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カテゴリー「クラシック」の記事

2012年4月10日 (火)

Radu Lupuの来日:今度は大丈夫なのか?

Lupu

Radu Lupuが11月に来日するそうである。2010年の公演は本人の体調不良により,1回の演奏だけで途中帰国となったのだが,私はそのときはチケットも取っていなかったし,そもそも来日したことすら知らなかった。そのリベンジというわけではないだろうが,今年の秋に来日することが決まり,東京では11/8と11/13の2回の公演が組まれている。そして,11/8はオール・シューベルト・プログラムである。これは行かないわけにはいかない。

Radu_lupu

ということで,今年はピアノはジャズもクラシックも来日ラッシュである。私はこれから決まっているだけでもCecil Taylor(!),Keith Jarrett,Brad Mehldau,そしてこのLupuである。それにしてもLupuのD960を聞けるのは嬉しいなぁ。昨年の内田光子のD960の演奏もよかったが,普通なら,間違いなくLupuはそれを上回る演奏を聞かせてくれるはずである。さぁ,予習,予習。今度は万全の体調で来日してくれることを祈るのみ。それにしても,Rupuって今はこんなになってるのねぇ。ピアノ仙人と呼びたい感じである。

2012年4月 8日 (日)

遂に来た!Bernstein / IPOのマーラー9番

Bernstein001 "Mahler Symphony No. 9" Leonard Bernstein / The Israel Philharmonic Orchestra(Helicon)

このアルバムのリリースが告知された時にも,期待する記事をアップした(記事はこちら)が,若干の発売遅延はありながらも,ついにデリバリーされた。今,演奏を聞きながらこの記事を書いているが,これは今まで私が聞いたどの「マラ9」よりも上である。Bernstein / ベルリンも凄いのだが,私はこちらの演奏の方に更なる凄みを感じる。

クラシックを聞いていて,久しぶりに締め上げられる感覚をおぼえたというところだろうか。これは聞けばわかる世界である。この音楽に多言は無用。ただ身を委ねていればよい。同じ年の日本公演での「マラ9」も伝説的なものとなっている(残念ながら私は聞いていない)が,その評価もさもありなんと思わせる演奏がここに収められているから,その追体験を図るには本盤をおいてほかにはあるまい。全ての楽章において,こりゃ~凄ぇやと思わされ続けている私である。何が凄いか文章化する能力は私にはないが,感覚的にのみ捉えてもこれはとにかく「えげつなく」凄いのだ。一言で言えば、濃密ってところか。

このCDのライナーにもあるように,彼らの東京における演奏終了時,スタンディング・オベーションは20分以上に及んだとのことであるが,こんな演奏を聞かされたとしたら,それもうなずける話だ。いずれにしてもクラシック部門ではこのアルバムを上回る作品は今年はありえないともはや確信している私である。まじで感動した。星★★★★★。よくぞこの音源を残しておいてくれたとIPOと,これをリリースしたIPOのレーベルであるHeliconに感謝したい。但し,エンディングで咳を連発するイスラエルの聴衆たちには辟易とするが(苦笑)。

いずれにしても,これは全ての人が必聴,必携の超弩級盤と言っておく。クラシックが好きだろうが嫌いだろうが関係ない。これを聞かねば,人生損をするぐらいに思ってもいいような演奏である。ここ暫くは何度でも聞くぞ!と思ってしまうほどの演奏って滅多にないのだ(ほかの積んどく盤はどないすんねん?)。

ちょっと熱くなりすぎたかな(笑)。

Recorded Live at the Mann Auditorium, Tel-Aviv on August 25, 1985

2012年2月22日 (水)

Bernstein/イスラエル・フィルのマーラー9番なら期待するだろう

Lenny Webを見ていたら、Bernstein指揮、イスラエル・フィルによるマーラー交響曲9番のライブがCD化されるようである。と言っても、伝説的といわれる85年の日本公演(特に大阪が凄かったらしいが、私は聞いていない)ではなく、その直前に行なわれたテルアビブでの演奏会の模様らしい。イスラエル・フィルの音源をリリースするレーベル(Helicon Classics)から発売されるものだが、伝説的演奏のライブではないとしても、やはりこれには期待が高まって当然だろう。

