高である。

Handel-keyboard-suite_1 "Handel: Keyboard Suites" Andrei Gavrirov / Sviatoslav Richter (EMI/Angel)

私がクラシックの世界では,実は結構なヘンデル好きだということはこのブログにも書いたことがある。以前にも書いたことだが,恥ずかしながら私の結婚披露宴の新郎新婦の入場のための音楽はなんとヘンデル作曲「王宮の花火の音楽」だったのである(爆)。これまでの人生において,私にとってヘンデルの音楽にはあまり難しさを感じさせない音楽であった。それはオラトリオでもそういう感じと言っては不謹慎に過ぎるかもしれないが,それでも長年ヘンデルの音楽を聞いていると親しみやすさを感じ,そして妙に落ち着いてしまう自分がいたのは事実である。

そんな私にとってヘンデルの音楽が決定的な存在になった要因としては,Pinnock / Prestonによる「オルガン協奏曲」が挙げられるが,もう一方で私のヘンデル好きの端緒となったのがこのボックス・セットである。このアルバムは今やCDでも簡単に手に入るので,手軽に鑑賞するために私はCDも保有しているが,この音楽はどちらかと言うとやはりLPで楽しみたいと思わせる音楽である。今回も久々にLPで聞いているのだが,やっぱりこれはLP向きだと思ってしまう。

何がいいか。ヘンデルの音楽そのものに加え,録音されたのがフランスのシャトーということもあり,何とも言えない残響感が最高に心地よいのである。ある意味,ECMレーベルに聞かれる残響と同様な感覚と言ってもよいのかもしれないが,私にはここで聞かれるピアノの音はまさに「天上からの響き」のようにさえ思える,実に美しい響きなのだ。

ここではリヒテルとガヴリーロフが16曲の半々を弾き分けるが,録音された時にはリヒテルが64歳,ガヴリーロフが23歳という大きな年齢差があり,ピアノのタッチや響きに違いがあるのは当然なのだが,ボックスの中でそうした違いを感じるという楽しみ方もあるだろう。しかし,私のように「適当」あるいは「いい加減」なリスナーは,むしろここでの一連の演奏を小音量で流すことによって,生活の潤いを増すために使うことがほとんどだと言っても過言ではない。もちろん,音量を上げて聞いてもいいのだが,このアルバムに似つかわしいのは適切,もしくはそれ以下の音量なのであり,私にとっては小音量こそが相応しいのである。浮世の憂さを晴らすのは大音量でフリー・ジャズやらハード・ロックでもいいのだが,こういう音楽をプレイバックして,心の安らぎを得ることも重要なのだ。

ということで,私にとってはこの音楽に対しては一切の否定的なコメントを述べることがないというボックスである。クラシック音楽で私の棺桶に入れてもらうならこういう音楽を選ぶかもしれないなぁとさえ言いたくなる(笑)。私の人生観やライフ・スタイルに影響を及ぼしたという点においても星★★★★★しかない。実に素晴らしい。最高である。

Recorded Live at the Tour Festival, Chateau de Marcilly-sur-Maulne on June 30, July 1, 7 & 8, 1979

Personnel: Andrei Gavrirov(p), Sviatoslav Richter(p) 

2018年6月23日 (土)

数々のピアノ曲とSufjan Stevensのオリジナルにしびれる「君の名前で僕を呼んで」のサントラ。

"Call Me by Your Name:Original Motion Picture Soundtrack" Various Artists (Madison Gate)

_20180623以前映画に関する記事もアップした「君の名前で僕を呼んで」(記事はこちら)のサントラである。そこには私は「本作は音楽が素晴らしく,久しぶりにサントラ盤が欲しくなってしまうものであった」と書いたが,有言実行である。

まず,この映画を見ていて,そう思ったのは,映画で流れるピアノ曲の美しさであった。特に冒頭に流れるJohn Adamsの"Hallelujah Junction"に痺れてしまって,サントラが欲しいと思ったのだが,そのほかにも坂本龍一の曲も非常にいい感じであった。だが,この本当にこのサントラを欲しいと思わせたのは,Sufjan Stevensがこの映画のために書き下ろした曲の素晴らしさであったと言っても過言ではない。この映画のためにSufjan Stevensが書いたのは"Mystery of Love"と"Visions of Gideon"の2曲だが,これが本当にいい曲なのだ。更に旧作"The Age of Adz"に収録されていた"Futile Devices"のリミックス・ヴァージョンであるが,こんなにいい曲だったか?と思わせるに十分である。