私は長い間、マーラー9番はKarajan/ベルリン・フィルが最高だと思っていた(特に終楽章の最後の最後のピアノ・ピアニシモはそうだ)のだが、今回このニュースを聞いて、Bernstein/ベルリン・フィルの演奏を聞き直してみたら、印象が全然違った。はっきり言ってBernsteinの勝ち、それも圧倒的な勝利なのだ。今更ながら、私の耳は大したことがないのである。それはさておき、Lennyとベルリン・フィルとの演奏も十分超弩級だと思えるものだったところに、それを上回る可能性がある演奏のリリースは素直に喜びたいと思う。早く聞きたいものだ。

2012年1月20日 (金)

村上春樹のクラシック音楽への深い洞察が表れたインタビュー集

Photo_2 「小澤征爾さんと、音楽について話をする」 小澤征爾×村上春樹(新潮社)

作家,村上春樹が小説の題材としてクラシック音楽を使うことはよくあることであるが,そもそもジャズ喫茶経営で音楽に対する造詣の深さはわかっていたとしても,この人の音楽の聞き方はかなり深いなぁと思ってしまった一冊である。

基本的に村上春樹がレコードを掛けながら,小澤征爾に対してインタビューを行うという形式であるが,そこで飛び出す会話や文章に,私は「音楽的」なものを感じてしまった。これまで小澤が師事したり,付き合ってきた指揮者やミュージシャンの姿が活写され,へぇ~,そうなんだ~と思わされたことも何度もあったし,よくもまぁ,いろいろなレコードを保有したり,ライブの演奏を聞きに行ったりしているもんだと感心したくなってしまうような逸話の数々である。

私も在米中は,やれカーネギーだ,エイブリー・フィッシャー・ホールだ,METだ,タングルウッドだとクラシックのライブに通う機会はあったが,日本ではなかなかそうもいかない中,作家という仕事柄というのもあるとは言え,村上春樹が音楽に充てている時間が相当あるということは誰が読んでもわかってしまう。そして,音楽理論と離れた観点から,音楽を聞いていることには,自分も同じだなぁなんて感じて嬉しくなってしまうのである。理屈ではなく,感覚で音楽を捉えることの楽しさを再確認させてくれるが,だからこそ,プロの音楽家としての小澤征爾との違いが浮き彫りになって非常に面白いとも言えるわけである。

そういう意味では,村上春樹は一人の作家として,多くの音楽ファンの立場を代弁し,小澤征爾にインタビューを試みたとも考えられるだろう。私は通勤時間や出張の移動の合間にこの本を読んでいたのだが,それこそ「時さえ忘れて」って感じで読み耽ってしまったのであった。

いずれにしても音楽と文芸が非常にいい具合に融合した良書である。取り上げる音源が小澤征爾のものが多いことや,話に出るものに古いものが多いのは仕方ないが,できればこの続編として,より現代のミュージシャンについて小澤征爾にインタビューという企画も考えて欲しいものである。ともあれ,私はこの本は大いに楽しめた。二人の偉人が揃って,シナジーを生んだってことである。ちょっと甘いが,クラシックに対する門戸を広める役割も期待して星★★★★★。これは間違いなく楽しめる。

2012年1月16日 (月)

鬼の霍乱:ヒーリング編

Jakob_lindberg001 "J.S. Bach: Lute Music" Jakob Lindberg(BIS)

今回,突然のウイルス性胃腸炎で苦しんでいた私であるが,正直言って音楽を聞く気にもなれなかったというのが発症時の正直な感想である。そらが徐々に回復過程に入って,床に臥せっていながら,iPodで音楽を聞きながら休んでいたのだが,その中で最も私にフィットし,さまざまなかたちでヒーリング効果を与えてくれたのがこのアルバムであった。

調子が悪い時である。当然のことながら賑やかな音楽は聞けない。同じバッハでも山下和仁が弾いた「無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータ」のギター版でさえ刺激が強いと感じるぐらい弱っていた私にとって,これほど適した音楽はなかったと言ってよいだろう。とにかく穏やかで美しい。そして,小音量でも全然問題ないところがまた嬉しい。Lindbergはスウェーデン出身のリュート奏者。アルバムは相当数出しているが,本作が私が保有する唯一の彼の作品のはずである(あるいはもう一枚ぐらいあったか...)。それにしてもこれはよい。バッハの曲がいいのは当たり前だが,ここで聞かれるリュートの響きが何とも素晴らしいのである。この音楽がバックにかかっていれば,どんな「ながら仕事」だって可能だと言い切ってしまいたいぐらいである。ここまでくれば,優れたアンビエント・ミュージックである。「ゴルトベルク変奏曲」がカイザーリンク伯爵の不眠症対策として演奏されたというのもこれを聞いているとうなずける話だなぁと思ってしまう。

今回,ちょっとした病気になってみて,こうした音楽の(アンビエンスによる)ヒーリング効果を本当に肌で実感したと言える。喧騒に満ちた現代にこそ,こうした音楽は絶対に必要だと感じた今回の週末であった。聞き方が半端なので,星をつけることは控えるが,本当にこの音楽には救われた思いがしたとだけ言っておこう。現代人には間違いなくこういう音楽が必要なのだ。最高の癒しの音楽である。

Recorded on July 1 - 10, 1992

Personnel: Jakob Lindberg (lute)

2012年1月13日 (金)

怒涛のクラシック音楽リッピング中に聞いたGershwin集

Previn_gershwin "Gershwin: Rhapsody in Blue, Piano Concert in F, An American in Paris" Andre Previn, Pittsburgh Symphony Orchestra (Philips)

現在,私は手持ちのCDのリッピングに取り組んでいるが,特にクラシックを中心にリッピングを行っている。正直言ってしまうと,私は相応のクラシックのCDを保有しているが,聞く頻度は必ずしも高くないため,取り出しやすい位置に置いているわけではなく,多くのCDが段ボール箱に詰まったままなのである。それに加えて,亡くなった私の父の遺品であるクラシックのCDもあるため,もはや収拾のつかない状態にあると言ってもよい。そうした状態からこれらの音楽を救うためにはリッピングでiPodに突っ込んでやるしかないのである。

私の父はモーツァルトが異常なまでに好きな人だったし,それに加えて自分がヴァイオリンを弾いていたこともあって,ヴァイオリンのCDも結構な数が揃っている。それに加えて特徴的なのが所謂ド派手なオーケストラ物もある程度含まれていたのだが,そうしたCDが今,私の手許にあるわけだ。

そんな中で,今回聞いたのがPrevinによるGershwin集である。George Gershwinの音楽を演奏するならばアメリカのオケがいいだろう(というか,それ以外にはちょっと考えにくい)とは思える。そうした中で,Pittsburghってのは聞いたことがなかったので,オケとしてはどうなんだろうと思って聞いたが,これが結構楽しめた。特にPrevinが弾き振りをした"Rhapsody in Blue"とピアノ協奏曲は悪くないと思った。それに比べると,「パリのアメリカ人」のスピード感の欠如と言うか,ダイナミズム不足が気になってしまった。この曲では指揮に専念することで,Previnが色々なことを考えてしまったのか,あるいは弾き振りの時はオケの自由度が高かったのかとも勘繰ってしまうが,それでもこうしてGershwinの曲をまとめて聞く機会なんてなかなかないものだから,このアルバムは重宝なものであることには間違いない。

いずれにしても,純粋クラシックと言うよりも,元祖ジャズとクラシックの融合みたいな音楽であるから,クラシックにアレルギーを感じるリスナーでもこれならOKってことにもなるかもしれないが,この演奏を聞いていると,Previnってさすが元ジャズ・ピアニストだよねぇと思いたくなるような出来である。特に"Rhapsody in Blue"。このアルバムで私が最も気に入ったのはこの演奏である。

ということで,今回,リッピングも完了したので,聞く機会も増えるだろうと思える演奏。やはりこの音楽はアメリカのオケでなければならないな。星★★★☆。

2011年10月17日 (月)

ついにミュンシュ/パリ管の「幻想」を聞く。

Photo "Hector Berlioz: Symphonie Fantastique(幻想交響曲)" Charles Munch / Orchestre De Paris(EMI)

このブログでチョン・ミュンフンの「幻想交響曲」を取り上げたとき(記事はこちら)にもちらっと触れたミュンシュ/パリ管の「幻想」は,この曲の演奏の決定版として語られることが多い。しかし,生来の天邪鬼である私は人がほめるものを敢えて避けたがる傾向があり,長年,この演奏を聞かずに過ごしてきた。今回,中古盤屋を漁っていて,丁度手頃な価格で売っていたので,まぁいいかということで購入し,ついにこの演奏を初めて聞くこととなった。私が「幻想交響曲」のレコードを初めて聞いたのが高校1年の頃だったと思うので,この演奏を聞くまで35年を要したことになる。思えば長い道のりである。