それ以外は映画の時代背景を反映したディスコ調の曲であるが,それらはさておき,私にとってはピアノ曲とSufjan Stevensがあればこのアルバムは成立である。映画と音楽が一体化した優れた事例である。とにかくここでのSufjan Stevensのオリジナルを聞いて頂ければ,わかってもらえると思う。星★★★★☆。せっかくなので,Sufjan Stevensによる書下ろし2曲を貼り付けておこう。 

2018年5月 1日 (火)

休日に聞くLeonhardtのモーツァルト。

"Piano Sonatas" Gusutav Leonhardt (Seon)

Leonhardt_2世の中,ゴールデン・ウィークで休みなのは私も同様である。そうしたところで,気まぐれに取り出してきたSeonの85枚ボックスから,今日はLeonhartdのモーツァルトを聞いた。Leonhardtと言えば,どうしてもバッハのイメージが強いが,ここではフォルテピアノでモーツァルトのピアノ・ソナタ等を弾いている。

まぁ,一般的な耳からすれば,これはあくまでも古楽の文脈におけるモーツァルトだが,フォルテピアノによるモーツァルトもなかなか味わい深い。だが,正直言ってしまうと,モーツァルトのピアノ・ソナタを聞こうと思って,このアルバムを取り出すことはまぁないなと思ってしまう。Seonのボックスに入っているからこそ聞いているものの,それ以上のものではないというのが正直なところ。但し,小音量でカフェで流れていれば,その店は間違いなく趣味がいいと評価するだろうな。

上の写真はオリジナル・ジャケットのものだが,これを見て買う気になる人がいるかというと,う~む...って感じだが,まぁそういうものだったってことで。たまに聞くにはいいけどね。

Recorded in May 1971 and January 1972

Personnel: Gustav Leonhardt(fortepiano)

2018年3月17日 (土)

ついに到着。Brad Mehldauの"After Bach"

"After Bach" Brad Mehldau(Nonesuch)

_201803163/9に発売されながら,我が家に到着するまでリリース後1週間近く経過し,大いに苛つかされたが,ようやく到着である。このアルバムはバッハの「平均律」とMehldauのオリジナルを混在させるという,極めてチャレンジングな作品と言ってもよいが,もとは2015年にカーネギー・ホール等からの委嘱によって作曲された"Three Pieces after Bach"に基づくものである。しかし,ここに収録されたのは「平均律」からが5曲,Mehldauのオリジナルが7曲であるから,オリジナルのコンポジションからは拡大されたと考える必要があるかもしれない。

正直言って,私はこのアルバムの企画を知った時,かなり不安だった。私がいくらBrad Mehldauの追っかけだからと言って,別に彼の弾く「平均律」にそれほど関心を抱くことはできないのだ。それこそ「平均律」を聞くならSchiffでもRichterでもよいと思っていた。だが,このアルバムを聞いて,そうした不安は簡単に消え去ってしまった。

Brad Mehldauのオリジナルは,バッハにインスパイアされたものだという前提だが,私にはバッハが今の時代に生きていたらという仮定で,Brad Mehldauは作曲したのではないかと思える。だから敢えて,「平均律」とオリジナルを対比的に置くことによって,その曲の個性の違いを浮き立たせることに意義があったのではないか。すなわち,明確な意図があって,こういう並びにしていると考えざるを得ないのである。Mehldauのオリジナルも確かにバッハ的に響く瞬間もあるのだが,やはりBrad Mehldauのオリジナルは彼らしいオリジナルだと言ってよい。どの程度が記譜され,どの程度がインプロヴィゼーションなのかわかりかねる部分もあるが,ここで聞かれるピアノ曲はやはりBrad Mehldauにしか弾くことはできないであろうと思わせるに十分である。

そして,最後に据えられた"Prayer for Healing"。この曲にだけバッハの名前がついていない。これは11曲目までの組曲的な演奏を終え,そのテンションから解放されたBrad Mehldauの精神が反映されていると言っては大げさか?アルバムのエンディングを静かに飾る曲として,これほどふさわしい曲はないだろう。

ということで,これは正直言って相当の問題作と言ってもよいが,Brad Mehldauは軽々と越境を成し遂げたというところだろう。やはりこの人,凄い人である。そのチャレンジ精神にも敬意を示すために,星★★★★★としてしまおう。