そもそもシンフォニーの中で「私は幻想が好きです」なんていうこと自体,相当の変人と言われること間違いなしであるが,それも若気の至りというか,ベートーベンでもモーツァルトでも,ましてやマーラーでもなかったのである。若い頃はちっともマーラーなんていいと思わなかったのだが,それが変わったのは生で5番を聞いてからだろうと思う。今やマーラーも結構聞いている(というか,かなりの枚数を買っている)のだから,人間変われば変わるものである。そんな私でも若い頃は人とは違うということを主張したかったのだろうから,私も青かったものだ(今でも成熟からは程遠いが...)。しかも名盤扱いされている本作ではなく,あくまでもジャン・マルティノンの演奏にこだわりを見せたこと自体もかなりの変人である。そのマルティノンの演奏も父のレコードを聞いていたものに過ぎないのに,何とも私にフィットしていたように感じていた。いずれにしても,私にとっての「幻想」のひな型はマルティノンの演奏だったのある。

そしてこの演奏を聞いてみて,確かにスピード感とダイナミズムに溢れ,この曲をこの曲らしく聞かせる演奏であることはわかる。私の感覚からするとかなり速い演奏であり,これは一言で言えば「爆演」だと言ってよいと思う。しかし,どうしてもぬぐえない違和感は第2楽章にあった。今や多くの演奏がコルネット入りの第2楽章を採用している(というか,私が買っているのがことごとくそうなのだ)中,ミュンシュのこの演奏はコルネットがないので,どうにも私には変な感じなのである。初期体験というのは恐ろしいものだと思うが,私にとってはあるべきところにそれがないと,どうしても変なのである。

これだけ飛ばしに飛ばす演奏を聞かされれば,満足感があることは間違いないとは思う。だが,私にはそうした些細なことがどうしても引っ掛かってしまったのであった。だからと言ってこの演奏の価値が低減するとは思わないが,これは完全に好みの問題である。ということで,この演奏には一定の敬意を表する必要はありだと思う。ということで,星★★★★☆。

こんな記事を書いていて,どうしてもエレガントなマルティノンの演奏が聞きたくなって(本当に何年も聞いていないのだ),CDを発注してしまった私はやはり病気である(爆)。

2011年10月14日 (金)

でかくて重いMyung-Whun Chungボックス到着

Dg_recordings "Myung-Whun Chung DG Recordings 1991-2010" (Deutsche Gramophone)

ボーナス・ディスク込みで33枚組であるから,まぁ嵩張るのは仕方がないが,こんな重量級ボックスだとは思わなかった。宅配ロッカーを開けてびっくりの中年音楽狂である。このボックスが重いのは200ページのハードカバー・ブックレットのせいだが,それにしてもである。このブックレット,韓国語,英語,日本語の3言語で書かれているのはいいが,なぜか曲解説には日本語がないってのはちょいと手を抜き過ぎではないかい?と皮肉の一つも言いたくなる。それでもこれはチョン・ミョンフンがドイツ・グラモフォンに録音したアルバムの集成として,まぁ持っていて損はないと言えるものである。

それにしても,この人のレパートリーってのはちょっと不思議な感じがするなぁと思わせるのは,メシアンのディスクが8枚も含まれているってことに加え,ベルリオーズも4枚あるということではないかと思う。私の中で,チョン・ミュンフンっていう人はダイナミズムに溢れる指揮というイメージが強いが,いかにもというレパートリーではなく,フランス系を重視した選曲というのがユニークなものに感じられるのである。

収められた音楽に取り組むのはこれからだが,これからしばらくはこれだけでもOKかもしれないと思えるようなボックスである。とか何とか言いながら,ほかの新譜もガンガン届いているので,このボックスを年内に聞き終えるのは無理かもしれないなぁなんて思っている私である。

ちなみにこのボックス中,2枚(「幻想」と「春祭」/「展覧会」)は既に購入済みかつ当ブログにも記事をアップ済み(記事はこちらこちら)だったが,これだけのボックスで1枚500円そこそこならまぁいいかって感じで買ってしまった私であった。こういうのは無駄遣いとは言わないよね(と開き直る)。

2011年5月22日 (日)

Argerichに感謝したくなるベネフィット・アルバム

Argerich "Schuman / Chopin Piano Concertos" Martha Argerich / Christian Arming / 新日本フィルハーモニー交響楽団(Kajimoto)