甚だ余談であるが,このアルバム・カヴァーを見ていると,Hitchcockの「めまい」を思い出してしまった私であった。

Recorded on April 18-20, 2017

Personnel: Brad Mehldau(p)

2018年2月13日 (火)

久しぶりにショップに行って仕入れた一枚:Peter Serkin

"Works by Igor Stravinsky, Stefan Wolpe, Peter Lieberson" Peter Serkin (New World)

Serkin昨今は,CDの購入もほとんどネットで行うようになり,そもそも中古盤を漁りに行くことも,Apple Musicで聞けばいいやと思うようになると,ほとんどなくなってしまっている私である。しかし,先日,横浜に行くことがあって,ちょいと用事の帰り道にショップに立ち寄ってみた。新譜にはあまり魅力的なものもなく,中古盤も5枚買えば1枚あたり200円オフと聞けば,以前の私なら絶対そのディスカウントのために意地でも5枚以上買っていただろうが,全然購買意欲がわかない。これは気になる中古盤があまりなかった(それでもMitchell FormanとかMetroとかは結構迷った)ということもあるが,私の生活/行動パターンが変わったからだと思わざるをえない。

そんな中,拾ってきたのがこの作品である。私はPeter Serkinの弾く現代音楽のアルバムを長年愛聴しているが,このアルバムは保有していなかったので,ちょっと高めではあったが購入したものである。SerkinはLiebersonの作品は結構吹き込んでいるが,Stravinskyは記憶にない。Wolpeはドイツの作曲家らしく,オペラも書いているそうだ。ナチスの迫害を逃れて,ドイツから脱出した人のようであるが,私にとっては初めての作曲家である。

この3人の作曲家の曲を並べてみると,Stravinskyは現代音楽的な響きというよりも,はるかにクラシカルに真っ当な音楽に聞こえる。逆に言えば,現代音楽的なプログラムとして据えるにはやや無理があるチョイスと言えるかもしれない。私はSerkinの古典音楽演奏も好きだが,どちらかを取れと言われれば,現代音楽を取るだろう。よって,私にとってはもう少しエッジが立った感じで統一してくれた方が好みである。また,Stravinskyの曲が,やや残響過剰に思えてしまうことも,Peter Serkinのピアノ・タッチと合わないような感覚もあった。録音全体に言えるが,もう少しクリアな音で録って欲しかったって気がする。

しかし,やはりこういう曲を弾かせると,Peter Serkinのピアノは非常に私への訴求力は高い。演奏自体は悪くないと思えるので,やっぱり私はこういうのが好きなのねぇってことで,星★★★★。

それにしても,これと一緒に買ったのがNeil Youngの新譜の"The Visitor"ってところには,CDを買う枚数は減っても,私の変態度は変わらんということを示しているなぁ(爆)。

Recorded in December 1985

Personnel: Peter Serkin(p)

2018年2月 8日 (木)

久々に聞いたGöran Söllscherが弾くBeatles曲集

"Here, There and Everywhere: Göran Söllscher Plays the Beatles"(Deutsche Grammophon)

Sollscher私はGöran Söllscherが弾くバッハの曲集を昔から愛聴しているのだが,そのGöran Söllscher が突然Beatles曲集を出すというのを知った時には驚いたものである。だが,Beatlesの曲の普遍性は,クラシック・ギター1本で演奏しても十分に表現可能であることは,ここでも明らかになっている。

ここでは,Göran Söllscher本人が6曲編曲するほか,武満徹が4曲,竹内永和が1曲,そしてBörje Sandquistが6曲のアレンジを施しているが,どれも楽しめる。その一方で,贔屓目もあるかもしれないが,武満徹がBeatlesの音楽の魅力を最もストレートに伝えているように思える。逆に言えば,Börje Sandquistの"Yellow Submarine"のような曲は,面白いのは事実なのだが,やや策に溺れた感がないわけでもない。

だが,しっかりと鑑賞するもよし,BGMとして流すもよしという点では,これはいいアルバムだと思うし,BGMとして流れていたとしても,ついつい耳をそばだててしまうだろうなぁと思える作品である。星★★★★。

尚,Göran Söllscherは4曲で11弦ギターを弾いているが,武満が編曲の4曲を含めたほかの曲については通常の6弦ギターなので,老後の楽しみに,私のクラシック・ギターでも演奏に取り組んでみようかなぁとさえ思わせてくれる。まぁ,いつになるかはわからんが(苦笑)。

Recorded in November 1994

Personnel: Göran Söllscher(g)

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