本作に収められた演奏は昨年Martha Argerichが来日し,上記のメンツですみだトリフォニーホールに出演した時のライブ音源である。元々は彼女の生誕70周年記念アルバムとしてリリースされる予定だったらしいのだが,それを今回の震災を受けて,急遽チャリティ・アルバムとして発表されたものである。

残念ながら,このアルバムは流通経路が限定的であるため,必ずしもすぐに入手できなかった人もいるかもしれないが,これは是が非でも入手して,被災地の支援にあててもらいたいアルバムだと断言してしまおう。

そもそも彼女がライナーに寄せているコメントが(ちょいと英語としては違和感があるが)泣かせる。"Please do everything you feel could somehow help the victims of the earthquake. I agree of course the use of the live recordings of Schumann and Chopin. I am so worried and concerned about the situation in Japan. I look all the time the news and feel the incredible pain and courage that the Japanese people endure. My deep love and admiration, hoping to visit Japan very soon, my words cannot express much. Excuse me.  Martha"

もちろん,彼女がこの演奏を展開しているその場では,今回の震災のことなどは想定していなかったわけだが,それでもこうした演奏をベネフィットのためにリリースしてくれるその心意気が素晴らしいと思う。本当にありがたいことである。

Martha Argerichがソリストとしてこれまでも何度も演奏してきたであろうこれらの曲を弾くのだから,演奏が悪いわけはないのだが,それでもここに聞かれるのは,古希目前の人の演奏とは思えぬ力強さである。若かりし頃のArgerichのようなもの凄い感覚というものは影をひそめたかもしれないが,円熟という言葉とは少し違う若々しさやタッチの瑞々しさが感じられるのである。まさにClear & Crispなのだ。やはり凄いピアニストだと思わされる演奏ぶりなのである。

そして,それよりも何よりも,やはりこのArgerichの被災地に寄せる思いはその感動を倍加させるものだと言ってよい。本当にありがたいことである。そうした意味も含めて,このアルバムには星★★★★★しかありえないだろう。皆さんも是非。

Recorded Live at すみだトリフォニーホール on November 28 (Chopin) and December 1 (Schumann), 2010

Personnel: Martha Argerich(p), Christian Arming(cond), 新日本フィルハーモニー交響楽団

2011年4月25日 (月)

そうだったのかぁ,ラトル/ベルリン・フィルの「ラインの黄金」。

Rattle主題だけ見れば何のこっちゃであるが,私は以前書いた記事に,Sir Simon Rattleが指揮したベルリン・フィルとの「ラインの黄金」をベルリンでゲットしたということを書いたことがある(記事はこちら

現在,H●VのWebサイトでは,読者アンケートで「ベスト・マーラー録音はこれだ」というイベントを開催しているが,このCDがその景品の一つになっているので驚いてしまった。同サイトによると,このCD,「《ラインの黄金》は、2006年にベルリンで行なわれた演奏会形式上演のライブ録音で、ドイツ銀行の特別エディションとして特別に制作されたもの。市場にはまったく出回っていない極めて貴重なCDであり、コレクターには垂涎ものの1枚です。クラウス=ペーター・グロス、エーバーハルト・ヒンツによる明瞭で雰囲気豊かな優秀録音、184ページのブックレット付きの豪華な装丁も魅力。日本で所有する人はほぼ皆無と思われる、超レア盤です。」だそうである。そうだったのかぁなんて今更思ってしまった。私がこのCDをたまたま出張中のベルリンのドイツ銀行の新店舗で見つけて買った後,市場に出回った様子がないのはそういうことだったのねぇ。

ということは私は「ほぼ皆無と思われる」このCDの日本人保有者の一人だったわけである。そもそも,件のドイツ銀行の店舗に見学に行く人間は相当いるだろうが,トレンド・ショップで目ざとくこんなものを見つけて買う奴(i.e. ある程度の音楽好きで,これが珍しいと感じる人間)はそうはいないだろうしねぇ。また,ツアーでベルリン・フィルを聞きに行く日本人は数多くいても,そんな人はドイツ銀行の店舗に興味があるはずないし...。

こういうのを偶然が重なりあって起こった幸運というのだろう。今回もプレゼントは5セットだけらしいから,日本で保有しうる人間はまだまだ少数ってことだが,ドイツ銀行の店に行けば,まだ買えるのかなぁ...。今回のプレゼントの提供元もドイツ銀行って書いてあったので,まだ買えるってことだろうが,eBayに出したらいくらになるのか興味津々(爆)。

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